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玉木宏「無理に若く見せようとしない人が素敵ですね」 [VOCE]

2018年03月24日(土) 17時00分配信

撮影/城健太(vale.)

映画『悪と仮面のルール』主演の玉木宏さん。『ウォーターボーイズ』や『のだめ』で見せた健康的で輝かしいキャラクターから一転、今回のキーワードは"邪"。ストイックな役作りについて、またちょっと踏み込んだQ&Aにも真摯に答えてくださいました。

善と悪の間で、理性はどこまで有効か―。葛藤を内に秘めた役への飽くなき挑戦

「かなり難易度が高く、原作も脚本も非常に文学的。一回観てパッと理解ができるような映画ではないかもしれないですが、静かな強さに満ちているし、作品的にも僕にとってもチャレンジングな一本でしたね」と玉木宏さん。

主演映画『悪と仮面のルール』では、この世に災いをなす絶対的な悪=“邪”になるために創られた男・久喜文宏を演じる。初恋の女性・香織を守るために実父を殺害して失踪、整形で顔や身元を変え、彼女のためにさらに殺人を繰り返していた――。そう聞くと、普段見る玉木さんの美しい姿や気品ある立ち居振る舞いからは対極にある役柄に思えるが、その美しさと“邪“が相まって、スクリーンの中の玉木さんは得も言われぬ魅力を放っていた。

「文宏は殺人者ではありますが、決して鮮やかに殺人を犯すタイプではなく、内面に “葛藤” を秘めた人物だと思います。彼の善良な部分の意識がその都度ブレーキになっていたというか。文宏はタバコを吸う設定だったので、ちょっとした心の動揺を表すのにタバコの吸い方を変えたんです。落ち着かないときは吸う頻度を多くするなど、監督と相談しながら詰めていきましたね」

撮影/城健太(vale.)

撮影がスタートしたのはNHK連続テレビ小説「あさが来た」のクランクアップ直後。役作りで10kgほど増やしていた体重を絞りながら撮影に臨んだ。

「痩せなければと思いながら現場に入った記憶があります(笑)。あと、文宏は整形をしたという設定なので、旧知の鍼灸の先生に顔に鍼を山のように打ってもらい、表情に“違和感“をつくってもらいました。笑いたくても引き攣るから、思わずそこを手で触ってしまうような。そういうシーンが何回か登場します」と玉木さん。「気持ちが大事な作品だったので、事前に何かを特別にやったということはありません」と言いつつも、役柄と真摯かつストイックに向き合う姿勢がひしひしと伝わってくる。

悪、邪、殺人――。キーワードだけをピックすればハードな印象だが、全編を通して根底に存在するのは香織に対する“文宏の愛”。「恋心が文宏を動かす原動力であったことは確か。そういう意味ではラブストーリーでもあるんです。善悪とは曖昧なもので、それは誰もが一度は考える道なのだと改めて感じた作品でした」
Q.ご自身に"邪"の部分があるとしたら、どこ?
芝居をやるうえで、この人には勝ちたい!と、相手をライバル視することがあります。勝手に思って、自分の原動力にしているんですけどね(笑)。“邪”というほどではないかもですが、心の奥には秘めています。

Q.どんな女性ならば、悪に手を染めても守ってあげたい?
女性に限らず、力が弱い人は守るべき存在だと思いますね。それはペットでも同じかな。どんなふうに守るかはそのときによって違うと思いますが、弱者は身を挺しても守りたいと思います。

Q.玉木さんが「素敵だな」と思う女性のタイプは?
極力ナチュラルで、内面も外面も素敵に見える人かな。女性だからアンチエイジングも気にすると思うのですが、僕は年相応の良さがあると思うタイプ。無理に若く見せようとせず、自信を持って存在できる人が美しいのでは?

玉木 宏 Hiroshi Tamaki

たまきひろし●1980年1月14日生まれ、愛知県出身。’98年、俳優デビュー。映画『ウォーターボーイズ』で注目を集め、ドラマ「のだめカンタービレ」(フジテレビ系)で人気を不動のものとする。映画『大奥』やNHK連続テレビ小説「あさが来た」など、出演作多数。公開待機作に映画『ラブ×ドック』、『ラプラスの魔女』(’18年予定)がある。

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