女性誌ネットは、講談社の女性誌を集めたポータルサイトです。

海外のビューティセレブたちの間で話題になっている”奇跡のフルーツ”を知っていますか？シンガポール在住の美容ライター・実花が、驚きの美容効果から、おすすめの食べ方までご紹介します。

海外生活をしていると、日本のものが手に入りづらくて不便だなあと思うことがしばしばあります。私のシンガポール生活も通算3年目に突入し、日々の強い日差しにも、ここは冷凍庫か？と身震いしてしまうようなオフィスの冷房にもすっかり慣れてまいりましたが、やはり日本のものが恋しいのは相変わらずです。

そこで今回は逆バージョン。日本ではまず手に入らないけど、シンガポールでなら簡単に入手でき、しかもものすごい効果を秘めているという、とっておきのミラクルフルーツをご紹介します。

その名は「アムラ」。英語では「インディアン・グースベリー」と呼ばれていて、半透明な薄緑の梅ぐらいの大きさの実です。海外のネットではすでにこの「アムラ」のすごすぎる効果が話題になっていて、既にいろいろな商品も出ていますが、日本ではまだまだ知られていないのが現状です。シンガポールで美容ライターとして活動している私としては、これは試さなきゃ！ということで、いろいろ試行錯誤。それをシンガポールの情報誌に紹介したところ、大反響をいただきました。

そもそもアムラとは5000年の歴史を持つインドのアーユルヴェーダの代表的な果実で、古代から若返りや体の不調を整える目的で愛用されてきました。現在でもインドでは糖尿病や肝機能障害などの改善薬としても重宝されており、また中国でも古くは漢方として使用されていました。アムラは非常に多くのビタミンCを含み、またそのビタミンCは熱に強いという特長を持っています。またポリフェノールを100gあたり3000mgと豊富に含有しており、これは赤ワインの30倍の量にあたるという……。他にもさまざまなミネラルや食物繊維等を多量に含んでおり、まさにミラクルフルーツと呼ぶに相応しいスーパーフードです。

実際の効果としては、まず第一に美肌効果と美髪効果が挙げられます。特に髪に対する効果は非常に高く、抜け毛と白髪の抑制効果に加え、髪の質や光沢の向上に関する働きが認められています。インドでは「アムラオイル」というのがあって、インドの方達は日常的に髪や頭皮に塗ったりもするようです。またアムラはその酵素の豊富さから人体の代謝活動を活性化し、疲労回復効果も期待できます。実際にアムラを食べ続けている私の友人の一人は、アムラのお陰で肌にハリが戻ったし、最近とみに体が疲れにくくなったと言っています。他にもアムラは定期的に摂りつづけることで、女性特有の悩みの月経困難症にも効果があります。もう挙げていけばきりがないくらいくらい効用の多いアムラ。ねね、スゴイでしょ！

では味は、と申しますと、これがかなりすっーーぱい。軽い苦味もあって、食感はショリショリでキュイキュイした感じ。正直そのままで食べるのはちょっと……な感じです。
そこでどうやって食べるか――インドでは砂糖漬けにしたり、アチャールという漬物にして食べたりするようなので、いろいろ試行錯誤でやってみましたが今のところ一番のオススメはハチミツ漬けです。

作り方はいたって簡単。アムラを適当な大きさに切って、ハチミツに漬け込むだけ。インドのレシピを見ると「毎日瓶ごと太陽に数時間当てると良い」などとありますが、まあこの辺りはお好みで。よりアーユルべーディックな雰囲気をお好みの方は、サリーを着てボリウッドを踊りながら作ってみるのも楽しいかと思われます。

このハチミツ漬けは、（シンガポールの）常温で2日くらいで発酵します。発酵しすぎると食べづらいけど、長く漬け込まないとアムラが食べにくいというちょっとしたパラドックス。長期で保存する場合には一度ハチミツを沸騰させて発酵を止めて、そこに再度アムラを漬け込むというのが一番いいみたいです。あるいは、アムラを一旦蒸してからハチミツに漬け込むと、しっとりやわらかな焼きリンゴ風でぐっと食べやすくなるので、こちらもオススメです。

実はこのハチミツ漬け、眼内の緊張を軽減しながら近視や白内障を改善することが研究によって明らかにされているらしいのです。ブラボーですね。ハチミツ漬けでもまだ食感が苦手、という人は、毎日1個か2個を生のまま(種は除いて)、朝のスムージーに入れて飲んじゃいましょう。他のフルーツや野菜と混ぜれば、あのすっぱさも気になりません。

それにしてもインドの文化は本当に奥が深いですね。特にアーユルヴェーダは私が今最も関心を寄せている美容メソッドの一つです。アムラはシンガポールでは、リトルインディアに行くと入手できますよ。シンガポールの旅行ついでにお土産に持って帰ってみてくださいね！

実花さん

シンガポール J+PLUS誌の美容ライター。長年の豊富な海外生活により、アンテナを世界にめぐらせて美の情報収集につとめる。美容業界誌のライターを経て得た知識をもとに、アンティエイジングとインナービューティを提唱する美容研究家。