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「裏方見聞録」  
 

Graziaはファッションだけでなく、独自の視点でとらえたインタビューも、人気のページとなっています。記事となって読者のみなさまに読んでいただくまでに、担当編集者は多くの時間を、対象となる人物とともに過ごすことになります。ここでは、池ちゃんこと原田編集次長が、そうした取材の中で知り得た素敵な方々の、本誌では書けなかった素顔をお伝えしていきます。
常盤貴子さん、あなたについてゆきます!!!

観て下さい、この笑顔。こんな風に常盤さん笑うんだぁ〜と、私も驚きました。映画の現場で「常盤さんが13時入り」と聞いた日に、「よし、早めにいって挨拶しよう!」と、1時間前に行ってみたら、もう常盤さんが撮影してる。なんで〜?? と聴いたら、子供たちのシーンが観たくて2時間前に入ったの、ですって! そんな大物女優さん、私、知らないですよ!本当に…。 撮影/藤谷清美

 風邪が流行っていますがお元気ですか? 私は風邪引く間もなく、年末進行中です。ひ〜〜! 1月号は…、たくさん担当した気がしますなぁ。松嶋菜々子さん、ユースケ・サンタマリアさん、立川志の輔さん、高田純次さん、佐渡裕さん…そして常盤貴子さん!
今月も、どの話を書くべきか相当悩みましたが決めました。常盤さん話でいきましょう!
あれは…、8月末だったと思います。常盤さんのマネージャーさんから電話が来たんです。「今、たくさんの障害児さんたちと一緒に映画を撮っている最中で、これが本当にいい映画で…。原田さんさえよければ、一度現場にいらっしゃいませんか、と常盤(さん)が言ってるんです。ええ、誌面にならなくてもいい。いらしてみて、この作品、感じて頂けたら――」とのお申し出が。こういうお誘い、本当に燃えます! 行きます! 是非とも!! と、早速、2日後くらいに、国立市にある障害児施設――滝乃川学園に向かったわけです。
その映画、『筆子 その愛―天使のピアノ−』は、クランクインの製作発表を、ワイドショーで私も観ていました。かつて実在した障害者施設の学園長・石井筆子さんの実話を映画化したもの。へぇ〜鹿鳴館の華と呼ばれた人が、障害児施設の園長? ええ? なんで? ちょっと面白そう…。と思ったのも事実。その現場は一体どんなものなんだろう?
 あの日は本当に熱かった。クーラーもない木造校舎。汗がダラダラ出て、校庭はうっそうとした森で素敵なんだけれど、そのぶん、蚊もかなり飛んでて、暑い、痒い。そこに、汗一つかかず、常盤貴子さんが衣装を着て、凛と佇んでいたんです。
「今日はわざわざいらして下さって有難うございます!」と、あの美しい常盤さんが挨拶に飛んでいらした! いやいや、こちらこそ、お邪魔します。拝見しますね。と言いつつ数時間。――私、正直、人生でこんなにも多くの障害児さんと接したのは初めてなんです。
最初、一体どうしたらいいんだろう…、話しかけていいのかな? と怖々してた(ご免なさい)私の目に、どんどんキラキラした笑顔の、自由気ままに動く子供たちが入ってくる! ええ〜常盤さんも楽しそう! しかもすごく子供たちに懐かれて、あぁ! ダッコしてる!! と驚くばかり。満面の笑みの子供たちと常盤さん。一緒にいる私までなんだか楽しくなってきます。
で、お昼ご飯休憩中、子供とお母さんたちに「撮影してもいいですか?」と声をかけたら、子供の第一声が「やったぁ〜!」 ――ねぇ、聴いて下さい、「やったぁ〜!」ですよ!??? こういうとき、私の経験上、だいたいお母さんや子供たちから胡散臭そうに、「…えぇ…(仕方ないなぁ。写真あとで見せて下さいよ)あるいは(お礼出るわけ?)」という、イヤぁぁ〜な空気を醸し出される事の多い私たちの仕事。最近、どうも“相手を疑う”ことがまずありき、な空気が蔓延してるこの世の中でこんなにストレートな喜びが返ってきたのは、一体何年ぶりなんでしょう?! あ、常盤さんが伝えたかったのはこういう事なのかな? と私にも何かコトリとくるものがありました。だって私も本当に嬉しかったんですから…。
 その後、もう一度、滝乃川学園に行き(本当はもっと行くはずが、11月号の撮影が長引いて間に合わなかったんです…、って11月号! どんなに長くやってらしたか、わかりますでしょう?)、常盤さんと話し、最後にちゃんと締めくくりの取材させて下さい、と再度オファーして9月に常盤さんと再会したわけです。常盤さんが、「何処でも行きますよ!」と言って下さったので、じゃあ、自然の中! 私服で“等身大”の常盤さんが撮りたい! という私の我が儘を聴いて下さり、柴又へ行くことにしたんです。
 本当は江戸川土手で、のはずが、その日は生憎の大雨。急遽、私の秘密のロケ場所・某お茶室での撮影に変更になりちょっと残念でしたが、とにかく雨のお茶室でロングインタビュー開始。(あのお洋服は常盤さんの私服なんですよ、皆さん注目!)
 ――たくさん、たくさん話して下さいました。子供が苦手だった、と言ってた常盤さんが、100人の障害児たちと一夏を過ごし、貰ったこと、感じたこと。女優としてでなく、34歳の一人の人間が、人との出会いで得たことは何だったのか。
 私も大いに共感しました。一生懸命、丁寧に、常盤さんの想い、伝えたいと感じました。私もその出会いの煌めきに触れたから……。
 常盤さんが声かけて下さらなかったら、きっと私は偏見を持ったままだったでしょう。あの子たちを知らないまま一生過ごしたら…、と思うと、ちょっと怖い気がします。人間、偏見、思いこみは絶対よくないですね。反省。
 そんな「知らなかった世界」、あなたも触れてもらえたらいいなぁ。モノクロ8P、ぜひ読んで下さい。そして興味を持って頂けたら映画『筆子 〜』をご覧になって下さい。新しい価値観と出会えるはずです。
いや、常盤さん、すごい! あたしはあなたについて行きたい!!!
池ちゃんの近況
というわけで、ゲラを持って常盤さんの舞台『タンゴ 冬の終わりに』観てきました。すごいぞ!  なんてレベルの高いお芝居の応酬! くはぁ〜ビックリしました。マジすごい。
しかし他はあんまり観てない。これもすべて年末進行のせいなの〜? 明日は『犬神家の一族』試写行きます! 松嶋菜々子さん、間近で会うとその美しさにビックリでした。
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