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真似したい!フラワーアーティストの植物のある暮らし [おとなスタイル]

2017年12月24日(日) 14時00分配信

家は、広ければ広いほど豊か――、それは過去の話。
“自分サイズ”で楽しく暮らすことができる“おとなの家”とは、いったいどんな家なのでしょう。
今回、フラワーアーティストとして活躍中する雨宮ゆかさんの「植物のある暮らし」を見せていただきました。


〈小さな暮らしDATA〉73平米
雨宮ゆかさん
47歳・フラワーアーティスト
2人暮らし・3LDK・一戸建て・23坪
設計 中村好文

小さくても、納得のいく空間に。おとなだからこその家作り

撮影/雨宮秀也

小さくても、納得のいく空間に。おとなだからこその家作り

まるで、山荘のよう――この家に来た人は、きっとそう感じるはずだ。川崎市郊外、田園地区の丘の上に建つのは、フラワーアーティスト・雨宮ゆかさんが写真家の夫と暮らす瀟洒な一軒家。雨宮さんが愛してやまない野の花のように、周囲の緑に調和している。

床は、能登で自ら調達したアテ(ヒノキアスナロ)材。さらりとした感触が、足裏に心地いい。冬は食器棚の手前まで陽が深く差し込み、厳寒期以外、ほぼ暖房要らずの生活だという。

間取り図

「自然光のスタジオにもなる家にしたかったのと、夫が以前から『五右衛門風呂を作りたい』と話していて、それを聞いた建築家の中村好文さんが『いいね、やろうよ!』と。私は『えぇ?』という感じだったんですけど(笑)」
薪を焚ける環境を求めて辿り着いたのが、現在の土地。小作りにしたのは、建坪の小ささに加えて、建築にあたっての借り入れ額を最小限にしようという、当初からの夫妻の方針だった。
「二人ともフリーランスだし、年齢も年齢(建築当時、雨宮さんは42歳、夫は50歳)。先行きどうなるか、今の時代は本当にわからないので、なるべく無理なく、身軽でいられるように」
自己資金と、5年で返済できるだけのローン金額を合わせての予算内に収めるため、床材の調達や建具のDIYなど、できることは自分たちで。「私がわがままを言ったのは、納戸にする予定だった場所を自分の部屋にしたことくらいかな」と雨宮さんが笑う。仲間の力も借りた結果、セルフビルドふうの、温かみのある空間が完成した。
空間づくりのポイント

撮影/雨宮秀也

空間づくりのポイント

どんな暮らしをしているか、絵に描いて建築家へ
絵の得意な雨宮さんは、設計の際の参考にと、以前住んだ家での二人の生活を絵日記ふうに仕立てて建築家へ提出。「絵に描くことで、具体的なイメージがより伝わったかもしれません」

撮影/雨宮秀也

一点豪華主義で導入した、夫の夢の五右衛門風呂。日本に唯一残る製造業者が広島県にあることを突き止めて発注。製作費はおよそ60万円。「かまどの中で焼き芋も作れますよ」と雨宮さん。

撮影/雨宮秀也

空き棚を作って植物を飾るゆとりを
「ガラス扉のものが欲しくて」輪島で探し出した水屋箪笥。四季折々の光と緑が映り込み、奥行きを醸し出す。上段右下1/4のスペースは、花のために確保。

撮影/雨宮秀也

コーヒー好きの夫が愛用するアンティークのミルとともに、小さなゆとりの空間に。

撮影/雨宮秀也

壁面はあえて「余白」に
キッチン側から見たリビング。アンティークの小椅子に、野の花をそっと生けて。
「壁の余白を活かしたほうが、花は美しく見えるんです」と雨宮さん。確かに。

撮影/雨宮秀也

植物のある暮らしが心を豊かに
小さな花器に愛らしい季節の花を生けてあちこちに。花器は専用のものだけでなく、ときにはコップや食器も使用。
「花にも使えるかどうかが器を手に入れる基準になりました」と雨宮さん。

撮影/雨宮秀也

切り花や野菜のストックはバケツやカゴに入れ、家を東西に貫く1階土間に。

 

「それまであまり考えることのなかった仕事や暮らし、人生に対する考え方や方針が、この家に移ってお互い、自然と定まっていったように感じます」と雨宮さん。
リビングから階上へ、土間から部屋の中へ、外へ。「おーい」と声をかければいつでも通じ合える、風通しのいい家。暮らし始めて5年、家の裏の傾斜地にささやかな畑を作り、野菜と花を育てている。その収穫を暮らしの中に循環させるのが、現在の愉しみだ。
■Profile
雨宮ゆかさん
あまみやゆか
1970年生まれ。東京・大田区で日常に根ざした生け花を教える「日々花」を主宰。各地で講座、ワークショップ、展覧会も開催。著書に『花ごよみ 365日』(誠文堂新光社)。

 

※家の延床面積の平米数、敷地面積の坪数は、小数点以下を切り捨てたものです。

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