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'80年代はあまり記憶にないから逆にすごく新鮮
タイトルからしてわかるようにこの映画は1980年を舞台にした物語である。監督と脚本を手がけたのは、演劇ユニット(ナイロン100℃)の作・演出家として知られるKERAことケラリーノ・サンドロヴィッチさん。音楽やファッション、インテリアなど、時代の香りを感じさせるエピソードが満載で、'80年に高校生だったKERAさんの思い入れがたっぷりつまっている。その一方、主演のともさかりえさんは、当時まだ1歳の赤ちゃんだった。
「KERAさんはじめ、映画に関わっていた役者さんやスタッフには『まさにリアルタイムで青春を謳歌してました!』みたいな方が多かったんですよ。だからルービックキューブとかウォークマンとか、出てくるちょっとした小道具にも『あー、なつかしい〜』っていう声があがって。でも私自身は記憶があまりないんですよね。でもだからこそ、逆にすごく新鮮に感じられて楽しかった(笑)」
彼女が演じた元アイドルのレイコは、1年間の失踪後、B級の芸能生活に見切りをつけ、いきなり教師をめざすことにした女のコ。とにかくピュアでナイーヴで、男にめちゃくちゃ惚れやすい。
「私たちはみんな仕事をしたり、人づきあいをしながら日常生活を送っているじゃないですか。だから感情面で『ここはガマンしなきゃ』とか、無意識にセーブしてる部分がありますよね。でも、そのブレーキをかけずにいられるんだったら…… レイコみたいになる可能性は、たぶん誰にでもあると思います(笑)。レイコは自分の気持ちを常に言葉や行動に出して、突っ走るタイプなんですけど、彼女ががんばるほど空回りしちゃって、結局相手には伝わらない。もっと要領よく生きられればいいのにね。だから、女の目から見れば『レイコはバカだけどカワイイ』って思えるけど男の人から見たらきっと『かんべんしてほしい。空気読めよ!』って感じですよ(笑)」
結婚してからは料理が前よりも楽しくなった!
24歳にして、すでに12年のキャリアの持ち主。コメディからシリアスまで、自由自在にのびやかに演じているように見えるけれど、本人は「すごく緊張するんですよねぇ、本番って」とつぶやく。
「緊張すると、どうしても興奮しちゃうから、自分で思ったとおりにはなかなかいかなくて。あんなに練習したのに、なんで同じことができなかったんだろう、もっとこうすればよかったなって煮え切らない気持ちになる。だから、完成した作品は怖くって落ち着いて見られないんです。いつもそう。ソワソワしちゃうんですよね、自分が出てるのって(笑)」
そんな彼女が仕事を離れて楽しんでいることといえば「料理」。公式ホームページの中で書いている日記にも、おいしそ〜な食べ物の話がいっぱい出てくる。
「昔から、おいしいものを食べることが好きなんです。一日を通して“今日は何を食べるか?”というのは重要問題(笑)。それに、ひとりなら別に何でもいいんですけど、今はもうひとりいるので……」
そう! 少女っぽい雰囲気のともさかりえさんを見ていると、つい忘れてしまいそうになるけれど、彼女は、今年4月に結婚したばかりの新婚さんなのだ。
「たとえば、待ち合わせをしてごはんを食べに行ったり、『今日はこれが食べたい』と言われて、帰りにスーパーで材料を買ったり。どんなに仕事がハードでも、そういうささやかな時間が自分にとってけっこう救いになっているんですよね。食べるものって、身体を作るだけじゃなく、豊かな気持ちも作ってくれる。自分でも作っていて楽しいし、それを『うまい』って食べてくれる人がいる状況が嬉しいんです」
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