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【糸井重里 × カンニング竹山】犬や猫で、つながること。広がること。 [おとなスタイル]

2018年01月01日(月) 10時00分配信

撮影/神ノ川智早

写真を投稿して楽しみながら、犬や猫と人が親しくなるためのアプリ『ドコノコ』が誕生して1年半になろうとしています。現在、ユーザーはおよそ16万人。カンニング竹山さんもその一人です。糸井家の愛犬、ブイヨンちゃん(14歳)と、竹山家の愛犬、ジャックくん(5歳)。
それぞれの少し間抜けで愛すべき日常を通じて考える、犬や猫と暮らす社会の魅力とは……。

ブイヨン(14歳)♀ ジャックラッセルテリア。人間にはとても友好的で他の犬猫には厳しく当たる。実は気弱。チーンとベルを鳴らしておやつをもらう芸が得意。

■Profile

糸井重里
1948年生まれ。群馬県出身。コピーライター、エッセイスト、作詞家など多彩な分野で活躍。’98年に開設したウェブサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」は多数のプロジェクトを展開している。

ジャック(5歳)♂ チワワとミニチュアダックスのミックス。散歩は苦手だが、穴掘りやテーブルの下をぐるぐる回るのが大好き。狭い場所におもちゃを置くと夢中で遊ぶ。

カンニング竹山
1971年生まれ。福岡県出身。タレント、お笑い芸人。バラエティ、情報番組のコメンテーター、ドラマ・映画の出演など、幅広く活動。単独ライブ「放送禁止」が毎年、熱い人気を博している。

愛犬家。いいえ、単なるバカ親です

糸井 竹山さん、なんだかすごい愛犬家でいらっしゃるそうで……。

竹山 愛犬家というより、バカ親ですね。

糸井 ジャックさんとは何年前から?

竹山 来年の2月で6歳になるので、5年半以上ですか。僕はついつい甘やかしてしまって、妻は厳しく接しています。

糸井 どんなワンちゃんですか?

竹山 ちょっと変わった子で、小さい頃から散歩を嫌がるんです。序盤は尻尾を振ってうれしそうだけど、折り返し地点の広場までくると、帰りだとわかって、尻尾を下げて僕を引っ張りながら、どんどん帰る。リードを見ただけで尻込みする日もあります。

糸井 犬って“何かが好きだ・嫌いだ”の差が激しいですよね。ご飯はどう?

竹山 基本、同じフードをあげていますが、前に一度、知り合いのもつ鍋屋のご主人が茹でた豚肉を“ワンちゃんに”って作ってくれて。それをあげたらもう頭がおかしくなったのかと思うくらい興奮して。その後しばらくは、冷蔵庫の前でお座りして待つようになってしまい(笑)。もう茹でた豚肉はないのに。

糸井 犬あるあるですよね(笑)。うちのブイヨンは、ヨーグルトで狂喜乱舞です。今、14歳で、昔はご飯は好きじゃなかったのに、歳をとったら食欲あるあるモードになっちゃって。僕のヨーグルトを小さじ3分の1くらいあげるんですけど、飛びついてきて、変な声まで出してます(笑)。

困った回数が犬との愛を深めてくれる

糸井 うちのコは若い頃はボール投げが大好きで。50回くらい投げては取りに行き戻ってくる、と死ぬんじゃないかというほど走り続けましたね。散歩も大好きで、ご飯より散歩をとる子だったのが、今じゃ、散歩もあまり興味なく、素っ気ない。人間もそうだけど歳をとると変わるんですよね、性格が。人生の前半と後半、みたいな。

竹山 うちはまだ5歳ってこともあって加減が利かなくて。前に、先が蛇腹状になっているタイプの犬用ガムを与えたんですね。しばらくして見ると、口の周りが血だらけになっていてびっくり。夢中で噛みすぎて、蛇腹の部分が歯茎に何度も当たって擦れたんでしょうね。痛みよりも食い気かよ、って(笑)。

糸井 そういうダメ男くんみたいなことがあるたびに好きになりますよね。なんていい子なんだ、というよりも、そういう困ったことがあった回数が、愛情を育てていくみたいな、その家独自の犬との発見はありますね(笑)。

竹山 発見といえば、僕はずっと犬派だったんですけど、数年前に『ねこタクシー』という映画を撮って、約2ヵ月間猫と過ごして、猫もかわいいんだな、なつくんだって思ったんですよ。

