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コスメの企み【“モテ”の本気考察】恋をしても女性ホルモンは増えません! [VOCE]

2018年02月19日(月) 17時30分配信

モテ力について考察!

美容誌『VOCE』創刊時から美容ライターとして携わる“美容界のドン”近藤須雅子がお送りする、「コスメの企み」。恋もキレイも仕事も健康も……私たちはコスメの能力の5%しか使えてない?残り95%を目覚めさせる本気の美容ネタをお届け。

恋愛絶頂期のモテ力を 自由自在に操れれば

恋をするとキレイになる……昔からよく言われること。実際、今ひとつぱっとしなかった子が、カレシができた途端イキイキと魅力的になったり、カレシ以外の男性までひき寄せて突然モテ期に突入することもあります。どうも恋愛をしていると、ぐっと魅力が増すというのは真実のよう。

とはいえ、これってイマイチありがたくないでしょ。カレシができてからモテても(たいていの場合)仕方がないし、複数の男性に好かれたおかげで面倒くさい事態に陥ることさえあります。モテパワーが必要なのは、恋愛中ではなく、どう考えてもカレシ募集中のとき。できれば、いつでも適量のパワーを自由自在に操れ、いい感じのレベルでモテ続けるのがベスト、ですよね。

恋愛してもモテまくっても 女性ホルモンは増えません

となると、この恋愛絶頂期に増強されるモテパワーの素を見つけるのが先決。それさえわかれば、あとは好きなときに使いこなして一生モテモテ、のはずです。

で、最初に思い浮かぶのが、女性ホルモン。女性ホルモンが増えれば肌はきめ細かくなめらかになり、おっぱいも大きくなるから、女性的な魅力も高まりそう。なにしろ、女らしくセクシーなニューハーフの皆様は、定期的に女性ホルモン注射を受けているそうだし。これが、恋愛中にはドバドバ分泌されるのでは!?

と思ったら、大外れ。女性ホルモンは恋愛しようが失恋しようが、まず増えたり減ったりしないのです。大量増加するのは、一生のうちに数回しかなくて、1回目はおっぱいが大きくなり初潮を迎える思春期。あとは、妊娠時です。

妊娠中は、たとえ父親となる男性のことが今や大嫌いでも、不幸にも妊娠を後悔していても、女性ホルモンはどんどん分泌され、出産近くなると血中のエストロゲン(卵胞ホルモン)は妊娠していないときの約100倍に。おかげで慢性ニキビも消えてすべすべ肌になり、おっぱいだって大きくなります。じゃあ、妊婦はモテ力100倍の最強セクシーウーマンか?

うーん、ちょっと違う気がする。タレントや政治家のスキャンダルでも、“妻が妊娠中で……”っていうのが目立つしねぇ。

恋愛に必要なのはむしろ 男性ホルモンという説も

逆に、恋愛力アップには男性ホルモンのほうが深くかかわっているという説もあります。性欲(つまりは恋愛欲求)や積極性、行動力といった恋愛に関係する要素は男性ホルモンとのかかわりが深く、男性ホルモン量が少ないと恋愛にも消極的で「別にどうでもいいし」「面倒だし」って気分になりかねないとのこと。男性ホルモン投与を受けると、性欲の高まりに驚く人も多いそうなんですね。魚心あれば水心(好意=やる気を示せば、相手も好意的になる)なのだし、男性ホルモンで恋愛へのやる気が増せば、モテ力がアップすることもあるでしょう。でも、そのために男性ホルモンを増やしたいとは思わないし……。

モテ力は上機嫌と 正しいマーケティングでは?

結局のところ、恋愛中のモテパワーに女性ホルモンや男性ホルモンは関係なし。むしろ、そうした棚からぼた餅的パワーではなく、もっと超当たり前なことが重要な鍵を握っているような気がします。たとえば、恋愛中はうきうきニコニコ機嫌が良く、外見や態度に気を遣っていることとか。

恋愛がうまくいっているときは男女ともにウキウキ、ニヤニヤしているものですが、ニヤニヤしている男性に女性は冷淡だけど、ウキウキしている女性に対して男性はかなり好印象です。女性が明るく機嫌がいいと、多くの男性は自分に対する好意だと受け取るので、それだけでモテ度はアップすることに。逆に、愛想良く対応されないと(と思ったら)、“ぶすっとしてるブス”と(男同士の間で)呼んだり、逆ギレ&逆恨みすることさえあるほどですから。もちろん、ウキウキニヤニヤするほどストレスフリーなら体調もよく、実際に肌状態だって絶好調なはず。かように、上機嫌効果は強力。侮れません。

そして外見。男性はよくも悪くも視覚情報を重視する傾向が強く、名作ファンデーションで有名なカバーマークの調査(2012年20~40大の男女600名を対象とした意識調査)でも、「交際相手を意識する際に、最初に外見と内面のどちらを重視しますか?」という問いに、男性の67%が内面より外見重視と回答。恋愛中の女性はメイクやファッション、しぐさetc.を意識するものですから、それだけで男性吸引度が飛躍的に向上しているのは確実でしょう。
Q:異性の交際相手を意識する際に、最初に外見と内面のどちらを重要視しますか?[S

出典:カバーマーク株式会社(2012年)『肌に関する意識調査』

Q:異性の交際相手を意識する際に、最初に外見と内面のどちらを重要視しますか?[S

もちろん、カレシいない女子だって男ウケ狙いの婚活ビジュアルを工夫したりはします。けれど、マーケティングの仕事に就いている方はよくご存じなように、不特定多数の男性を狙った施策は、一般ウケ狙いと同じで、結局誰にもウケません。むしろターゲットが明確なほうが(自分のカレシだけとか)、不特定多数の男性のハートをわしづかみにするものが世の常です。

となると正しい恋メイク、 正しい恋ビューティとは?

「結局、男は見た目なのね」なんて、中学生みたいな短絡思考に走ってはいけません。男性はビジュアル情報から(たいてい大勘違いであっても)性格やライフスタイル、知性を読み取っているのかもしれないし、視覚重視は現代人の宿命です。

「でも、男が好きなメイクやファッションってつまんないしぃ」って言う意見は、よくわかるし、正しい。でも、その正しさもカレシのいない女性の冷静さゆえです。熱愛中だとそんなことは、あまり気にならないはず。この違いにこそ、恋愛中のモテパワーの秘密が潜んでいるのではないでしょうか。

ウキウキ気分もビジュアル調整も、コスメを使いこなせば、簡単に手に入るもの。ここはいったん、冷めた意見は横に置いて、恋に効くビューティについて考えてみるのも楽しいのでは?
近藤 須雅子

『VOCE』創刊時から美容ライターとして携わる“美容界のドン”。今も多数の媒体で美容記事に携わり、30年にわたり最新の化粧品、美容情報の最前線に立つ。著書に『9割の人が間違っている化粧品の「効きめ」の真実』(講談社)、『プチ整形の真実』(講談社文庫)がある。

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