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『セトウツミ』が描く、女子お断りの池松壮亮&菅田将暉のブロマンス [with]

2016年07月09日(土) 17時30分配信

『セトウツミ』  (C)2016映画「セトウツミ」製作委員会

池松壮亮と菅田将暉がほとんどがっつり二人芝居、と聞いただけで、ああ絶対面白いなと思わせる映画『セトウツミ』。別にそれほど仲がいいわけでもない二人の高校生が、放課後の川っぺリでグダグダと話すだけという作品ですが、演出が間違ってなくて脚本が上手だと、こんな風に面白くなるんだな、という見本のような作品です。

7月2日(土)より全国ロードショー (C)2016映画「セトウツミ」製作委員会

まあでも何がいいって、やっぱりこの二人、毎月のように出演作が公開されている池松壮亮と菅田将暉です。
映画が描くのは、二人の高校生がほぼ会話するだけの75分。池松くん演じる内海は、頭がいい分こじらせていて全然素直じゃない男で、かたや菅田くん演じる瀬戸は、無邪気であけっぴろげな“愛されバカ”。内海は他人を寄せ付けないのですが、瀬戸はそんな空気を読まずに内海の懐にガンガン入ってゆき、なんだよお前、なんなんだよ、と言ってる間に、内海は瀬戸のことが結構好きになってしまう、笑えるけどほとんど意味のない会話の中でそれがじわっとわかるのが、なんだかすごくいいんですね。

前半は、菅田君の素直で単純で、いかにもな高校男子ぶりが可愛いのですが、中盤あたりから、瀬戸のことを好きなのに素直に表現しない池松君の“ツンデレ”ぶりが可愛くなってきて、見ている大人の女子が「ああああ選べない!」と、別に選べっていってないから、な展開になること請け合いです。

ハリウッド映画では男の子同士の友情ものを「ブロマンス」といいますが、この作品はまさにブロマンス。映画には瀬戸が憧れ、内海のことを好きな女子、中条あやみ演じる「樫村さん」が絡んできて、一方通行しかない完璧な「三角関係」(瀬戸→樫村さん→内海→瀬戸…)を作り、映画を見る観客女子の気持ちを体現します。全女子は二人の間に入っていけない樫村さんの寂しさを完璧に理解するのですが、まあ仕方がありません。女子が入っていけないからこそ、こういう関係は清く、愛しいわけですから。(文:渥美 志保)

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