糸井 僕も以前は犬寄りでした。でも、周囲で猫を飼う人が増えて、特にドコノコを始めてからは、なんだか、飼ってないのに猫に愛情モード、って感じで。

竹山 実家の犬が、外に猫がいると吠えるので、僕もシッ、シッ! って。そんな相手だったんです、以前は。

糸井 でも、猫って、シッ! て言われても一対一で向かってくる力がありますよね。犬はどこか人間のほうが上みたいな関係性を作るけど、猫は人間にも負けない。猫のおもしろいところですよね。

竹山 今は飼ってみたいですね、猫。

糸井 僕も願望はあるんです。ただ、自分の年齢プラス20って考えると、もう何も飼う権利がないの。だからこれからの展望は、預かりさんになるのかなと。それに、うちのコと一緒に暮らせるのもあと数年かな、と考えると、そこから犬のいない生活になるわけですよ。もう考えるだけでどうしようかと思う。

竹山 そうなんですよ、うちも犬がいなくなると夫婦二人に戻っちゃいますから。

糸井 夫婦二人って、恥ずかしい(笑)。

竹山 はい(笑)。妻とは仲はいいんですね。でも、たまに犬を預けて二人で旅行すると、「あれ? いつもよりも会話が少ない」って気づいたりして。

糸井 犬や猫と暮らしてないとわかりにくいかもしれないけど、犬にとっての“お父さんとお母さん”という関係があるおかげで、ある種、対面しない間接話法をやっていると思うんです。それがなんかすごく楽しい気がするんですよ。うちのコである犬や猫を介して、会話すると、なぜかやさしくなれますよね。

竹山 わかります。妻と旅先で喧嘩したとき、これ、家だったらワンクッション、犬を経由して、喧嘩にならなかっただろうなって考えたこともありますね。

 

ジャックが来てから妻との会話が増えて、
家族の形態が驚くほどやさしく変わりましたーー竹山
犬や猫から人間同士の関係が変わる世の中もあると思う

撮影/神ノ川智早

犬や猫から人間同士の関係が変わる世の中もあると思う

糸井 人間って余計なことを考えすぎるから、ときに窮屈になることがあって、そんなときに冷蔵庫の前で待っているジャックみたいな存在がいると、バカだなー、って心が安らぎますよね。そのおかげで自分がとても元気になれる。

竹山 そうですね、動物との暮らしは、毎日のケアとか面倒なこともあるけど、妻と協力し合いながら会話も増えて、いい関係を維持していられるのかも。

糸井 人間同士が仲良くなるには、積極的にやり取りしたり時間をかけたり、といろいろあるけど、犬や猫はそこを飛び越えてくれる。例えば、今関係が難しい北朝鮮も、そこに棲む猫を見れば、単純にかわいいと思うじゃないですか。

竹山 うんうん。たぶん犬や猫に対する思いには、国境はないですよね。

糸井 犬や猫から広がる社会やネットワークは本当に深いし、おもしろい。だからドコノコに今以上に海外の人が参加してくれたら、いろんな視点が増える気もして。目標としてはオバマ家の犬とプーチン家の犬が入ってくれたらうれしいな(笑)。難しいコミュニケーションの代わりに犬や猫がうまくつないでくれる。「うちのコってバカでしょ」って話がいっぱい溜まっている世の中って、すごく健康でいいなと思うんですよ。

竹山 動物は、計算も忖度(そんたく)もないですし。

糸井 でも、日本はまだ保護犬の問題とか、高齢者と犬猫との関係とか、課題は多い。最近、カリフォルニア州で保護動物以外の販売を禁止する法案が成立しましたけど。僕は文化的な社会って、動物とも共存できることだと思うんです。そのためには人と動物が互いに関係を広げていけることが大事なんじゃないかなと思うんです。

竹山 そうですね。犬や猫と一緒に楽しく暮らしていくことで、面倒な人間同士のつき合い方も変わっていく、そんな世の中になっていけたらいいですね。

 

考えすぎる人間同士が集まると窮屈になる。
犬や猫のちょっと間抜けな自由さが人にも必要だねーー糸井

犬や猫のバカな話がたくさんできる世の中って、
とても明るくて、健康な世の中だと思うーー糸井
ドコノコとは?
糸井重里さんが企画・監修した、犬や猫と人が、親しくなるためのアプリ(無料)です。自分のうちの犬や猫の写真を投稿できます。もちろん、アプリにアップされるほかのコたちの写真も閲覧できてコメントをつけることも可能。犬や猫のすてきな写真を通して、たくさんの知り合いが生まれることも。また、犬や猫が迷子のときにも役立つ機能もついています。犬や猫と暮らしている人はもちろん、そうでない人でも充分楽しめるアプリです。

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