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Grazia6月号 |
お笑いの島田洋七さんの『佐賀のがばいばあちゃん』って、知っていますか? 貧しかったけれど筋が通っていて、ユーモアもあって、本当に大きな人。テレビでがばいばあちゃんの逸話を偶然聞いたとき、こんなおばあちゃんがいたら、人生どんな困難にあっても大丈夫、心底そう思ったものでした。
前置きが長くなりました。今月号の表紙は、3年ぶりに熊沢千絵さん以外の女性が飾っています。そのひとは、松嶋菜々子さん。表紙を含め、巻頭から27ページの特集です。撮影のため彼女に会ったとき、もっとも印象に残ったのが、美しい言葉遣い。涼やかな声で、言葉を選びながら誠実に話してくれる……素敵なひとだなあといっぺんでファンになりました。「話し方がとても素敵ですね」と伝えたら、ご本人、照れた様子だったのですが、インタビューしていくうちに、その言葉遣いはお母様の教えだということがわかってきました。何かをとってほしいときに「それとって」とひとこと言うと、「とって、じゃなくて、とってちょうだい、でしょ」と何度でも直されたとか。とってもらったあとには「ありがとう、でしょう?」と。また、彼女がもう女優の世界に入ったころ、いちばん実現させたいことがかなわず諦めようとしていたときに「いちばん手に入れたいものを手に入れたときに初めてわかる感覚があるから、諦めてはいけない。それを手に入れないと次が見えてこないのじゃないの?」と言われたとか。それも台所でお手伝いしているときに何気なく。 “がばいばあちゃんのようなお母様だ!”エピソードを聞きながら心に浮かんだのは、そんなこと。きちんと生活していて、芯があって、豊かな方なんだなあ、と。お母様から受け継がれた豊かさが、今、松嶋さんのなかでどんどん大きく育ってきている。ひとつには、ご自身も娘さんを持ったこと、そして、“女優という仕事”と一生向き合っていこうと決意したからなのだと思います。松嶋さんのこれから、ファンとしてますます楽しみなのでした。 |
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| 温井明子 |
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