「私も『なんで習い事が続かないんだろう』ってコンプレックスを持っていた時期があったの。子供の頃は日本舞踊に華道、ピアノ、そろばんetc.。大人になってからはお茶、日本画、フランスの家庭料理、ラテンダンス、クラシックバレエにヨガ、陶芸……。もっともっとある(笑)。でもね、あるとき吹っ切れたの。やりたいと思ってやらないよりは、たとえ短い期間でもやったほうがいい。その世界をちょっとでも知ることができるのだから、それでいいやって。たとえば人の痛みも、味わったことがない人にはわからない、だけど少しでも味わった人にはわかるでしょう。それってすごく大事なこと」
習うことは、感情を味わうこと。体験は、自分を深めることであり、“いろんな人の感情を深くわかることでもある”と藤原さんは言う。とはいえ、仕事もあるし、遊びにも行きたいし、続ける自信もなくって、つい先延ばしにしてしまう。
「でもね、行動に出ないなら、本当に習いたいと思っていないのよ。本気であれば、必ず、向こうからきっかけが近づいてくる。頭で考えているだけでは、流れは来ない。人生経験上、これは、絶対にそう! 私も、まだまだやりたいと思いながらやってないことがたくさんあるの。だけど、それはやらないでいいことと納得しています」
藤原さん自身も、たとえば日本画を習いたいと思った途端、家の近くに教室を発見。偶然、友達にも誘われ、すぐに通いだした。
「ここで得たものは、すごく大きかった。テーブルを囲んで座り、ひとつの題材をデッサンするんだけど、たとえば同じ花なのに、描かれる花が全然違うのね。それはもう、呆れるほどに! 人によって、花の見え方がこんなに違うんだなって痛感したの。結局は自分の見方、受け取り方次第。現実って、ひとつのような気がするでしょう? だけど、真実は一緒でも現実は変わる。すべては自分次第。考えてみたら私も、26〜32歳頃までの心が混沌としていた時期は、和のお稽古に心酔してた。きっと“静”の世界にゆとりを求めていたからだと思う。そこから抜け出してから、エネルギーを放出する“動”の世界に惹かれるようになったの」
習い事は心が呼ぶ。始めるも続けるも、その“時機”がある。 |