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【婦人科Q&A】低用量ピルのメリット・デメリットを教えてください。 [mi-mollet]

2018年06月18日(月) 14時00分配信

はらんださんからの質問

Q.低用量ピルのメリット・デメリットを教えてください。
35歳です。PMSが年々ひどくなり、毎月、生理が始まる一週間前から生理二日目まで体調不良です。低用量ピルに少し関心がありますが、メリットデメリットを教えてください。病院へは月1程度の通院でしょうか? 仕事をしているのであまり時間をとりたくありません。

特別ゲスト 松村圭子先生の回答

A.低用量ピルによって貧血や生理痛は明らかに改善します。PMSに対しての効果は個人差があることも。

まずは低用量ピルのメリットとデメリットを簡単にお伝えしますね。
メリットは、生理の経血量がコントロールされること。そのため経血量が多く生理のときに貧血ぎみになる方は、大変ラクになります。生理痛も軽減されます。また、低用量ピルは生理周期もコントロールしますので、生理不順も改善されます。ホルモンバランスが良くなりますので、ニキビなどが改善し肌も綺麗になる方が多い。これは女性にとっては嬉しいことですよね。他にも大腸がんや卵巣がんになる確率が下がるということもわかっています。ただし、PMSに対しての効果は個人差があることがあります。
一方、デメリットはといいますと、当然薬ですから、飲み始めたときに副作用が起こることもあります。主な症状としては吐き気と不正出血ですが、大抵はしばらくすると治まりますので、過度に心配される必要はないでしょう。
それから、これは滅多に起こらないことですが、稀に低用量ピルを飲んだことで血栓症を発症する方がいます。とくに肥満、高血圧、ヘビースモーカーの人が発症しやすいので、注意が必要です。とは言いましても、その確率は、妊娠中や産後の人が発症する率よりはるかに少ないですから、これも過度に心配されなくて良いかと思います。ただ、クリニックにもよりますが、私のクリニックでは、血栓に注意するするためにも、飲み始めてから3ヵ月ぐらいは月イチで受診されることをお勧めしています。お忙しい方には、それがやや負担かもしれません。ですがその後は、ある程度まとめてお薬をお渡しすることができます。私のクリニックでは3ヵ月分をまとめて出しておりますが、クリニックによっては半年分を出してくれるところもあります。
ただし健康保険適用で出してもらう場合は、3ヵ月分が最大です。ちなみに健康保健が適用されるのは、月経困難症と診断された場合。月経前症候群(PMS)では適用されません。はらんださんの場合は生理前の不調がメインですので、健康保険が効かない可能性が高いかと思われます。
はらんださんは現在35歳とのこと。年齢を重ねるとストレスが多様化し、それによってPMSの症状が重くなる方が増えています。20代は単純に体の不調としてあらわれる場合が多いのですが、30代になると精神的不調があらわれる人が多いようです。低用量ピルでコントロールして生活の質を上げる、というのも一つの方法だと思います。
いかがですか?
松村先生の回答、ぜひご参考になさってください。

PROFILE

松村圭子(まつむらけいこ)1969年生まれ。広島大学医学部卒業。広島大学産婦人科学教室入局後、2010年に成城松村クリニックを開業。「女性にとって身近で気兼ねなく相談できる生涯のかかりつけクリニック」を目指して、婦人科診療とエイジングケアの最先端治療をおこなっている。また『女30代からのなんだかわからない体の不調を治す本』(東京書店)、『女性ホルモンを整えるキレイごはん』(青春出版社)など著書も多数。

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