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アンディ・ラウ&ダニエル・ユー監督/来日会見レポート

アンディ・ラウ&ダニエル・ユー監督/来日会見レポート

 82年の映画デビュー以来、現在までに100本以上の映画に出演。歌手としても活躍する“香港四大天王”の一人であり、最近では主演作『インファナル・アフェア』シリーズや『LOVERS』も大ヒット。今年45歳になるアンディ・ラウは、正真正銘、スター街道を走り続けてきたアジアを代表する俳優である。そんな彼の最新作『愛と死の間(はざま)で』は、夫婦愛をテーマにした切ないラブストーリー。心臓の移植手術で結びついた2組の夫婦の姿を通して、人を愛することの美しさを情感たっぷりに伝えてくれる。

アンディ「『インファナル・アフェア』や『LOVERS』に出演した後は、同じような企画をたくさんいただきましたが、僕自身は俳優として、まったく違った役柄を演じてみたかった。でも、ダニエル・ユー監督が今回のラブストーリーの脚本をくれたときは驚きましたね。彼がラブストーリーのことを知っているとは思いもよらなかったから(笑)。脚本を読んで、映画にこめられた監督の愛情を感じました。それでこの作品を選んだんです」

監督「アンディはとにかくハンサムで、どこから見ても絵になる。カメラマンや監督をはじめ、彼と仕事をした人はみんな『一緒に仕事をしやすい』と言っているんですよ」

 実はアンディとダニエル・ユー監督は同級生で、91年に最初の映画製作会社“チームワーク”を、続く95年には2番目の会社“フォーカス・フィルムズ”を設立。共同経営者としても抜群のパートナーシップを発揮し、数々の作品を生み出してきた。

KEIKOの今月公開のオススメ3本

『愛と死の間(はざま)で』
『愛と死の間(はざま)で』
©2005 FOCUS FILMS LIMITED.ALL RIGHTS RESERVED

有能な外科医として多忙な日々を送り、妻チーチン(シャーリン・チョイ)と過ごす時間をなかなか作ることができなかったコウ(アンディ・ラウ)は、突然の交通事故で妻を失ってしまう。それから6年後、悲しみと後悔の念から生活を変え、今では救急隊で働いているコウは、ある日、交通事故にあった女性ユンサム(チャーリー・ヤン)を助ける。偶然にも、彼女はかつて妻の心臓を移植された人物だった。ユンサムが末期の病におかされていることを知ったコウは、亡き妻へのつぐないの気持ちをこめて、ユンサムの残された時間をともに過ごすことを決意する……。

監督・脚本・製作 ダニエル・ユー
出演 アンディ・ラウ『LOVERS』
チャーリー・ヤン
『天使の涙』
シャーリン・チョイ
『ツインズ・エフェクト』
配給 ムービーアイ
● シャンテシネほかにて全国順次公開中
『愛と死の間(はざま)で』
©2005 FOCUS FILMS LIMITED.ALL RIGHTS RESERVED
アンディ「今まで協力的にやってきましたが、すべてが楽しかったわけじゃないですよ(笑)。僕が一方的に怒っていただけですが、喧嘩をしたこともありました。長年のつきあいですから、いい面もあれば悪い面もあります」

監督「アンディとはもはや家族のような関係になっています。怒鳴り合うというのも、ひとつの関係と言えますね(笑)」

 今回の映画の中で、アンディは最愛の妻チーチンを事故で亡くした医者コウと、心臓病を抱える女性ユンサムの夫デレクという2役に挑戦した。また、チーチン役はモデル出身の人気アイドルで24歳のシャーリン・チョイ。ユンサム役には32歳の美人演技派チャーリー・ヤンが出演。世代もタイプも異なる女優2人との共演も見どころのひとつだ。


アンディ「監督から完璧な脚本を受け取り、役柄についても十分に話し合っていたので、1人2役を演じる上で難しいことはなかったですね。チャーリー・ヤンとは、もう20年近い知り合いで、彼女との最初の仕事は確かMTVでした。彼女はまだ10代で、デビューしたての頃だったかな。シャーリン・チョイは、僕がデビューした時にはまだ生まれていなかった(笑)。だから彼女との夫婦役はチャレンジでしたね。僕もいろいろな年代の女性と共演してみたいと思っていたので嬉しかったです」

