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木の家具・布で温もり感を上げるインテリアのヒント [おとなスタイル]

2016年12月05日(月) 09時00分配信

カンボジアシルクの絵絣「ピダン」をアートのように壁にそのまま飾って、リビングのアクセントに。

ラオスやカンボジアの手織り布の魅力を伝える「PONNALET」主宰の江波戸玲子さん。ギャラリーを兼ねた葉山の家を建てる際、窓を全開にして過ごせるような、中と外が繋がったオープンな家にしたいと思っていたそう。風がよく通る、外と一体感のある家、木の家具や布を取り入れた温もりのインテリアはたくさんのアイディアが光っています。

アジアの自然と暮らしを 守る手助けができたら

家を建てるきっかけともなったラオスやカンボジアの手織り布。
「若い頃は、仕事でも欧米の文化 に触れることが多かったのですが40代に入ってアジアの布と出会い、その魅力に取りつかれてしまったんです。現地の女性が日々の生業として蚕かいこを育て、糸を紡ぎ、草木で染め、ていねいに織りあげる。それまで目にしていた布と全然違った魅力が、手織り布にはありま した」。そうしてできあがった美しい布を仕入れ、着物や帯へと生まれ変わらせる。江波戸さんは、このプロデュース全般に携わっています。情熱を傾けるのは、手織り布を広めることが、現地の自然を守り、織り手の生活支援にもなると考えるからです。

家を見渡すと、布以外にも器やカゴなど職人や作家が丹精こめてつくった、味わいのある作品がそこここに。手作りのものを慈しみ社会の一助とする豊かな思いが、この家には込められています。

好きで集めた器も 布でドレスアップ

紙布しふの半幅帯に飾られているのは、ガラス作家・イイノナホさんの作品。茶器はとても珍しい。

半幅帯を巻いて 立てるだけでオブジェに

棚の中央には、白と青、紫の半幅帯が。布を巻いて立てるだけで、小粋なインテリアに。

着付け教室や展示会などでも活躍する和室

2階の和室は、着付けや展示に使用。手織りシルクをつなげた半幅帯をオブジェのように掛けて。

木で便利に、布で豊かに

中村好文さんが設計した家に似合う、木の家具や布を取り入れた温もりのインテリア。
各コーナーは、アイディアが光る建具や収納、作品たちが暮らしを彩っています。

省スペースで光を通すオリジナルの引き戸

リビングと階段を仕切る引き戸は、ポリカーボネートの内部に一本ずつ葦を張ったつくり。気配を通しつつ、夜は明かりを透かします。

このベッド、実は棚を5つ並べたもの

長方形の収納ボックスを5つ並べただけのベッドは、近くにあるオーダー家具の「ベイシス」に特注。ベッド下の収納力も抜群です。

寝室もラオスの布でコーディネート

眺望を楽しめるバルコニーに面し、光と風に満ちた2階の寝室。ベッドや枕のカバーに使われているのは、草木染めによるラオスの布。

1階の階段ホールは小さなギャラリー

階段ホールには、応援している鹿児島の社会福祉施設「しょうぶ学園」の方の作品が。刺繍の模様に、感性があふれています。

洗濯物シューターで運ぶ手間をカット

2階の浴室から洗面室まで、壁は檜板張り。左手前は洗濯物シューターで、脱いだ衣類やタオルを入れると、階下のカゴに入る仕組み。

室内から閉められるカラクリ(?)雨戸

木製ハンドルを回すと、雨戸が閉まるつくりは中村さんの提案。雨風が強い日でも、わざわざ外に出て開閉せずに済みます。

■Profile
江波戸玲子さん
えばとれいこ
「PONNALET」「風雅会」主宰。58歳。
「PONNALET葉山の家」は、毎月第1週(1月・8月除く)の金・土・日にオープン。

『おとなスタイル』Vol.4 2016夏号より
(撮影/蝦名まゆこ)

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