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のびやかに暮らしたいなら、50代こそ「筋トレ始め時」 [おとなスタイル]

2016年10月22日(土) 09時30分配信

50代は筋トレ必須世代

なんだか疲れやすい、キビキビ動けない、すっと立ち上がれないなど、若々しく見えていても、筋力低下の影響が徐々に見え始める50代。
「まだ私は大丈夫」が10年後の筋力低下にならないよう、筋肉をつけることの大切さを再確認しましょう。

筋肉は唯一、“何歳からでも 若返る” 器官です

「筋肉量が減少するサルコペニアや、運動器の機能低下を意味するロコモは高齢者の問題と捉えがちですが、甘く見てはいけません。50代は、仕事の忙しさに加え、更年期障害や親の介護などが重なったりして、運動量が減っている世代。筋肉は、使わないと、あっという間に落ちて、衰えはじめるの す」と話すのは、整形外科医の 佐野みほろさん。

一般に筋肉量は20代から年1%ずつ減っていき、50代では20代の7割程度、70代では5割程度まで落ちてしまうといわれています。 有効な対策は、ズバリ“筋トレ”。 「私、歩いています!という女性 は多いのですが、歩くだけでは筋肉量の減少を食い止めることはできません。有酸素運動と筋トレは 車の両輪。10年後に備えるためにも、50代に筋トレは必須です。今から“貯筋”をしましょう」

幸い、他の器官と違って、筋肉は唯一、年齢に抗って鍛えること ができる器官です。

「筋肉を動かすと、代謝がよくなり、ホルモンなどの若返り物質の分泌もよくなります。関節もやわらかくなり、体の動きがよくなりますし、姿勢の崩れや体型の崩れも予防でき、見た目も美しくなります。筋肉は体の活力エネルギーを生み出す器官でもあるため、疲れにくくなるのもうれしい点」

ハードな筋トレでなくても、筋肉を動かそうとするだけでもOK。毎日続け、筋肉を使い続けることが重要だそう。アンチエイジング器官である筋肉を、賢く鍛えていきましょう。

(※) サルコペニアって何?
加齢に伴い筋肉量が減少し、筋力や身体機能の低下が起こる症候群のこと。その傾向は40歳ごろから始まり、年を重ねるほど加速していきます。予防には、栄養と運動が非常に重要です。

50代がまず着目すべき筋肉は ”大腰筋”

まずは、筋力低下に伴う 50代からのトラブルがないか確認しましょう。
1つでもチェックした人は、大腰筋が衰えているサインです。

□よくつまずく
□カラダのブリキ化
□寸胴・ぽっこり腹
□姿勢の悪化や痛み、肩こり、猫背、腰痛、ひざ痛

大腰筋とは、内臓の奥にあり、上半身と下半身をつなぐ唯一 の 筋 肉。 背骨と骨盤、太ももをつないでいます。歩行や姿勢の要となる筋肉です。
大腰筋の衰えから、姿勢や体型のくずれ、歩行能力の低下などが起こりがち。女性ホルモン減少の影響により、関節がこわばり、カラダがきしむという症状も感じやすくなります。

鍛えれば歩行が安定 見た目年齢にも差がつく

歩く、階段を昇るなどの動作や姿勢を保つのに欠かせない大腰筋。
「歩くとき太ももが上げられるのは、この筋肉のおかげ。段差でつまずくようになったら、大腰筋が 弱っているサイン」と佐野さん。
歩行が安定する、背筋が伸びて美姿勢がキープできる、垂れ尻を予防、くびれができる、腰痛が改善など、大腰筋を鍛えるメリットはたくさん。

「筋トレなんて続ける自信がない…」なんて言わず、10年後の自分をイメージして是非チャレンジしてみて下さいね。

佐野みほろさん

整形外科医。西調布整形外科院長。日本医科大学整形外科で抗加齢・ロコモティブ外来を担当。NHKの健康番組などでも活躍中。

『おとなスタイル』Vol.4 2016夏号より

(イラスト/イイダミカ)

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