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いい女ほど、安い男に堕ちやすいという法則、再び!|斎藤薫の美容自身 [VOCE]

2016年10月11日(火) 20時00分配信

優れた女がダメな男にはまるのには明快な理由があった

優れた女性がなぜ?

優れた女がダメな男にはまるのには明快な理由があった

「いい女ほど、ダメ男にはまりやすい」とは、昔からよく言われてきたこと。でも近頃はまた改めて、それを痛感させられる。言ってはなんだけど、2016年、年明けから立て続けに世間を騒がせている“不倫男”や“薬物男”には、必ずと言っていいほど“賢妻”がいた。なぜこうも、優れた女はダメ男に弱いのだろうと、ちょっと腹立たしくなるほど。

不倫議員の謝罪会見に行く夫を「恥をかいてきなさい」と見送った妻。やはり夫の不倫問題で「私にも責任の一端はあります」と頭を下げた妻。そして、夫の“薬物問題”を、涙声で謝罪した女優妻。さらに言えば、男の分も“社会的制裁”を受けなければならなくなったベッキーも、その当事者ながら、損な役回りに甘んじた“賢女”と言えるのだろう。

そこでなんだか妙に心配になったのが、“日本の男”たち。逆に、その分だけ浮き彫りになってくるのが、“日本の女”の立派さ……。もちろん男もいろいろ、女もいろいろ、それでもやっぱり賢女とダメ男の組み合わせが、いやに目立ってきていることだけは確かなのだ。
その証に、素晴らしい男とダメ女の組み合わせって、そうはいない。いい男をゲットした女性への妬みで、あんな女のどこがいいの? なんて口走っちゃう傾向が女にはないとは言えないが、冷静に考えると、やはり逆のケースは極端に少ない気がするのだ。

なぜか? おそらくそれも、“結婚”や“幸せ”に対する男と女のスタンスの違いから来る、宿命の一部なのだろう。“いい男”のまわりには、単純に女性が集中するから、じっくり慎重に一人を選べるが、“いい女”はそうはいかない。

かつて、ある知的美人女優と、当時はあんまり売れていなかった芸人が結婚した時、なぜ当代一のモテモテ美女が? と日本中が不思議がったものだった。いろんな意味で、超“格差婚”の走りだったと言っていい。今は離婚をしてしまった、かとうかず子と東国原元宮崎県知事のカップルである。

そして当時、妻のほうはこの疑問にこう答えたのだ。だって、プロポーズしてくれたのは、彼が初めてだったから……。その人は、その時32歳。芸能界一の洗練された美女とされた女優には、恋の噂が絶えなかったが、意外なことに結婚までは望まれてはいなかったということ。すでに30代に入っていたから、「この私がなぜ?」と不可解だったのだろうし、美人のプライドも一部ヒビが入り始めていたと思う。 そんなタイミングに、彼女の信奉者であった男が、こわごわと、でも身の程知らずの図々しさで真正面からプロポーズしてきたら、やはりグラリとしてしまうのだろう。3日間絶食をした後は、何でも美味しく感じてしまうように。

そもそもが、とりわけ優れたいい女には、どうせ決まった人がいる、自分など相手にされるはずがないと、良識あるまともな男は尻込みするわけで、その結果、いい女ほど“女としての枯渇感”が強くなる。自信があるが故に、“結婚”や“幸せになること”に前のめりになりがちなのだ。 その隙に、するっと入り込んでくる男は、もともとバランス感覚に欠けていたり、己を知らない傲慢なタイプが多かったりするはずで、その結果、夫の不始末をあとあと妻が尻拭いするような仕組みを生み出しやすくなるのだ。

でもなぜ、途中で気づかないの? という疑問が残る。いや、賢女たちならばこそ、どこかで早くから気づいているのだ。最初から薄々気づいているのに、“結婚の可能性”が、ある種神経を麻痺させ、気づかなかったふりをさせている。 もちろん“惚れた弱み”で格差を乗り越えるケースもあるだろうが、男のほうが、女の意のままにならない不誠実な男であればあるほど、そこへの苛立ちや怒りを、愛情と勘違いしてしまいがちだったりもする。ましてや、美貌も知性もある女のプライドは、女として不幸になる自分を許せない。だからどこかで我慢してしまうのかもしれないのだ。
日本の男と女の精神性がそっくり逆転している?

いい男に育てましょう

日本の男と女の精神性がそっくり逆転している?

しかも、優秀な女性はその分、人生においても真面目。夫との関係は人生の主軸に関わることだけに、余計に途中で投げ出したくない的な、意地も働く。だからどこかで、この男はヤバイと思っていても、途中でその予感にフタをしてしまいがちなのだ。それどころか、自分の選んだ道を正当化したくなる。いい女がダメ男にはまる、一つの仕組みである。
そういう複雑な女心を証明したのが、先に挙げた美人女優と芸人のカップル、夫が女性問題などを次々起こしていた段階では、決して別れなかった妻が、夫が県知事になるという、大逆転の大出世を果たした途端に離婚となった。女心はかくも不思議不可解と、逆にまた日本中が首をかしげたものだった。

一時は、本当にダメ男のレッテルを貼られた人が、社会的な地位を得て、おまけに尊敬まで集めてしまうような立場になったら、別れてしまう。それってなぜなのだろう。まさしく途中で投げ出す自分が嫌だったのではないか? 夫の評判がどん底にある時に逃げ出したら、「ほうら、ごらん」と言われかねないし、もはや自分との戦いになっていたのかもしれない。でも夫が更生し、成長し、成功した、という達成感を得たから、離婚した? 見方を変えれば「妻が夫を成長させた」とも言える。それで気がすんだのかも。

どちらにしても、優れた女は、何もかもきちんとやろうとする。格差のある関係をも、一生懸命持続させようと努力をする。結婚していようがいまいが、能力ある女は男に依存しない。しなくても大丈夫という思いが強いだけに、一人でも生きていけるし、ダメな男とも生きていける、単純にそういうこと。

それにしても今年マスコミを騒がせた男たちと、その妻たちの人としての格差、これはどう説明したら良いのだろう。ひょっとすると、時代が“男と女”の精神をすり替えたのではないか? 日本が戦争をしなくなって70年、日本の男たちの中で戦うDNAが消失しているのは確かだが、そこで闘争心とともに責任感とか正義感とか、誠実さのようなものまで、一緒に失いかけているのではないか? とすれば、逆に女が代わりにそうした責任感や正義感を持たざるを得なくなったからこそ、男と女の立派さの逆転みたいなことが起こっているのではないか?

腕力があって強い者は、人を守らなければいけない使命があるから、“強くて優しい心”、つまり“ライオンハート”を必然的に持つことになる。でも強さがなければ、臆病になり小心になり卑怯になる。だから代わりに女が“強くて優しい心”を持たざるをえなくなったのではないか?

かくして女がライオンハートもつ時代ダメ男を愛してしまったり、成り行きとは言えダメ男と生きていくしかなくなった“優れた”女は、「ダメな男を立派な男に育てること」、「男を成長させること」、これを生きていく上での最大のテーマとすればいいのだ。そうだ、それがいい!! 世のため人のため、そしてもちろん自分のため……。

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