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Grazia5月号 |
みなさん覚えていらっしゃるでしょうか、昨年12月号の編集長通信で「色あせないひと」と題して、山口智子さんについてを書いたことを。今回のお話は、その壮大な続編です。山口さんのインタビューを掲載した号が発売になったのが11月1日。それから10日くらいたって、山口さん本人から編集部宛にメールが届きました。「会ってお話したいことがあるのですが」、と。11月17日。表参道のカフェで。彼女はこう切り出しました。「1週間後、オランダに発ちます。私の旅を取材してくれませんか? カメラマンだけ手配してくれたら、取材はすべて私がします。文章も自分で書きます」
まさにこの瞬間、特集が動き始めたのです。それから5ヶ月。誰を取材するか、誰に写真を撮ってもらうか、どんな構成にするか……すべての打ち合わせの中心に彼女はいました。頻繁なメールで担当編集と企画内容のやりとり。そして資料の入った思いバッグを抱えて、ひとり打ち合わせ場所にあらわれる。取材が終わってからも、写真選び、レイアウト、文章の一字一句までこだわり、徹夜に近い時間を何度ついやしたことか。彼女自身が提案して、そこまで熱意を傾けた特集のテーマは「職人」。職人を追って、オランダ、ベルギー、そして名古屋、四日市へ……。
10年ほど前、あんなにも私たちの心をわしづかみにしながら、あるときからきっぱりとテレビドラマに出ることをやめてしまった山口智子という女優が、今、何を求めているのか、何を伝えたいと思っているのか……。多くの「なぜ?」の答えが、彼女自身がつくり上げた34ページの中に、職人への思いの中に、きっとあるはずです。 |
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| 温井明子 |
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