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映画『ネオン・デーモン』 あなたは美を求めすぎる女子の残酷さを、どこまで直視できるか? [with]
2017年01月21日(土) 10時10分配信
ビックリするほどの美女がザクザクいるハリウッドで、今最も「イノセント」という言葉が似合う女優といえばエル・ファニング、彼女を置いて他にはいません。ふわふわのブロンドと青い瞳、子供のころと全然変わらない色白ベビー・フェイスで、なのに身長は175cmで手足がすらーっと長く、まさに生きたお人形みたいな女の子です。
でもただの18歳アイドルと違うのは、その芸歴。幼い頃から、天才子役と言われた姉ダコタ・ファニングが演じる役の子供時代を演じてきたので、すでに芸歴は15年です。演技力も折り紙付きで、お姉さんよりずっと売れっ子となった今では、履いて捨てるほどオファーが来る美少女役に飽き足らず様々な役にチャレンジしています。
日本では『マレフィセント』のオーロラ姫役が一番知られているかもしれませんが、日本でお蔵入りになった『アバウト・レイ』という作品では16歳の性同一性障害の女の子を演じ、えええ、これがほんとにエル?と思うような男の子ぶり。そしてその役を超えるほどチャレンジングな役なのが、現在公開中の『ネオン・デーモン』のヒロイン、ジェシー役です。
作品は、モデルになるために大都会LAにやってきた田舎娘ジェシーを通じて、ファッション業界のドロッとした内幕を描いてゆきます。美を保つため繰り返さ絵れる整形手術、若い女の子たちが次々とやってくる一方で、「賞味期限切れ」(「20歳を過ぎたら終わり」なんてセリフも!)で捨てられてゆく先輩モデルたち、嫉妬が渦巻くなかでジェシーに芽生えてゆく野心、そして美への執着がたどり着く先には驚愕の展開が……!
監督のニコラス・ウィンディング・レフンは、キャリー・マリガンとライアン・ゴズリング(『ララランド』)が共演した『ドライブ』という作品で有名になった人。その色彩感覚とビジュアルセンスが生み出す映像は、ものすごーくカッコいいのですが、「キレイ」を求める女子たちはこのラストをどこまで直視できるか――ぜひチャレンジしてみてくださいませ。
『ネオン・デーモン』全国公開中!
(C)2016, Space Rocket, Gaumont, Wild Bunch
『ネオン・デーモン』全国公開中!
(C)2016, Space Rocket, Gaumont, Wild Bunch
ライタープロフィール
渥美 志保
TVドラマ脚本家を経てライターへ。FRaU、GOETHE、ELLE Japon、コスモポリタン日本版など一般誌のほか、企業広報誌などにも多く寄稿。J-WAVE「KEY COFFE METROPOLITAN CAFE」ではシネマスターとして映画を紹介。TOKYO FM「FMシネマ」では構成とキャスティングなども担当。現在は映画を中心にカルチャー全般のインタビュー、ライティングを手がける。
TVドラマ脚本家を経てライターへ。FRaU、GOETHE、ELLE Japon、コスモポリタン日本版など一般誌のほか、企業広報誌などにも多く寄稿。J-WAVE「KEY COFFE METROPOLITAN CAFE」ではシネマスターとして映画を紹介。TOKYO FM「FMシネマ」では構成とキャスティングなども担当。現在は映画を中心にカルチャー全般のインタビュー、ライティングを手がける。