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ストレスまみれの心を癒す 今話題の “マインドフルネス” とは [FRaU]

2016年11月01日(火) 19時00分配信

「休んでいるし睡眠もそれなりにとっているのに疲れが抜けない」、「ついつい考え事ばかりしてしまって心が休まらない」。こんな疲労ループから脱することができずに悩んでいる人は多いはず。実はこれ、体ではなく脳が疲れているんです。となると、いくら体を休めても効果薄。なぜなら脳には脳の休め方があるからです。

脳を休める

マインドフルネスとは脳を休める瞑想スキルの一つ


脳を休めるためのスキルの一つが「マインドフルネス」といって、瞑想を脳科学的に解明し、どのようにおこなえばどういった効果があるかを実証しプログラミングされたもの。パソコンやスマホの普及で、現代人は常に情報にさらされています。そのため脳も休まる暇がない。その走り続けている脳にブレーキをかけるのが、「マインドフルネス」なのです。

呼吸に意識を向ける

やり方は簡単、呼吸に意識を向けるだけ


では具体的にどういったことをおこなうのかというと、ポイントは “今ここの経験に対して注意を向けること”。

10年以上瞑想を続けている人の脳を測定したところ、「マインドフルネス」をおこなうと、脳のDMN(デフォルト・モードネットワーク)といって、“心がさまよっているときに働く回路” の活動が低下していることが分かりました。人はどれだけじっとしていても、頭の中には様々な雑念が浮かんでは消えて……を繰り返しているもの。マインドフルネスは、呼吸など “今ここの経験に対して注意を向けること” で雑念が浮かぶのをおさえ、脳を休ませるというメカニズムなのです。
そのマインドフルネス瞑想の基本である “呼吸瞑想” は下記のとおり。

1. 椅子に座って背筋を軽く伸ばす。
手は太ももの上に置き、目は閉じる。

2. 体が様々なものに接触している感覚に意識を向ける。
たとえば足裏と床が接触している感覚、お尻と椅子が接触している感覚など。さらに、体が地球に引っ張られる重力の感覚も意識する。

3. 呼吸に意識を向ける。
空気が鼻を通る感覚、空気の出入りによって胸やお腹が上下する感覚など。集中できない場合は、呼吸に「1,2……」とラベリングするのもオススメ。

4. 雑念が浮かんだときは
「雑念が浮かんだな」とその事実を受け止めて、また呼吸に意識を戻す。「雑念ばかり浮かんで自分はダメだな」と責めないことがポイント。

これを、できれば1日5~10分おこなう。ただし毎日続けることが大事なので、長いと感じる人は3分でも1分でもOK。また脳は “習慣” を好むので、毎日同じ時間、同じ場所でやると効果的です。


心の疲れが取れるだけでなく、そもそも心が疲れにくい脳になる


最新の研究では、マインドフルネスを続けて脳が休まると、様々な効果が生まれることが分かってきています。その一例は下記のとおり。

・集中力を高める
・ストレスなどの刺激に強くなる
・自己コントロール力の向上
・免疫機能が改善し風邪などを引きづらくなる

マインドフルネスは脳を休め心を整えるので他にも様々な効果が期待できますが、何よりいいのは続けるうちにそもそも疲れにくい脳に変っていくという点。脳には “可塑性” といってみずから変化する力があります。実際、マインドフルネスをおこなっている脳はストレスホルモンが出にくい状態になっていることが観察されています。

 

プロフィール


監修・久賀谷亮
医師。イェール大学医学部精神神経科卒業。イェール大学で先端脳科学研究に携わった後、ロサンゼルスで「TransHope Medical(くがや こころのクリニック)」を開業。マインドフルネス認知療法やTMS磁気治療など、最先端の治療を取り入れた診療を展開中。著書に『最高の休息法』(ダイヤモンド社)がある。

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