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熊沢千絵マイ・ストーリー
大人の女性への仲間入り?千絵さんの初デート
 春。始まりの季節、4月。千絵さんにも『初めて』を振り返ってもらうと、
 「たとえば、メイクを初めてしたのは、モデル初仕事のとき。中学3年生でした。ナチュラルメイクなのに、印象が変わるんだなぁ、女性の顔って不思議だなぁと新鮮な驚きでした」

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熊沢千絵マイ・ストーリー

「いまでは撮影のときくらいしか着ない、こんなセクシーなドレスも着ていました」と懐かしそうに笑う千絵さん。誰でも思い切り背伸びをする時期があるものです。
 と、まずはメイクのお話。
 「高校生のときは、まわりではメイクをしている子もいたけれど、私はバレーボール一筋。メイクにはそれほど興味がなかったんですよね。プライベートでメイクをしたこと? それは、やっぱり初めてカレができたとき(笑)」
 照れて笑った千絵さんの初恋は、18歳の頃。なんと、10歳近く年上の人だったんだそう。
 当時クラスで男性とお付き合いをした経験がない女子は、たったの2人! 友達の話を聞きながら、「男の人と二人っきりでどこかに行くなんて、どんな感じだろう。よくみんな緊張しないなぁ」などと思いつつ、「カレが欲しい!」と、言いまくっていたとか。
 それまで片思いは幾度か経験した千絵さんだが、初めての恋愛は、彼女をボーイッシュな女の子から、かわいらしい女性へと変身させたらしい。
 「と、言っても、地が下町系ですから、すぐに元の雰囲気に戻っちゃったんですけれど(笑)。でもね、いま思っても恋愛に一生懸命だった自分のこと、子どもだなぁと思います。
 メイクになんて、ぜんぜん興味がなかったのに、デートの前には30分くらいかけてメイクをしていました。それに、それに! 男の人はポニーテールが好きと思い込んでいて、しっかり高い位置でポニーテールを作って、いつもはジーンズなのに、デートのときはフェミニンなスカートをはいたり。
 なんでも話す両親にも、カレができたことは恥ずかしくて、なかなか言えず、やっと母だけに伝えられる感じで……。実は、父にはこの場で初告白! でも、きっとバレバレでしたよね(笑)」
 確かに、バレバレ。そこが、また千絵さんらしいところだが、1年少し続いた恋愛は、静かに終わった。
 「その恋愛でいろいろな“初めて”を経験しました。いま思えば、カレも当時20代だったのですが、ティーンの私から見るとすごく大人に思えて。
 同世代の友達同士では行けないようなセレブなパーティに連れていってもらったり、カレの友人たちが彼女同伴で食事会を開いてくれたり。パーティには、うんと背伸びして、背中のあいたドレスを着ていったし、大人っぽいカフェに連れていってもらったときには、まわりの女性がみんな脚を組んでいるから、“こういう場で大人の女性はエレガントに脚を組むのね。私も”と、ぎこちなく脚を組んだりして(笑)」
 微笑ましいエピソードは、限りない。
 「いま思えば、本当にいい思い出ばかり。そんなふうに、いろんな“初めて”を経験しながら、みんな大人になるんですよね。初めて何かをするときって、いい緊張感があって、精神的にも張りがある。これからもたくさんの“初めて”を経験して、ステキな大人の女性になりたいです」
※この記事は2005年Grazia4月号に掲載されたものです。
illustration by Miyagi Yukari
text by Ikeno Sachiko