 |


気鋭のアーティストが贈る
心温まるヒューマンドラマ
NIKEやGAPのCMなどでも活躍する天才クリエイター、マイク・ミルズの長編監督デビュー作。17歳になっても指しゃぶりのクセが治らない高校生の少年を中心に、人生に不安を抱える人々の姿を、ユーモアを交えつつ、愛情のこもった優しい視線で描いていく。青春映画の形をとりながらも心に残るのは、両親や教師、かかりつけの医者など少年を取り巻く大人たちのほう。常に価値観が変化する不確実な時代だからこそ、自分が未熟であることを認識している彼らの不器用かつ誠実な生き方に共感し、励まされる。
出演/ルー・プッチ、キアヌ・リーヴス、ティルダ・スウィントン『オルランド』●9月中旬よりシネマライズほかにて全国順次公開
|
 |


輪廻転生をモチーフにした
あまりに切ない愛のミステリー
10年前に愛する夫を亡くした主人公の前に、ある日、夫の生まれ変わりだという10歳の少年が現れる。初めは子供のいたずらだと相手にしなかった彼女も、亡き夫しか知りえないエピソードを次々と聞かされるうちに、少年の妖しい魅力にどんどんのめりこんでいく。クールな美貌の奥で女の情念をたぎらせるヒロインに、洗練されたショートヘアでイメージ一新のニコール・キッドマン。相手役で撮影当時10歳だった子役キャメロン・ブライトが見せる、大人の男のような官能的な眼差しにも思わずゾクッとさせられる。
出演/ニコール・キッドマン、キャメロン・ブライト、ローレン・バコール ●9月23日よりシャンテシネほかにて全国順次公開 |
 |


観る人の感性に訴えかける
生命力に満ちあふれた音楽映画
フランスの音楽家エティエンヌ・ペルションが手がけた曲「DOGORA」と、実弟が暮らしているカンボジアの風景。どちらからも強烈なインパクトを受けたフランスの名匠パトリス・ルコント監督が、2つを融合させて新しい映画を撮り上げた。コーラスと交響楽から成る壮大な楽曲を背景に映し出されるのは、カンボジアの人々の暮らしを切り取った印象的なシーンの数々。音楽と映像だけのシンプルな作品なのに、感動が波のように何度も押し寄せてくるのが不思議だ。人生の旅ともいえる至福の75分間を味わって。
監督/パトリス・ルコント『髪結いの亭主』 音楽/エティエンヌ・ペルション ●東京都写真美術館ホールほかにて公開中 |
 |