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内臓疾患やガンの骨転移、油断できない腰痛 [おとなスタイル]

2017年07月24日(月) 10時00分配信

痛み方によっては、内臓の疾患の場合も

イラスト/服部あさ美

痛み方によっては、内臓の疾患の場合も

動かしてラクになる痛みは、あまり心配はいらない
一般的には、姿勢の悪さや筋肉の緊張が積み重なると、腰痛に。
「腰や背中を動かすと痛い場合は、筋肉痛か筋膜性疼痛症候群(きんまくせいとうつうしょうこうぐん)、チクチク痛いのは神経痛と見分けることができます。生活習慣からきている腰痛なら、ストレッチや運動をすることで和らぐことも多いですね」と東京慈恵会医科大学病院 総合診療部 講師の岡崎さん。

ただし、中には、油断できない腰痛も。痛みが次第に悪化したり、発熱などほかの症状が伴う場合は、放置せずに医療機関を受診しましょう。
「腰痛に、椎間板ヘルニア、内臓疾患、婦人科系疾患、精神的疾患、がんの骨転移などが隠れている場合もあります。腰痛や足のしびれがあり、前かがみで休むと歩けるようになる症状は、腰部脊柱管狭窄症(けいついかんきようさくょう)の代表的な症状です」

危険な腰痛についてこんな症状は要注意

腰の痛みが徐々に悪化したり、なかなかよくならない場合は、整形外科へ。腰痛で最も怖いのは、腰椎へのがんの骨転移です。
50歳以上で慢性的な腰痛がある、がんの既往歴がある、体重減少があるなどの場合は、外科、または主治医に相談しましょう。

・重たいものを持った、運動をしたなどきっかけがはっきりしない
・次第に痛みの度合いがひどくなっている
・体を動かしても痛みは緩和しない
・微熱などの症状がある
・体重減少などの症状がある

毎日のちょっとした工夫で腰痛対策を

日常生活の中で腰への負担を減らし、予防を心がけましょう。例えば、デスクワーク中はときどき姿勢を変える、ストレッチで体(特に股関節)を軟らかく保つなどが有効。また、腹部をコルセットのように覆っている「腹横筋」を鍛えると、腰や脊椎への負荷を減らせます。
腹横筋は、お腹をぐっと凹ませる(ドローイン)トレーニングで鍛えることができます。

 

※症状や治療法には個人差があります。詳しくは専門医に相談してください
■Profile
岡崎史子さん
〈東京慈恵会医科大学病院 総合診療部 講師〉
総合診療医を目指して、外科、脳神経外科、整形外科で研鑽を積んだあと内科医となり、現在は総合内科専門医、循環器専門医として診療中。医学生のコミュニケーション教育も行っている。わかりやすい説明には定評があり、モットーは「患者さんを笑顔で帰す」。

 

 

『おとなスタイル』Vol.7 2017春号より

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