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老人性鬱と認知症を発症した義母のために、家族がしてあげられること [mi-mollet]

2017年02月21日(火) 20時00分配信

るーたさんからの質問

Q.老人性鬱と認知症を併発した義母に何かしてあげたいのですが……。

離れて暮らす63歳の義母が、老人性鬱と認知症を併発しました。無気力な状態が続き、以前は美容やファッションにもこだわっていたのに、今は家の中でジャージにマフラーをまいて過ごしています。何か家族ができることはないでしょうか。以前イタリア土産のストールを差し上げたら、今でも外出するときは巻いてくれているようです。

 

特別ゲスト 小林照子先生の回答

A.一緒に買い物に行って、ファッショアドバイスを求めてごらんなさい。 きっと、生き生きと教えてくれるわよ。

お義母さんは63歳とのこと。大丈夫、充分間に合います。むしろ今すぐ行動を起こすべきよ。

お義母さんは昔オシャレだった。ここが大事なんです。なぜなら昔オシャレだった人は、戻れるんですよ。昔オシャレじゃなかった人は、難しいんですけどね……。

鬱や認知症の人って、昔に戻って今を忘れるの。だから昔のことは鮮やかに覚えていて、それはそれは生き生きと話すんですよ。63歳ならバブルも過ごしてきているから、海外旅行や、流行の盛り上がりや、とにかくオシャレなことをいっぱい経験しているはず。それを教わりなさいな。買い物に連れ出して、「お義母さん、このストール素敵だけど、どう組み合わせたらいいと思う?」などとね。きっと、すごい生き甲斐になるわよ。

私の叔母は、着付けが得意だったんですね。でもある頃から鬱になっちゃって、全く家から出なくなっていたんです。だけど私が着物ショーをやる機会があって、スピーディーに着付けられる人が必要だったから叔母にお願いしたの。「叔母さん、お願い!!」と。そしたら叔母は張り切っちゃって、鬱なんて吹っ飛んじゃったの。残念ながらショーは一回きりだったから、終わるとまた鬱に戻ってしまったんだけど……。でも叔母は亡くなるまで、「あの日は楽しかった〜」「とにかく大忙しだったのよ!」と何回も言ってたんです。だからお義母さんも、もっと引っ張り出してあげて。

63歳なら、まだ体が元気だから間に合うから。これが80代になると、買い物に行くのも難しくなるの。だから今、連れ出すべき。もしかしたら棚ぼたで、るーたさんにも何か買ってくれるかもしれないわよ(笑)。

言動がおかしくなると、すぐに病院に連れて行きがちよね。それで鬱だ認知だと命名されて薬を出されるけど、これも考えものよ。私の兄はずっと鬱で、会ってもまともに会話ができなかったんです。ところが去年会いに行ったら、急に活発になってよく喋るようになっていたの! 姪も「昔のパパに戻った」と驚いていたほど。何があったのか聞いてみたら、医者を変えたって言うの。新しいお医者さんは、薬を出さない主義なんですって。実はそれまで、クヨクヨ落ち込まないようにボーッとするような薬を出されていたそうなの。元気になった兄は、私のこともハッキリ認識していて、「照子か、仕事頑張っているのか?」なんて言ってくれて。本当に嬉しかったわ。

もしかしたらお義母さんも、同じ可能性はない? 医者に行くのもいいけど、まずは買い物。これは、ものすごくいい解決法です!

 

いかがですか?
小林照子先生の回答、ぜひご参考になさってください。

 
【PROFILE】

小林照子(こばやしてるこ)

1935年生まれ。美容研究家。現在のコーセーを経て、1991年に「美・ファイン研究所」を設立。モデルや女優、政治家など何万人ものイメージ作りを手がけるほか、[フロムハンド]メイクアップアカデミー、青山ビューティ学院高等部東京校・京都校の学園長も務めている。最新著書『80歳のケセラセラ。いくつになっても「転がる石」で』(講談社)が好評発売中。プライベートでは27歳で結婚。娘の小林ひろ美さんは同じく美容家として活躍中。

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