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柴咲コウ×山口紗弥加 女子旅で語る2人が“心友”になるまで [FRaU]

2017年12月24日(日) 14時00分配信

Photo:217..NINA

年末、忘年会、度重なるゴハン会。でも、どうせ飲むならもっとイイ時間にしたい、最高にイイかたちで今年を締めくくりたい……というわけで、提案したいのがいつもより少し贅沢な女子会=“女子旅”。狙い目は、東京からほど近い(2時間半程度で行ける)旅館。温泉で安らいで、新鮮な食材に舌鼓、美味しい地酒を堪能、そして心地よく酔っ払って、思わず人生語り合っちゃったり。少しの贅沢で、優雅な気持ちになれるなら安いもの!

今回、そんな女子旅を楽しんでくれたのが、女優の柴咲コウさん&山口紗弥加さん、プライベートでも仲良しなお2人。終始笑顔の絶えない、ココロヒラク旅となったことは言うまでもなく。女同士って、ほんといい♪
どうせなら最高にイイ気分で食べて、語って、笑い合って

Photo:217..NINA

どうせなら最高にイイ気分で食べて、語って、笑い合って

気のおけない “心友” です。

山口:2人で旅をするのは久々だね。

柴咲:去年の春、京都へ枝垂れ桜を見に行って以来だよね。

山口:だいたい温泉だよね。どちらからともなく、「ここ(スケジュールが)空いてる」「あ、私も」「行く?」「行こっか」。で、クルマを走らせて。

柴咲:紗弥加とだったら全然気をつかわないでいられるから、自分も運転するけど、甘えて運転も任せられる。

山口:助手席のコウはまるで高性能のカーナビだよね。「青だよ」「そこ右」「危ないよ」って(笑)。

柴咲:うるさい彼氏みたいに(笑)。でもそれは紗弥加だからなの。リラックスして思ったことがそのまま言える。だから、温泉へ行っても宿から一歩も出ないまま、それぞれ気楽に部屋で過ごせる。

山口:日本酒に真剣に向き合って。

柴咲:2人でお風呂に入って。

山口:そう、コウは裸を見せることのできた初めての友だち。言葉で裸になることは簡単でも、生まれたままの姿をさらすのは別。信頼の証ね。

柴咲:バーッと脱いでバーッと入って、「はあ〜、気持ちいい〜」って(笑)。

山口:温泉の醍醐味だよねえ。お湯と食事と日本酒と。体で味わう贅沢。静かな時間。それをとことん愉しめる気のおけない女友だち。でも、頻繁に連絡を取り合う仲良し、ではないよね、私たち。

柴咲:会うときは会うし、会わないときは半年ぐらい会わない。そういうペースが似てるのが気楽でいいなって思う。

山口:あるときは、「今何してる?」って連絡がきて、「お昼ごはん作ってる」って言ったら、「じゃあ食べに行く」って本当に食べに来たりね(笑)。

柴咲:「行っていい?」って聞いたよ。

山口:もちろん聞かれたけど、来て、「いただきます」って食べて、「じゃあ帰るね」って。「え、本当に帰るの?」「うん。ありがとバイバイ」(笑)。

柴咲:他人のごはんに飢えてるときだったから。愛情を感じたい!って(笑)。だから「お母さん、今日のごはん何?」。

山口:「オムライス作るよ」「行く!」「今日はハンバーグ」「行く〜」「生姜焼きだよ」「行く行く行く!」(笑)。

柴咲:紗弥加のごはんはすごく美味しい。前の『フラウ』の特集でも驚くほど美味しそうなごはんが載っていたし。

山口:褒めすぎ。コウは採点が甘いのよ。
私たちの出会い

Photo:217..NINA

私たちの出会い

山口:出会ったのは、私が20歳のとき。コウは19歳くらいだった?

柴咲:そうだったと思う。

山口:当時私はラジオ番組をやってて。で、「うわ、すっごく可愛い子がいる!」と思ってゲストに来てもらったんだよね。

柴咲:17歳で化粧品のCMに出て、そこからちょっとずつ仕事が来るようになって。そのくらいのときだったと思う。

山口:私、「来てくれた! うれしい!」って喜びで興奮状態だったから、ペースも無視して、進行も放棄。ひたすらコウに愛を送り続けて。そのうちコウは目も合わせてくれなくなった(笑)。

柴咲:だって、初めて会った人といきなりラジオで話をしなくちゃいけなくて、しかも真正面に座ってるんだよ? そんな経験、当時はあんまりなかったんだもん。つい「質問待ち」状態になってしまったんだと思う。

