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リサーチを経て自分の役柄が見えてきた 盲目の青年と看護婦さんの恋。と聞けば、お涙ちょうだいものの設定と思われるかもしれないけれど、吉沢悠くんと竹内結子さんが演じる主人公のふたりにはジメッとした暗さはみじんもない。あざとい演出もないので、こちらも素直な気持ちで観ていると……気づいたら思いきり泣かされている。 そして泣いた後は、幸福感とさわやかな余韻に満たされる。こんな素敵な作品を初主演映画に選んだのは大正解! だと思う。 「この映画のお話を最初にいただいたとき、まず竹内結子さんとW主演ができると聞いた時点で、やりたいなと思いました。以前、ドラマ『白い影』(TBS系)でご一緒したことがあるんですが、僕は4話までのゲストだったので、前半でいなくなっちゃったんですよ(笑)。だから、またぜひ仕事をしてみたいと思っていたんです」 吉沢くん演じる青年・笙吾は、交通事故が原因で失明したという設定。撮影前のリサーチのため、彼と看護婦役の竹内さんは視覚障害者の訓練センターにも行った。 「僕の場合、アイマスクをして、実際に目の前が見えない状態とはどういう感覚なのかを感じたり、白い杖を使った歩行や階段の上り下りなど、訓練士の方からこと細かに教わりました。竹内さんは介助の仕方だけでなく、病院に行って手術も見学してましたね」 そういった役作りの過程で印象に残っていることはある? 「訓練センターや病院とは別に、失明後に自立して、ひとり暮らしをしている20代の男性にも会ったんですよ。彼は、笙吾と同じような体験をしている方だったんです。自分の担当だった看護婦さんに恋心を抱いて、ちょっとつきあったりもしていて。彼の恋愛体験談などを聞いて、いろんな意味で教えられました。自分のおかれた状況にめげていないし、本当に明るくて……俺のほうがくよくよ悩んでるんじゃないかっていうくらい。彼に会って『あ、俺、笙吾像がわかった』って思えたんですよ」
いくら難しくても自分の想いは伝えていきたい 物語の前半、車にはねられて死んでしまった笙吾は、流星の不思議な力のおかげで、生前とは別の人間として数日間の命を与えられる。この時間を使って、彼は今まで言葉にできなかった自分の想いを彼女に伝えようと一生懸命がんばるのだが、“相手には自分の存在を決して悟られてはいけない”という制約があるために、これがなかなかうまくいかない。 「もしかすると、笙吾は死ななかったら、気持ちを伝えないままだったかもしれないですね。僕は基本的には言わなくても伝わるのがいちばんだと思ってるんですよ。でも、それってけっこう難しいですよね。やっぱり自分の想いは伝えたいから、そのときは言葉を“道具”としてうまく使いたいなと。ふだんから言う努力をするようには心がけてます。言えないときもあるけれど……それはただ自分に勇気がないだけだと思う」 なんて大人〜と感動していると「大人じゃないですよ」と照れてみせる。でも好きな女性のタイプを聞けば「いろんな物事に対して、その人なりのジャッジメントを持っている人」とやっぱり大人! 4月から、佐々木倫子原作の人気マンガ『動物のお医者さん』のドラマ化で主人公のハムテル役を演じるという吉沢さん。「僕以外のキャストはすごい適役。どうも自分だけ違うような気がして、ちょっと不安なんですよね」と言っていたけれど、まじめで誠実でマイペースなキャラは、かなり彼の素顔に近いのでは? 期待してます。 |