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キャメロン・ディアス×トニ・コレット/来日会見レポート(

 処女小説『グッド・イン・ベッド』が全米ほか、世界15カ国でベストセラーになったジェニファー・ウェイナーの第2作『イン・ハー・シューズ』が映画になった。社会的には成功していても、太めの体型とファッション・センスにコンプレックスがある不器用な姉ローズ。美しいけれど、学習障害のために子供の頃から、どこか不安定だった妹マギー。そんなコインの裏表のような姉妹をリアルに演じるのが、ハリウッドのトップスター、キャメロン・ディアスと『シックス・センス』の演技派女優トニ・コレットの2人だ。

キャメロン・ディアス「私たち俳優が最初に台本を読むことは、観客のみなさんが初めてスクリーンで映画を観ることに似ているの。私が演じた妹のマギーのキャラクターには、共感できるところがたくさんあったわ。彼女のお行儀に関しては、ぜんぶ共感できるとは言えないけれど、彼女のそれまでの人生経験を考えれば理解することはできた。だから、最終的に彼女が自分の人生を、自ら軌道修正していったことを本当に誇りに思ったの」

トニ・コレット「今回は役作りのため、撮影中に体重を増減させる必要があったんだけれど、俳優って、変化に富んだ役を演じることを楽しんでいる部分があるのよ(笑)。姉のローズが太っていたのは、彼女がもともとは自分の存在そのものを認めることができなかったから。人生のほとんどを仕事に費やすことで、逆に現実から目をそむけていたのね。それに自分が8歳、妹のマギーが6歳のときに母親が亡くなって以来、妹に対して常に母親的な立場をとらなくてはならないことを負担に感じていた。ずっとそういう人生を送ってきたから、突然すべての負担から解放されたとたん、彼女は10日もしないうちに外見まで変わってしまうの。だから撮影の途中で、できるだけ急いで減量しなくちゃいけなかったんだけど、どういうわけか、私ががんばってダイエットしたというより、ローズというキャラクターが自然に減量してくれるという感じだったわ」


 外からは想像もできない悩みや苦しみを抱える姉妹は、ある仲たがいをきっかけに、それぞれの痛みと真摯に向き合い、やがて新しい自分自身を見つけていく。痛みの内容はもちろん人によって違うけれど、姉妹の自分探しの旅が進むにつれて、観ている私たちも、いつしか彼女たちの姿に自分を重ね合わせていることに気づかされる。

 
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キャメロン・ディアス×トニ・コレット/来日会見レポート(
イン・ハー・シューズ

 ローズ(トニ・コレット)とマギー(キャメロン・ディアス)は、靴のサイズと子供時代に母を亡くした悲しい思い出以外に、何ひとつ共通点のない姉妹。姉のローズは大手法律事務所に勤める弁護士。仕事では成功しているが、実は外見にコンプレックスを持っていて、恋愛にはつまずいてばかりだ。一方、妹のマギーは人もうらやむグラマラスな美貌の持ち主。しかし、難読症を負っている彼女は自分に自信が持てず、30歳を目前にしても地に足のつかない生活を送っていた。実家から追い出され、ローズの家に居候していたマギーは、ある出来事をきっかけに、ローズの家からもたたき出されてしまう。居場所をなくしたマギーは、最近まで存在さえ知らなかった母方の祖母エラ(シャーリー・マクレーン)の住むフロリダへ向かうのだが――。

監督 ・製作 カーティス・ハンソン『L.A.コンフィデンシャル』
出演 キャメロン・ディアス『ギャング・オブ・ニューヨーク』
トニ・コレット『アバウト・ア・ボーイ』
シャーリー・マクレーン『愛と追憶の日々』
配給 20世紀フォックス映画
●11月12日より
有楽座ほかにて全国順次公開
キャメロン「ローズとマギーのたどる道は、多くの人にとっては難しいことでしょうね。それまで築き上げてきた人生の構図や人間関係から一歩踏み出すのって、とても怖いことだもの。慣れてしまっているから。だけど、彼女たちはその恐れに立ち向かって、前進して、よりよい場所にたどり着くことができた。私自身、彼女たちにはとてもインスピレーションを受けたわ。人生って、ひとつ問題が解決しても、すぐに次の問題がやってきてしまうから、いつも前進しないといけない。そうやって問題をひとつひとつ解決して、経験を積んでいくことが大事だと思うの」

 トニ「この映画は“人間らしさ”や“人々が抱える問題について”がテーマになっているわ。ローズとマギーに起こる出来事は、人間なら誰でも同じように一度は通らないといけない道だと思う。ローズの場合、彼女は人の面倒ばかり見ていて、自分の幸せを見出すことがなかったのに、あるときふと目を覚ますの。自分が誰で、何が欲しくて、何が幸せなのかを追求することを覚えるのよ。これって究極的には誰もが探し求めているものでしょう? それまでの人生の構図を打破して、より自然に生きるようになる。決して女性だけの話じゃなく、男性だって、ここから何か学び取れることがあると思うわ」

 映画の中で、何度も転んだり、すりむいたりしながら“理想の靴”を探していた2人。それでは、実生活において“女優という人生”は、自分にピッタリ合った靴だと思う? 

キャメロン「私は女優を始めた最初の日から、自分がこの仕事を楽しんでいられるかぎり、
続けることを自分に誓ったの。そして今でも仕事を楽しんでいるのよ」

トニ「私もまったく同じよ。私は俳優として、人生を経験すること、世界や自分のコミュニティの中での自分を育てることが大事だと思っているわ。世界から影響を受けなければ、自分の演じる役にリアルに命を吹き込んであげることができないから」

キャメロン「あと、世の中の大勢の人たちは楽しくない仕事をしながら生きているかもしれないことを考えると、私は自分が愛せる仕事をすることができて恵まれていると思うの。だからこそ、私は自分の人生を楽しむことができる仕事がしたい。それができなくなったら……私を幸せにしてくれる次のことを探すわ!」 
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『大停電の夜に』
愛を求める人々の一夜を描くクリスマス・ラブストーリー

 停電が起きたクリスマス・イヴの東京の夜を舞台にした、老若男女12人の甘く切ない恋愛群像劇。夫の不倫に傷つき、昔の恋人からの求愛に心揺れる女、定年退職後、妻から過去の恋の告白を受けて動揺する男……。“大停電”という非日常のシチュエーションは、いつしか登場人物たちの気持ちにも影響を及ぼす。光が消えたことによって、日頃は言いたいことを言えない彼らが、大切な人ときちんと向き合い、胸に秘めた本音を語り出していくのだ。夫や恋人との久しぶりのデート・ムービーにもおすすめ。
『大停電の夜に』
監督/源孝志『東京タワー』 出演/豊川悦司、原田知世、井川遥
●11月19日より丸の内ピカデリー2ほか全国松竹・東急系にて公開
Profile: 石塚圭子

フリーライター。Graziaをはじめ、女性誌各誌で活躍中。
映画コラムをはじめ、幅広くカルチャーコラムを手掛ける。わかりやすい解説と独自の鋭い視点には定評がある。