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将来に悩んで、予備校に通った経験もあり!?
「原作のコミック『blue』は高校のときに読みました。魚喃キリコさんのこの作品は、あまりマンガっぽくなくて、絵の線や空間の使い方がきれいだなあと思いました。その後、映画のお話をいただいて、また読み直したんですけど、高校生のときと違って、あの頃のゆっくりとした時間の流れや友達との距離とか、いろいろと思い出してしまって……」
女子高を舞台に、憧れと嫉妬がまじりあったような友情、自分を傷つけてしまうほど真っすぐな恋愛など、10代の女のコならではのナイーヴな心理をスクリーンにギュッと閉じこめたこの映画。実生活では、雑誌『Olive』の専属モデルとして、すでに高校生のときから活躍していた市川実日子さんだけれど、今回演じたヒロインのように、自分が本当に望んでいる進路や将来について悩んだりした時期なんてあった?
「はい(笑)。私、高3の夏休みに予備校に通いました。とにかく大学に行こうと思っていたんです。その頃はモデルの仕事を始めてから2〜3年がたっていたんですけど、将来モデル1本でいくのは怖かったというか、モデル業は学生の今だからこそできる仕事、という意識がすごく強くて。でも特に勉強したいことが決まってないのに、ただ大学に行くのは意味がない、何か勉強したくなったら、いつだって遅くないんだし……と悩んだ結果、だったら、モデル1本でやってみよう! と思えたんです。そうしたら、すごく気持ちがラクになりました(笑)」
モスクワ映画祭での受賞は自分でもビックリ!
自分から積極的にガンガン動くというよりは、吹く風をのんびり待つようなマイペースなタイプ。しかし、彼女の透明感あふれる独特の個性を映画界が放っておくはずはなく、本作を含め、わずか数年で5本もの映画に出演した。
「出来上がりを観て、監督に『どうでした?』って感想を聞かれると困るんですよ。自分の演技を見て、あーあ、ここが……とか反省してばかりなので(笑)。しかも今回の映画は出ずっぱりで、その状態がずっと続くわけですから」
なんて言っているけれど、彼女は初主演となる本作で、第24回モスクワ国際映画祭最優秀女優賞を見事受賞したのである。これってものすごい快挙じゃない!
「私もビックリしたんです。モスクワ映画祭の閉会式を見に行ったら、突然名前を呼ばれたので。それまで私、ショールを頭からかぶって見ていたんですよ。だから、『私の今の髪はどうなってるんだろう』って不安になりながら壇上に上がりました(笑)。受賞の挨拶でも『モスクワのいい思い出になりました』とか、わけわからないことを言ってしまいました(笑)」
新進女優がいきなり海外の映画祭の賞をとった! などと高まる周囲の期待をよそに、市川さんは「私、何も変わらないですよ」といたって穏やかな反応を見せる。
「ただ、あ、私、このままでもいいのかなあ? こんな私でも? って思えるようになりました。それがすごくうれしいですね」
昨年はドラマの仕事も加わって今まで以上に多忙な生活に。
「撮影中は仕事がぜんぶになるけど、それ以外のときは仕事は生活の一部というのが本当は理想的です。ただ、そのへんのバランスとるのってすごく難しい。贅沢な悩みだとはわかってるんですけど」
いつも一生懸命で、物事を適当には流せない不器用さも魅力的。これからもっといろんな経験を積んで、大女優になっても、ずっとそのまま変わらないでいてね。
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