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これからの「ランチ」の話をしよう
Grazia  ベストセラーになり、ハーバード大学教授である著者の来日公開講義も話題となっている『これからの「正義」の話をしよう』(マイケル・サンデル著、鬼沢忍=訳 早川書房)は、やはりとても面白い本でした。 ある社会が公正かどうか、すなわち「正義」を問うことは、私たちが大切にするものが正しく分配されるかどうかを問うことだとする著者は、「幸福の最大化」「自由の尊重」「美徳の涵養」という三つの視点から、「正義」の多義性を例証しています。

 さて、今月号から始まった新連載をご紹介します。  NPO法人TFT International事務局長・小暮真久さんの「People MAGNET〜自分は人とつながる磁石だと考える」です。

 みなさんは、TFT(TABLE FOR TWO)という社会事業をご存じですか?
 企業の社員食堂や大学の学食にカロリーを抑えたヘルシーメニューを加えてもらい、その代金のうちの20円を開発途上国の子どもたちの給食一食分として寄付する。簡単に言えばそれがTFTの枠組みです。
 この事業が画期的なのは、持つ者が持たざる者へ施すという旧来の社会貢献像を覆すところ。つまり、開発途上国の貧困・飢餓という問題と同時に、先進国が飽食ゆえに抱える肥満(メタボ)や生活習慣病という問題も解決することを目指しているところです。
 いま自分がランチを食べているテーブルに、給食のトレーを抱えた途上国の子どもが相席するイメージ。テーブル・フォー・ツーは、食糧の不均衡を一食分ずつ是正し、健康という幸せをテーブルで向かい合う双方に再分配する小さな「正義」の試みとも言えます。

  連載では、小暮さんがTFTの活動を通じて出会うさまざまな社会事業の形、そこに携わる人々を紹介していきます。連載スタートにあたって小暮さんとは、読者のみなさんと世界をつなぐ企画を、誌面を飛び出したところでも実現したいですね、とも話しました。
 今月の誕生日で38歳。元マッキンゼー戦略コンサルタント。「アフリカの子どもたちに一瞬で好かれる」という人懐っこい笑顔の持ち主。社会起業家小暮さんの挑戦は、著書『「20円」で世界をつなぐ仕事』(日本能率協会マネージメントセンター)でも読むことができます。
Grazia編集長 加藤孝広
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