• > 食事の準備や片付けまで楽しめるキッチンづくりのヒント [おとなスタイル]

食事の準備や片付けまで楽しめるキッチンづくりのヒント [おとなスタイル]

2016年12月04日(日) 09時00分配信

「人が集い、楽しむキッチンが家の中心です」 南側の開口部に設けた木製建具は、左右の壁側に引き込み、フルオープンにできます。

ラオスやカンボジアの手織り布の魅力を伝える「PONNALET」主宰の江波戸玲子さん。ギャラリーを兼ねた葉山の家は、木製建具を開け放し、自然を呼び込んだのびやかな住まい。そこは、訪れた人が気楽に過ごせるウェルカムな雰囲気に満ちています。
家の主役となるのは、みんなで楽しむためにしつらえたアイランドキッチン。大人数でスムーズに作業できるポイントは、動きにフィットするデザインや寸法、つくり込まれた収納にありました。
食事の準備や片付けまで一緒に楽しめるキッチン

「建築家の中村好文さんの知恵を借りて 使いやすさにこだわりました。」 チーク材のワークトップは、IH脇だけ熱い鍋を置けるよう人工大理石に。 ダブルシンクは、調理と片付けを複数人で行えます。

食事の準備や片付けまで一緒に楽しめるキッチン

1階は、キッチンからダイニング、北側の竹林を望めるリビングまでオープンに繋がり、吹き抜けを介して2階の和室や寝室とも一体空間。視界と風が、上下に気持ちよく抜けていきます。

なかでも家の主役は、光と緑に包まれた窓辺のアイランドキッチン。友人や仕事で訪れた人も用を終えると、自然とキッチンに集まり、楽しい宴が始まるのだとか。

シンクは、アイランドと壁側のワークトップの両方にあるので、食材を洗う人、使い終わったボウルや鍋を洗う人……と、それぞれが役割分担できます。

「うちに来る人は、どこに器や調味料があるか知っていて。自然に分担して、食べるときには洗い物がほぼ終わっていたりします」

またキッチンから数歩の場所にある外のらせん階段は、さまざまなシーンで活用。建築好きのお母さまのアドバイスで作ったそうですが、2階寝室のバルコニーと庭を結んでいます。

「食事中に隣人から『夕焼けがきれいよ、今見てみて!』って電話をもらったりして(笑)。階段を上がって絶景を目にすると、作って良かったなと、しみじみ思います」

キッチンを中心とした“外と中とのゆるやかな繋がり”は、江波戸さんの理想としていた暮らしを見事に形にしています。
キッチン横もフルオープン。細かな工夫で気持ちよく

Point 01 和食器は目線の高さで手が届きやすい戸棚に

キッチン横もフルオープン。細かな工夫で気持ちよく

吊り戸棚の上は、大皿やカゴを置いて。引き戸は、開けたままでも邪魔にならず動線がスムーズ。軽いタッチで開閉もなめらか。

Point 02 浅めの引き出しに細かなものを収納

ダイニング側の引き出しは、カトラリー入れ。引き出してから上に板を渡すと、なんとカウンターとしても使えるそう。

Point 03 使い勝手を大切にしたきめ細やかなデザイン

IH近くの引き出しは、斜めに傾いた取り出しやすいスパイス入れ。下の引き出しは、プレートを立ててしまえるように、仕切り付き。
かかった費用

環境に配慮して“できること”を実行 左・震災時にも役立つ井戸水。右・生ゴミはコンポストで肥料に。 町の補助制度で1000円で購入。

かかった費用

●葉山の環境を守りたいからと、江波戸さんは、エコ設備を積極的に取り入れました。野菜くずは庭のコンポストで肥料に変え、雨水利用や太陽光発電も採用。自然の恵みを享受しながら省エネルギーを心がけ、里山の生活を楽しんでいます。太陽光発電では、天候がよいと月に約1万円分の売電が可能。(雨水利用の設備代=約130万円、太陽光発電の設備代=約170万円)

●中村好文さんデザインによる1人用の椅子は、1脚4万~8万円くらい。子供用の椅子から親子で座れるタイプまで、さまざまな種類があります。

■Profile
江波戸玲子さん
えばとれいこ
「PONNALET」「風雅会」主宰。58歳。
「PONNALET葉山の家」は、毎月第1週(1月・8月除く)の金・土・日にオープン。

『おとなスタイル』Vol.4 2016夏号より
(撮影/蝦名まゆこ)

【関連記事】

NEWS&TOPICS一覧に戻る

ミモレ
FRaU DWbDG
  • FRaU DWbDG
  • 成熟に向かう大人の女性へ
  • ワーママ
  • Aiプレミアムクラブ会員募集中!

このページのTOPへ戻る