「後ろを振り返りながら生きてはいけません」とあらゆる人生相談は言う。確かに、過去をとっとと捨て去って、前だけ向いて歩いていける女は元気だ。でも未来には、イヤなことも恐ろしいことも待っているわけで、未知なる未来に向かって、ぐいぐい歩いていく強さをもっている女性は、そう多くはないはずだ。つまり"前だけ向いて!" "過去を見ないで!!"と励ますと、辛くなっちゃう女だっている。後ろを向きながら歩いた方が、楽に幸せに生きれる女だっていると思う。だからいいのだ。過去を捨てきれず、思い出に生きちゃったっていいのだ。"過去"は"不安"という未来へのストレスを生まず、"思い出"は毎日たまるストレスを毎日消し去ってくれる、女が生きる上でとても都合のいい道具だからである。
ただし、一緒に生きていいのは、恋人の思い出だけ。昔は良かった、学生の時は楽しかった、前の仕事場はいいとこだった……みたいに、恋愛以外の過去を捨て去れずにいると、ただ人間がちまちま小さく、心が貧しくなるばかり。ひとつもいいことはないから、やめておく。でも、昔の恋や恋人を懐かしむことだけはいいのだ。過去の恋は、今の恋のように女を傷つけたりしない。じっと静かなままだが、ちゃんと"ときめき"もくれる。たとえば"恋人が死んでしまったという女性"は本当に気の毒だけれど、心のどこかでそういう過去をもつ女性はすごく素敵……と思っちゃうようなところが女にはある。昔の恋愛映画にはどちらか片方が死んで終わりみたいなストーリーが多かったが、人はどこかで永遠に形の変わらぬ完全な恋愛の思い出に憧れているのかもしれない。さて、あの女性が、今どうしているのかは知らない。でもまだ"好きだった人がいるの"と、結婚もせずにひとり暮らししていても、本人は幸せだろうし、もっと大きな"癒し"をまわりに与えているかもしれない。"あれ以上の素晴らしい男性とはもう二度と出会えない"、そう確信できるなら、そういう人と愛し合った達成感と一緒に生きることは、少しも不幸なことではないのである。
キャンドル\600(4つ)/キャンドルハウス |

“恋の思い出”がトラウマになってキレイになれない女の話
どんなにシャギーが流行ろうと、どろんと重たいワンレンロングを決して切ろうとしない女。結婚式みたいな晴れがましい席にドレスで出席してても、 "私に化粧は似合わない" と、顔だけ寝起きのようなスッピンな女。そして、少しも太ってない、それどころか、やせすぎてて美しくないのに、まだやせようとしているダイエットな女……雑誌に何と書いてあろうと、誰に何を言われようと、頑ななまでにひとつの偏った美容を死守している女って、世の中にはじつに多い。女をキレイにしないのは、"美容における原因不明の思い込み"だと言うが、女には必ずひとつやふたつの、改善不能、理屈抜きの偏ったこだわりがあるものなのだ。
それはだいたい、初めて付き合った彼や、今も何となく好きな元カレ、あるいは思い切り自分をふった男などの "ひと言" がトラウマになっている。「枝毛のある女ってキタナく見えるよね」と男が言った記憶がどこかに残っていて、シャギー=枝毛という連想から、美容室でいくらススめられてもシャギーにできなかったという女性は現実にいた。あなたの美容のクセも、そうした昔の恋人の "ひと言" がトラウマになってはいないか? まだ経験が浅い時の恋は、まだ経験が浅い自分の美容法に、多大な影響を与えてしまう。美容関係の思い出だけは、意識して忘れてしまわないと、女は最後のところでキレイになれないから気をつけよ。
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