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『HOPE 期待ゼロの新入社員』の元ネタ韓国ドラマ『未生-ミセン-』の、“韓国ドラマっぽくない”面白さ [with]

2016年07月31日(日) 20時30分配信

(C)CJ E&M Corporation,all rights reserved.

毎週日曜日に放送されている、中島裕翔さん主演の『HOPE 期待ゼロの新入社員』。プロの棋士を目指して夢に破れた主人公が、知人の紹介で総合商社の最終試験であるインターンとして働き始める……というお話。このドラマ、実は韓国で2014年に放送され大ヒットした『未生 -ミセン-』のリメイク作品です。

“恋愛もの”のイメージが強い韓国ドラマ、そのドラマを盛り上げる「お約束」の設定には「記憶喪失」「出征の秘密」「復讐」「身分違い」などが挙げられます。

 

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例えばあのヨン様を大スターにした『冬のソナタ』は、主人公の男女が最後の最後まで「兄妹なんじゃないか?!」という引っ張りがありましたし、『宮 Love in Palace』では、韓国の宮廷の王子たちと普通の女子高生の三角関係と、王座をめぐる骨肉の争いがクロスオーバーしながら繰り広げられ、『製パン王キム・タック』も、大手企業の社長の婚外子である主人公が、本家の陰謀によって拉致された母親を探し、復讐を誓う話として始まります。伝説的な大ヒット作はどれもこうした設定の組み合わせ、もしくは「全部盛り」になっているのが常道ます。 ところが。基本的に大企業のインターンの日常を描いた『未生-ミセン-』には、こうした設定がひとつもなく、そもそも恋愛ものですらありません。なのにこれが本当に胸がきゅーっとなる場面の連続。

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貧しい母子家庭で育ち、囲碁の世界しかしらない主人公チャン・グレは、それこそコピーの取り方すら知らないまま大企業のインターン(最終選考)になったために、社内のエリートたちや熾烈な戦いを勝ち抜いた同期の連中から「なんでこんな奴が」といじめられ蔑まれるわけですが、そうしたことに決して腐らず、「僕はもうほかに行く場所がないから」と心の中で呟きながら、もくもくと努力します。演じるアイドルグループZ:EAのイム・シワンが、小柄で色白、女の子のように可愛いイケメンというのも手伝い、その姿に“かわいそう萌え”しない女子はまずいません。
でもこの作品がより広い視聴者を引き付けたのは、そんな主人公グレが小さな進歩と小さな挫折を繰り返しながら成長し、やがて配属された(実ははみ出し者の集まりである)営業3課の一員として認められてゆくことと、そこにあるサラリーマンの悲哀と喜びを描いていたからです。
そうした過程には上司であるオ・サンシク課長の存在が多く関わってきます。彼はある事件から派閥を外れた“冷や飯食い”になった人物なのですが、口が悪くて照れ屋だから褒めるのは苦手だけれど人間味があり、ダメダメなグレを叱咤しながらもその能力(そもそも棋士ですから冷静さと記憶力と勝負勘はピカイチ)を認め、何かがあれば身を挺してでも部下を守ってくれる、「こんな上司がいたらいいのに」と思える人物。そしてだからこそサラリーマンの悲哀を一身に感じさせる、実はこの作品の陰の主役ともいえる人物です。『HOPE 期待ゼロの新入社員』では遠藤憲一さんが演じるようで、今からすごーく楽しみです。

というわけで『HOPE 期待ゼロの新入社員』と併せて、『未生-ミセン-』も是非是非ご覧くださいませ。

文/渥美志保

with2016年8月号より

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