 会見では得意の手品を披露してくれたり、報道陣をバックに写真を撮ったりと、どこまでもサービス精神満点だったアンディ。ベテランになっても、10代の若者から熟年層まで幅広いファンを増やし続けている彼の魅力は、いつもファンを楽しませたい! というシンプルな情熱にあるのかもしれない。

アンディ・ラウ&ダニエル・ユー監督/来日会見レポート
劇中でも披露している、ネックレスのチェーンに丸いリングのチャームを通すという手品をアンディがステージで再現。鮮やかな腕前に会場も盛り上がった。

アンディ・ラウ&ダニエル・ユー監督/来日会見レポート
最後には大勢の報道陣に感激したアンディが「みなさんをバックに写真を撮りたい」
と言い出し、異例の撮影がおこなわれることに。彼と一緒に写真に写るチャンスとあっ
て、報道陣がアンディに殺到!
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『サムサッカー』
『サムサッカー』
気鋭のアーティストが贈る
心温まるヒューマンドラマ


 NIKEやGAPのCMなどでも活躍する天才クリエイター、マイク・ミルズの長編監督デビュー作。17歳になっても指しゃぶりのクセが治らない高校生の少年を中心に、人生に不安を抱える人々の姿を、ユーモアを交えつつ、愛情のこもった優しい視線で描いていく。青春映画の形をとりながらも心に残るのは、両親や教師、かかりつけの医者など少年を取り巻く大人たちのほう。常に価値観が変化する不確実な時代だからこそ、自分が未熟であることを認識している彼らの不器用かつ誠実な生き方に共感し、励まされる。

出演/ルー・プッチ、キアヌ・リーヴス、ティルダ・スウィントン『オルランド』●9月中旬よりシネマライズほかにて全国順次公開
『記憶の棘』
『記憶の棘』
輪廻転生をモチーフにした
あまりに切ない愛のミステリー

 10年前に愛する夫を亡くした主人公の前に、ある日、夫の生まれ変わりだという10歳の少年が現れる。初めは子供のいたずらだと相手にしなかった彼女も、亡き夫しか知りえないエピソードを次々と聞かされるうちに、少年の妖しい魅力にどんどんのめりこんでいく。クールな美貌の奥で女の情念をたぎらせるヒロインに、洗練されたショートヘアでイメージ一新のニコール・キッドマン。相手役で撮影当時10歳だった子役キャメロン・ブライトが見せる、大人の男のような官能的な眼差しにも思わずゾクッとさせられる。

出演/ニコール・キッドマン、キャメロン・ブライト、ローレン・バコール ●9月23日よりシャンテシネほかにて全国順次公開
『パトリス・ルコントのDOGORA』
『パトリス・ルコントのDOGORA』
観る人の感性に訴えかける
生命力に満ちあふれた音楽映画

 フランスの音楽家エティエンヌ・ペルションが手がけた曲「DOGORA」と、実弟が暮らしているカンボジアの風景。どちらからも強烈なインパクトを受けたフランスの名匠パトリス・ルコント監督が、2つを融合させて新しい映画を撮り上げた。コーラスと交響楽から成る壮大な楽曲を背景に映し出されるのは、カンボジアの人々の暮らしを切り取った印象的なシーンの数々。音楽と映像だけのシンプルな作品なのに、感動が波のように何度も押し寄せてくるのが不思議だ。人生の旅ともいえる至福の75分間を味わって。

監督/パトリス・ルコント『髪結いの亭主』 音楽/エティエンヌ・ペルション ●東京都写真美術館ホールほかにて公開中
Profile: 石塚圭子

フリーライター。Graziaをはじめ、女性誌各誌で活躍中。
映画コラムをはじめ、幅広くカルチャーコラムを手掛ける。わかりやすい解説と独自の鋭い視点には定評がある。