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【カウンター寿司入門】注文の順番にも基本がある!寿司の粋な食べ方 [おとなスタイル]

2018年02月28日(水) 10時00分配信

イラスト/福田玲子

カウンター席しかないお寿司屋さんは緊張する……という人も多いはず。でも、おとなたるもの、そろそろ堂々と暖簾をくぐりたい! おとなの特等席、寿司屋のカウンター席の楽しみ方。
ひとりで、仲間と、あるいは家族や部下と一緒に。
スマートに振る舞い、味わうコツを達人に伺います。

〈教えてくれる人〉

佐川芳枝さん
東京・東中野「名登利寿司」女将にして作家。
1975年に寿司店に嫁ぎ、その見聞を綴った著書のほか、『にっこりおすしとわさびくん』など児童書も多数手がける多才の人。

流れを愉しむのが、おとなの嗜み。寿司の醍醐味

寿司は、魚を味わうフルコース。注文の仕方には、いわゆるコースの「おまかせ」と、自分で食べたいものを選ぶ「お好み」があるが、初めてのお店なら、その個性を知る意味でも「おまかせ」が断然おすすめ。
「淡白なものから始めて、だんだん濃いものをというのが通例ですが、『寿司の5色』も意識していますよ」と佐川さん。

さっぱりしたもの、濃厚なもの、醤油の旨味、塩味、甘み……絶妙に構成された「おまかせ」の流れは、優雅な音楽のよう。自分で選ぶ場合も、流れとバランスを意識して組み立て、最後の一貫まで楽しもう。

寿司ネタ・5色のバランス

味とともに重視したいのが、色み。赤、青、黄、白、黒と、彩りを意識して。味も食感のバランスも、おのずと整う。

【赤】鮪、海老、赤貝など

【青】鰺、小肌、細魚など

【黄】玉子焼き、数の子など

【白】烏賊、鯛、平目など

【黒】軍艦、海苔巻きなど

おまかせ握りの一例

下に示したのは、初秋のある日の「名登利寿司」のラインナップ。白身、光り物、赤身を取り混ぜつつ、淡白なものと濃厚なもので緩急をつけて、スパイシーな幕切れまで、まさに完璧!
START!

イラスト/福田玲子

START!

1.九絵[くえ]まずは旬の白身からスタート。さっぱりと塩で。【白】

イラスト/福田玲子

2.炙り金目鯛[あぶりきんめだい]続けて、白身を。肉厚の身を炙って香ばしく。【白】

イラスト/福田玲子

3.小肌[こはだ]光り物の王様登場。酢でさっぱりさせてリセット【青】

イラスト/福田玲子

4.玉子焼き ここで玉子を挟み、後半のネタに備える。【黄】

イラスト/福田玲子

5.車海老[くるまえび]しっとりとした車海老から再開。甘みで弾みを。【赤】

イラスト/福田玲子

6.漬け鮪[づけまぐろ]ねっとりとした赤身。食欲にエンジンがかかる。【赤】

イラスト/福田玲子

7.白烏賊[しろいか]いったん引き、烏賊を塩味ですっきりと。ニクい!【白】

イラスト/福田玲子

8.雲丹[うに]濃厚な味わいを軍艦で。ここからクライマックス。【黒】【黄】

イラスト/福田玲子

9.穴子[あなご]続いて煮穴子。甘みとコクでさらに盛り上げ……。【白】

イラスト/福田玲子

10.トロ漬け炙り 濃厚3連発の決定打!誰もがため息を漏らすはず。【赤】

イラスト/福田玲子

11.干瓢山葵巻[かんぴょうわさびまき]ピリリと辛味で幕切れを引き締める。完璧な構成!【黒】

旬の味わい、スマートなマナー。おとなの「嗜み」を学ぶべし

テイクアウトや回転寿司のチェーン店の隆盛以降、寿司はぐっと身近になった。しかし、魚の旬や粋な食べ方の作法など、カウンター寿司から身につけられる嗜みは、まだまだ多い。慣れてきたら自らネタを選ぶ「お好み」にもぜひ挑戦を、と佐川さんは言う。
「常連客の中には、『新子は入った?』『鳥貝が好きだから、入れておいて』と、予約の際に言う方もいますよ」
そこまでできれば、もう立派な上級者。ともあれカウンターは、皆でおいしい時間を楽しむ“劇場”。そのメンバーとして、周囲にも喜ばれる、わきまえたおとなでありたい。

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