山口:でもラジオだよ? 喋らなくちゃ。

柴咲:そうだよね(笑)。

山口:あー、嫌われちゃったなって。

柴咲:だから嫌ってないってば(笑)。

山口:そう思い込んじゃったのね。コウは女優として大好きだし、歌も好きで聴いてたし。一方的な片想いだったけど、私は嫌われたんだから身を引こうと。

柴咲:ふーん。なんか自己完結型。

山口:あはは、だよね(笑)。

柴咲:で、そういう「印象のよくない」出会いを経て、2013年に久々にドラマ(『安堂ロイド』)で再会して。

山口:コウのことを慕う部下の役だったから、なんだか悪いな、これで完全に嫌われちゃうなって、過去の自分を重ねつつ、「好き好き好き!」ってハイテンションでくっつき回る金魚のフンを全身全霊で演じて(笑)。桐谷健太くんの役と3人仲良しっていう設定だったんだよね。

柴咲:そう、健太がいるとまわりが明るくなる。ざっくばらんに色んな話をしたんだよね、そのとき初めて。

山口:彼がチームにしてくれた。率先して私たちを食事に誘ってくれて。初めての食事会でお店のビールを全部飲み干しちゃった(笑)。

柴咲:2ケースくらい飲んだよね。

山口:まだ頼もうとしたら、「売り切れです」って(笑)。それからだよね。

柴咲:でもねえ、正直、紗弥加のラジオのことはあんまり覚えてないんだなあ。

山口:それはそれでショックかも(笑)。
再び出会えてよかった

Photo:217..NINA

再び出会えてよかった

柴咲:でも、お互いに大人になってからもう一度ちゃんと出会い、人となりを理解し、良さを見てきて。紗弥加はやっぱりお芝居が上手っていうのが、尊敬につながった。今度は私のほうから「この人に近づきたいなあ」ってなった。

山口:贔屓目で見てくれる友よ(笑)。

柴咲:贔屓しないよ、私は。だってちゃんと魂を震わせてお芝居してるなって、一緒にやってるとすごく感じる。もちろん上手な方はたくさんいらっしゃるんだけど、紗弥加は身を粉にしてるというか。それが伝わるからこっちも感化される。

山口:やめて、恥ずかしい(笑)。

柴咲:普段お芝居の話はしないもんね。

山口:お芝居以外のことをいろいろね。

柴咲:紗弥加は完璧主義者でいろんなことを細かく掘り下げる性格だから、仕入れてきた情報をいろいろ教えてもらう。健康のこと、美容のこと、食べ物のこと。

山口:お互いそうじゃない? 私もコウから、気づきと学び、いろんなものをもらってる。だから会えば会うだけ成長し合える友。……って褒めあってどうする。

柴咲:気持ち悪いね(笑)。でも、大人になって再会できてよかった。そのほうがお互いに信頼できるというか。自分の感覚も定まってきてるから、30歳過ぎて出会って「いい」と思えるのは、本当に相性がいいんだと思う。若い頃は、天邪鬼だったりするから、すごく好きなのに遠ざけたりする。紗弥加のラジオじゃないけどね(笑)。そういうことも経て、大人になってからの友人っていいと思う。

山口:経験を重ねて多様性を受け入れられるようになるんだと思う。素直に向き合えるよね。

柴咲:本音、隠してもしょうがないしね。

山口:そうだね。本音を言える人ってなかなかいないかも。同業者なら余計にね。

柴咲:私、空気読めないように見えるかもしれないけど、一応読んでるんです(笑)。仕事のときは、自分の意見を押し通したりすることもあるけれど、それはいい仕事がしたいから。やり遂げないといけないっていう責任感があるから。そんな中で、プライベートでもしっかり付き合える人って紗弥加以外いないかも。

山口:でも、コウからの「好き」はあんまり感じたことがないんだけどなあ〜。

柴咲:それ、今感じてるでしょ?

山口:はい、たっぷりと(笑)。
PROFILE

Photo:217..NINA

PROFILE

柴咲コウ Ko Shibasaki
1981年東京都生まれ。1998年女優デビュー。2001年日本アカデミー賞最優秀助演女優賞ほか受賞多数。2002年歌手デビュー。数々の人気ドラマや映画に出演する、日本を代表する女優。主演を務める’17年度NHK大河ドラマ『おんな城主 直虎』は12/17をもって最終回。

 

山口紗弥加 Sayaka Yamaguchi
1980年福岡県生まれ。1994年にドラマデビュー。シリアスからコメディまでこなす “超” 演技派の名バイプレイヤーとして、現在引っ張りだこ。NHK大河ドラマ『おんな城主 直虎』では小野玄蕃の妻・なつを好演中。フジテレビヤングシナリオ大賞『リフレイン』に出演。
●情報は、FRaU2018年1月号発売時点のものです。

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