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国民的人気CMで共演していて、近頃は音楽番組でも顔を合わせている二人が、マイク片手に揃ってオン・ステージ！　ただ、ともに大阪出身だけに、歌よりもボケとツッコミの応酬に花が咲きました。

桐谷　カラオケで『海の声』を入れられたら、みんなが引くくらいの熱量で歌ってるで
菅田　僕も自分の曲がサッカー日本代表の応援歌なので、たとえカラオケでもリクエストされたら全力でいきますわ
桐谷　最近はあんまりカラオケに行ってへん。この間、高校の同級生と大阪から和歌山までママチャリで旅した時に行ったけどな
菅田　いやいや先輩！ それ、普通にカラオケに行くより難易度高いですやん（笑）

菅田　桐谷さんはファンサービスも全力ですよね。昔は声をかけてくれた人に、飴ちゃんを配ってたんでしょ!?
桐谷　そやねん。大阪人やしな。今はシンプルに、気持ちを込めて『ありがとう！』と言うだけだけど
菅田　僕もなるべく応えたいんですけど、『ファンなんです！ すがたさん！』って言われると脱力しちゃいますわ
桐谷　俺も『芸人さんの中でいちばん好きです！』って言われたことあるで！でも、悪い気せんかったわ（笑）

――編集部が用意したアナログなカラオケセットを発見して、先に動いたのは先輩俳優。昭和の名曲CDをセットして、あの野太い声を大空に響かせた。

桐谷　読者の人は、俺たちの表情と身振りを見れば曲名が分かるんちゃう？

――サビから参加していた後輩俳優が、すぐさまツッコミを入れる。

菅田　リサイタル中のジャイアンと、スネ夫にしか見えませんて！

――まさに「阿吽（あうん）の呼吸」。その後も、デタラメなシャウトの応酬で撮影を盛り上げてくれた二人。映画『火花』で一緒に漫才師を演じたからか、〝掛け合い〞に磨きがかかっている様子。

桐谷　そういえば、将暉とカラオケに行ったことないな。でも仕事では熱烈なデュエットをしたよな〜。
菅田　はいはい。『火花』のエンディングソングを二人で歌わせてもらったんですよね。収録スタジオで向かい合って同時に歌ったのは初めてでしたよ。
桐谷　俺も！　あれはドキドキしたわ！
菅田　ミュージカルみたいでしたよね。最終的にキスするみたいな温度感で。
桐谷　あの時はマイク越しに向かい合ってたから、キスはできんかったけどな。あ、今ならできるんちゃう？
菅田　せんわー！（笑）

――歌手の顔も持つ二人にとって、マイク一本で勝負する漫才師は共鳴しやすい役柄だった。「俳優活動だけでは得られない刺激があった」と口を揃える。

菅田　歌と漫才の共通点は、本番前に手足が震えるほど緊張することですかね。でも、そこでステージに上がって自分のすべての力を振り絞ったときの、お客さんとの一体感は格別ですよね。
桐谷　確かに、突き抜けるような感覚に浸れるよな。漫才も歌も、自分が気持ち良ければ、声がかすれて出なくても正解になると思うし。芝居はそうとも限らないからな（笑）。俺は今回、漫才にハマりすぎて、本気で〝Ｍ-１〞出場を考えたけど……。

菅田　僕は出ませんよ（笑）。本業そっちのけでハマっちゃいそうだし。

『火花』11月23日全国公開
お笑いコンビ・ピースの又吉直樹によるベストセラー小説を、芸人であり映画監督の板尾創路がついに映画化。漫才の世界でくすぶっている青年【徳永】を菅田将暉さんが、強い信念を持った先輩【神谷】を桐谷健太さんが演じる。ヒロインの【真樹】は木村文乃が演じる。最強のスタッフ・キャストが集結！

桐谷健太さん
きりたに・けんた／1980年2月4日生まれ、大阪府出身。ドラマ『九龍で会いましょう』（2002年）でデビュー。近年の映画出演作は『バクマン。』、『TOO YOUNG TO DIE！ 若くして死ぬ』、『彼らが本気で編むときは、』など。映画『ビジランデ』が12月9日に公開。連続ドラマ『片想い』が放送中。auのCM「三太郎シリーズ」の浦島太郎役が大人気。CM曲『海の声』は大ヒット。

菅田将暉さん
すだ・まさき／1993年2月21日生まれ、大阪府出身。2009年に『仮面ライダーＷ』で俳優デビュー。今年も『帝一の國』、『銀魂』、『あゝ、荒野』など多数の映画に出演。歌手としても活動し、2ndシングル『呼吸』が好評発売中。10月30日から舞台「ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ」に出演。