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【大草直子の改善レッスン】クローゼットまわりをミニ試着室に [mi-mollet]

2018年02月03日(土) 11時00分配信

ボトムス・トップスをわけたあと、丈・色別に見渡しやすいように並べています。撮影/最上裕美子

大草直子mi-mollet編集長のクローゼットを大公開! コーディネートがすぐ決まる秘訣は、クローゼットに近くに置くものにありました。

小さな試着室のある部屋にしよう

クローゼットの近くに置くもの① 「小さなラックを1つ買おう」

大げさなものでなくてかまいません。小さなラックを1つ手に入れましょう。
最近では通販雑誌やオンライン通販でも、すぐに見つけられるようになりました。コンパクトなタイプのものを、部屋の片隅に。私が愛用しているラックは、ずいぶん前に、通販サイトのディノスで4000円くらいで買ったものです。
そして、天気予報や1日の予定、憂鬱な仕事があったり楽しみにしている飲み会があったりといった、気分まで考慮した次の日の服を、前日の夜にラックに掛けておくのです。つまり、朝すぐに服が決まるように、リラックスしている夜のうちにおおかたスタイリングを整えておくのです。

シワは目立たない? アイテム同士の色や素材はマッチしている? 丈のバランスは大丈夫? また、ボタンの欠けや裾(すそ)のほつれなどのディテールにも、あらかじめ目を配ることができます。

私たちスタイリストは、雑誌やテレビ番組のためにコーディネートをするとき、必ずこうしたやり方で全体をチェックします。より丁寧にやるときは、床の上に布を敷いて、そこに服を「まるで誰かが着ているバランス」で並べることもあります。みなさんの日常生活ではここまでしなくても良いですが、ラックに掛けるだけで、選んだその服たちが人に与える印象を客観的に見ることができるのです。

ぱっと見て「黒が多すぎるな」と感じたなら、ヘアはコンパクトにまとめて、全体的な「黒の量」を調整しましょう。全体的にマットな質感になったなら、バッグと靴はエナメル素材にして、光沢を足そう。そんな「足し算/引き算」が、一目瞭然なのです。

バッグや靴はもちろん、ソックスやタイツ、ストールといったアイテムに至るまで、こうして前日に準備ができていたら、実は朝、出かける前が驚くほど楽になります。いったん着てみたものの、しっくり来なくて脱ぎ着を繰り返す、なんてことがなくなるのです。朝、服のシミに気づいて慌ててコーディネートを変えるようなこともありません。

そして帰宅したら、1日をともに過ごしたジャケットやコートを、一度ラックに掛けて休憩させてあげます。思いがけずついたタバコのにおいなどが、クローゼットの中に充満しないように。目には見えなくても、チリやホコリも付着しています。それらも払って、しっかり休ませる。

このラックを手に入れたことで、出かけるまでの時間がうんと短縮され、服にさらに愛情をもてるようになりました。このことは自分でも驚きでした。
あくまで「小さな」ラックというのがポイントです。3~4着かけられる幅のもので十分。収納用ではなく、客観的に観察し、心の準備をするためのものですから。
クローゼットの近くに置くもの② 「人から見られる自分を知るための全身鏡」

全身鏡がないと、とても不安になります。
素材やシルエットのマッチングはもちろんですが、遠目から見たときの色のバランスや、近くから見たときの顔周りの華やかさなどを確認できないからです。

クローゼットのそばにはないけれど、玄関には置いてあります! という方は、細身のもので構わないので、全身鏡をクローゼットのそばにセットしてください。

周りの人から見られているのと同じ視点で、自分自身を確認すること。そのチャンスは、多ければ多いほど良いと思っています。

鏡に映った自分を確認して、客観的に見ること、その姿やイメージを認めること。自分に似合い、コンフォタブルで場面や時間にふさわしい服を選ぶのは、それからです。

鏡を見ることなしに選んだ服に自分を押し込んで、その日、何かのタイミングでショウウィンドーに映った自分にがっかりしないためにも、絶対に鏡は必要なのです。

そして可能なら、その場所で、靴まで一気にコーディネートしてしまうことです。
クローゼットの近くに置くもの③ 「出番の多い靴3足」

朝、着る服は決まったのに、玄関まで行ってから「今日のスタイリングに合わせる靴がない!」と気がつくことはありませんか? もう家を出なければいけない時間なのに、一からコーディネートをやり直すために、慌ててクローゼットのある部屋と玄関を行ったり来たり……。

朝、なかなかファッションが決まらないから出かけられず、うろうろしてしまうのは、「最後に玄関で決める」靴がフィットしていないから、というケースが多い気がします。言い方を変えれば、アウター、トップス、ボトムスまでは素敵にマッチしているのに、なんだか靴がいまひとつ? という人が多いのが事実です。

それは、靴までの布帛(ふはく)と靴を、切り離して考えていることが原因です。

ほとんどの人が、靴はエントランスに、服はクローゼットに──と離れた場所に収納していると思います。だから、なのです。クローゼットとエントランスの距離がそのまま、コーディネートのちぐはぐさにつながるのです。
とは言っても、日本人の生活スタイルや収納方法を考えると、靴をすべてクローゼットにしまうことは無理でしょう。

そこで、日常的によく使う靴を3タイプだけ、クローゼットの近くに置いておきましょう。その靴を履いた日は、夜のうちにさっと乾いた布で靴底の汚れを落とし、インテリアにもなる紙製のシューズボックスに戻します。ちなみにこのボックスも、通販のディノスで購入しました。

そうすると毎朝、クローゼットの前に置いた全身鏡の前で、靴まですべて決めてしまえます。

ほんの少しの工夫ですが、アイテムごとのこうしたポジショニングが、朝出かけるまでの一連の流れを確実にスムーズにしてくれるのです。

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