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入社3年目から一気に伸びる社会人の特徴とは? [with]

2018年04月24日(火) 12時00分配信

入社3年目からさらに成長する人と成長しない人の違いとは?

ライフスタイリストの北條久美子さん

入社3年目からさらに成長する人と成長しない人の違いとは?

仕事に対して少しずつ意識を変えた人から成長する!

ライフスタイリストの北條久美子さんに、ワンランク上の社会人を目指す入社3年目以降の中堅社会人が、さらに成長するために持つべき意識を聞いてみました。

北條 久美子(ほうじょう くみこ)

東京外国語大学を卒業後、研修講師等を経て、2007年からエイベックス・グループ・ホールディングス株式会社人事部にて人材育成に携わる。 2010年にキャリアカウンセラー資格を取得し独立。 一般企業や行政機関、大学などで年間約2500人にマナーやコミュニケーション、キャリアのセミナーを行っている。 マナーの一般常識だけでなく、スマートフォンやSNSなどの最新事情を含め たビジネスマナーにも詳しい。 「愛される社会人になる」「その人にとってベストな方法でキャリアを積む」ためのわかりやすいレクチャーが人気を博している。日本メンタルヘルス協会認定心理カウンセラー資格も持ち、多方面で活躍中。

ライフスタイリストの北條久美子さん

Q.一通り仕事ができるようになる2年目、3年目と年次を重ねるに連れて、社会人として意識することは変わってくると思います。20代中盤からはどんなことを考え、どう行動するのがよいのでしょうか?

A.企業理念を思い返し、会社のミッションや使命を改めて考え直してみましょう

1年目は右も左も分からず、目の前の業務で手いっぱいです。しかし2,3年目以降の中堅社員は自分の業務をある程度管理できるようになり、自分のスケジュールで働けるようになります。

そうなると次のステップは、会社の企業理念や会社のミッション、使命を改めて考え直してみることです。全ての会社は社会に貢献しているから存続しています。会社が誰のために、どんな価値を与えているのかを思い返してみましょう。就職活動のとき、会社のホームページで企業理念やミッションを見ていたはずです。

会社全体を見られるようになると、自分はどんな役割を担うべきか、どう貢献できるかを考えるきっかけとなり、会社内における自分のポジションが分かってきます。まだ十数年ある社会人生活を見据え、会社と自分がどうつながるかを考えられるといいですね。そして会社と自分との関係性が見えてくると仕事はよりダイナミックになり、より楽しめるようになると思います。

ライフスタイリストの北條久美子さん

Q.確かに入社前は必死になって会社の企業理念やビジョンを調べていました。では具体的にどうやって会社全体をみればいいのでしょうか。

A.まずは自社のホームページを見返してみましょう。そして他部署との交流の機会を逃さないように

日々の業務に追われていると次第に会社全体が見えなくなってきます。そこで一度立ち止まって自社のホームページを見てみましょう。「こんなことが書いてあったのか」「うちの会社は他にもこんなことやっていたんだ」と客観的に会社を見られるようになります。他の事業の仕組みが見えてくると、「じゃあ自分の担当事業と掛け合わせられないか」「新しいアイデアをもらえないか」という考えが生まれます。

1年目はまだ給料をもらって仕事を教えてもらう立場だけれど、2年目以降はお給料に値するだけの仕事を任せられ、責任が生まれます。その任務を果たすと次第に会社への感謝の思いが生まれ、一層のやりがいにつながります。

後輩を育てようと思うことが、結果的に自分の成長につながります。
そして今度は新しく入ってくる後輩を育てることです。「新入社員に近い存在として、しっかり後輩を育てていこう」と考える人と、「仕事も慣れてきたし、上手くサボろうか」と考える人では大きな差が生まれます。

1年目は注意してくれる上司がいますが、中堅世代はもう周りから指摘されることもありません。ビジネス的にNGなこと、気づいていないけど相手に失礼なことは誰も注意してくれず、そのまま大人になってしまいます。

ライフスタイリストの北條久美子さん

Q.誰も指摘してくれないからこそ、年次を重ねても当たり前のことを怠ってはいけないんですね。5年後も10年後も順調に成長するためにすべきことは何でしょうか?

A.尊敬できる上司を見つけて、社内にロールモデルを掲げてみましょう

「あの上司のように働きたい」「憧れの先輩に少しでも近づきたい」と思う上司を一人見つけ、その人をロールモデルとしてみましょう。その人を100点としたとき、今の自分は何点だろう、その差を埋めるために次はどうすればいいだろうと考えるようになります。それは語学なのか、交渉力なのか、あるいは仕事のさばき方なのか、自分に足りないものが次第に見えてきます。

いっそのこと上司に「私は何が足りないんでしょうか」と聞いてみるのも一つの手です。自分では十分と思っていた部分が、実はまだまだだったということもあります。常に客観的に自分を評価してもらえる指針があるとバランスがとれます。

後輩に聞くのはもっと勇気がいるけど、ためになる答えが返ってきます。
先輩に聞くのはそこまで難しくはないですが、実は後輩に聞いてみるとハッとするような答えが返ってくるものです。もちろん勇気がいることですが。

かつて部下に「私の直したほうがいいところはどこ?」と聞いてみました。最初は「絶対ないです」と返ってくるのですが、完璧な人間なんていないと説得したら「パソコン作業をしているときの北條さんは少し怖くて話しかけづらいです」と言われたんです。

周囲の人には常に気を配って、笑顔で接していたつもりだったのですが、ことパソコン作業になると入り込んでしまっていたみたいで……。全く意識していませんでした。

部下から指摘してもらったら素直に感謝を伝えましょう。
どんな言葉が返ってきても「私はそうじゃない」と反抗してはいけません。「言ってくれてありがとう」「これから気をつけるね」と感謝の気持ちを伝えましょう。相手も勇気を振り絞って答えてくれたのですから。

ライフスタイリストの北條久美子さん

Q.周囲に客観的に評価してもらうのは大切ですね。働き盛りの20代中盤以降、仕事に勢いがついてくると休日も返上して働きたいと思う人もいますが、それはどうなのでしょうか?

A.休日を返上して「仕事」をするのではなく「勉強」をしましょう。

目標となるロールモデルを掲げると、そのためにすべきことが見えてきます。そしたら今度は自分が成長するための「勉強」をしましょう。週末に大量の本を読むでもいいし、外部のセミナーに通うでもいい。休日をただの休日として使っているようではやはり成長できません。自分の限界を決めることなく勉強し続けることが大切です。

特に20代後半は、目の前の成果にとらわれがちです。今後会社はどんな人材を必要とするのか、どんな能力があれば自分のポジションを確立できるか考えて、休日は勉強する時間に使ってみましょう。

20代中盤以降は会社全体を客観的に見られる人が成長します。
ある程度仕事がさばけるようになったら、今度は会社全体や世の中のことに目を向けていきましょう。まずは企業理念やミッションを改めて考え直し、自分に何ができるかを考え、そのための能力を身につける努力をしましょう。自分の部署しか見えていないと貴重な機会を逃したり、成長のチャンスを失ったりしてしまいます。

そしてそのために休日を使って勉強したり、上司や部下から意見を求めたり、成長を続けるための苦労を厭わない社会人を目指しましょう。そういう人だけがいつまでも成長できるのだと私は思います。

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