• > デヴィ夫人の婚活論「白馬に乗った王子より、自分流に育てた男」 [with]

デヴィ夫人の婚活論「白馬に乗った王子より、自分流に育てた男」 [with]

2018年05月27日(日) 20時00分配信

22歳年下の男性との恋

デヴィ夫人の22歳年下の彼氏のアラン。一緒に暮らしていたニューヨークの豪邸で。

22歳年下の男性との恋


みなさま、ごきげんよう。
デヴィ・スカルノでございます。

今回は、わたくしの22歳年下の彼・アランのお話をいたしましょう。

アランとの交際のきっかけは、パリでわたくしがとあるパーティーに出席していたときのことでした。
その場でアランはイランの元王妃 プリンセス・ソラヤに紹介される予定だったのですが、彼はマダム・スカルノの方がいいって言うの。
じゃあ、デートをしましょう。という感じで交際が始まりました。

当時の彼はまた27歳。
彼16歳の時、フロリダの海岸でミスタービーチに選ばれたこともあるんですって。
若くてとてもハンサムだったから、モデルとしてパリに来ていたの。
でも当時、彼は全くお金が無かったの。
わたくしが今まで付き合ってきた男性って、地位、名誉、財産、経験値、そして、見た目を兼ね揃えたパーフェクトな男性しかおりませんでした。

わたくしが男性を選ぶ基準の第一条件は、わたくしにお金を払わせることのない男性。
だって、デートの最中お支払いは全て男性の方、それは自分がレディである証ですもの。
見た目とお金の両方をわたくしは当たり前のように求めておりました。

そんなわたくしに彼は「僕も立派な紳士になれるかしら?」と言ったの。
えーーーーーーって驚いてしまったわ。
この世にこんなナイーブなことを言う人がいるのかしらって。
彼って、本も新聞もほとんど読んだことがなかったのよ。
それにケネディやマリリン・モンローのことも知らなかったの。
だから、わたくしがこの人を教育して立派な紳士にしてあげよう。
そう思って交際を始めたの。


彼を紳士に育てる楽しみ


いままでわたくしは男性から尽くされることが女の幸せだと思っておりました。
でも、彼に出会ってからは、男性を自分好みに育てる楽しさを知ってしまったの。

わたくしが今まで男性から学び、経験させてもらったことを、全部彼にも経験させてあげたわ。

わたくしはまるで足長おじさん。
彼が今まで着ていたものは全部捨てさせることから始めたの。
ランバンやクリスチャン・ディオールのスーツとオーデマ ピゲの時計、カルティエ、ヴァンクリーフ&アーペルのタキシード用の宝石。
シャツもオーダーメイド、そしてピカピカの靴。
つま先から頭のてっぺんまで超一流品を揃えてあげたわ。
そうね、1カ月に1500万円ぐらい使ったこともあったわね。
そして色々な本を読ませ、新聞にも慣れてもらいました。通りを歩くときは私の左に、ドアを開く、イスを引くといった基本的なマナーから全てを教えてあげたわ。
彼が宝石の仕事に就きたいと言えば、ニューヨークに行ってGIAの資格を取らせハリーウィンストンに勤務させたのよ。

その甲斐あって、彼は今、誰から見ても立派な紳士になりました。
出会ったとき27歳の彼も、もう56歳。
ロマンスグレーが似合う素敵な紳士に成長したわ。

でも、彼がはじめて会った時、つけていた時計はいまだに大切に持っているの。
いつか“あなたがしていたのはコレよ”って見せてあげようと思って。


はじめから完璧な男性なんて存在しない!

モデルをしていたアランさん。 (写真提供/Office Devi Sukarno)

はじめから完璧な男性なんて存在しない!

ここでわたくしがみなさんにお伝えしたいことは、世の中には自分の理想を全て叶えてくれる理想の男性なんてめったに存在していないということ。

いつまでも白馬に乗った王子様を探し求めていたら、あなたはどんどん年を取ってしまい婚期を逃してしまうわ。
わたくしの場合、男性に求める条件は、お金、名誉、地位、ルックス、そしてセックス。
そのすべてをパーフェクトに満たしている男性しか認めてこなかったわ。
でも、高いハードルを越えた人を探すのは至難の業。

だからこそ、その中の譲れないポイントをクリアした人を見つけたら、あとは自分の好きなように男性をカスタムしたのよ。

アランの他の男性にはない一番のポイントは、ハリウッドでも珍しいほどのグッド・ルッキング。
そんな彼にわたくしが求めている名誉、地位、教養を与えてあげたの。
その方が効率的だって思ったし、その判断は間違いではなかったわ。

今の彼との関係


なぜわたくしが彼と別れて生活するようになったかと言うと、日本で彼はわたくしの付き人のような感じになってしまったの。

パリやニューヨークではわたくしたちはカップルとして受け入れられていたわ。
だから、どこへ行くにも一緒に招待されていたの。
でも、日本ではわたくしだけが有名人、わたしは特別な存在。
せっかく紳士に育てた彼が、わたくしの影のような存在になってしまっていることが気の毒に感じてしまったのよ。
「あなた独立して生活してみない?」そう彼に伝えて、彼をアメリカに帰したの。
憎しみ合って離れた訳ではないから、今も連絡も取るし、旅行にも一緒に行く関係よ。

わたくしとアランの恋からみなさんに学んでいただきたいことは、理想を追い求めて恋のチャンスを逃すより、男性の長所を伸ばすことも時には必要だということ。
お互い一緒でない時は自由よ、束縛は無し。
白馬に乗った王子様を探すより、ひとつでもいいなと思うポイントを持った男性がいらしたら、自分好みに育てるという方法ね。
男性をカスタムしていい男に育てる方が、王子を探すより効率的だと思いませんか。

もしかしたら、みなさんの近くにいる男性が本物の王子様に変身する可能性もあるかもしれませんね。


みなさま、ごきげんよう。

デヴィ・スカルノ


プロフィール

デヴィ・スカルノ

19歳でインドネシアに渡り、22歳でインドネシアの初代大統領スカルノ氏と結婚。日本人で海外の国家元首の妻になったたったひとりの女性。大統領が亡くなった後はパリへ拠点を移し、社交界では『東洋の真珠』とうたわれ、デヴィ婦人の愛称で親しまれる。華麗な経歴、そして浮世離れした存在感として講演、コメンテーター、バラエティー、他TV番組等多様に展開。また地球規模で慈善活動を行っている。

【関連記事】

NEWS&TOPICS一覧に戻る

ミモレ
FRaU DWbDG
  • FRaU DWbDG
  • 成熟に向かう大人の女性へ
  • ワーママ
  • Aiプレミアムクラブ会員募集中!

このページのTOPへ戻る