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この症状って認知症?! 物忘れと認知症の違い [おとなスタイル]

2017年11月08日(水) 10時00分配信

予防と治療法を知れば、まだ安心できる。

超高齢社会を迎え、「認知症」への関心はこれまで以上に高まっています。
8年後の2025年には高齢者の約5人に1人が認知症になるという予測もあり、実はとても身近な病気。それなのに、 “認知症になると何もわからなくなる” “何もできなくなる” といった偏見も根強くあります。誤報や誤解も多いからこそ、認知症の治療に長年携わってきた医師たちが語る真実に、ぜひ目を向けてほしいのです。
自分や大切な人をどうしたら守れるか。そして、認知症になっても生きやすい世の中とは?
本当の意味の予防と治療、さらにお金のことまで、50代の今だからこそ、一緒に考えてみませんか。

認知症になるってどういうこと? わからなければ、向き合うことも、対処することもできません。
知っておきたいこと、50代のうちからできることなどを専門医に聞きました。

Q.最近、物忘れが多くて……もしかしたら、と思って心配です

A.物忘れがすべて認知症の始まりではありません


人の名前がなかなか出てこない、さっきやろうと思っていたことを忘れたなんてことは割とあること。物忘れをしやすい=認知症なのでしょうか。
「記憶の点では、出来事そのものを忘れたり、指摘されても思い出せないのが、認知症の特徴です」と山口さん。
物忘れをしても、人から指摘されて自覚できるなら大丈夫。例えば、冷蔵庫に古い食材がたくさん残っていた場合、見たとたんに買ったことを思い出して「いけない、やっちゃった!」と思えれば、認知症ではありません。それを「誰が買ったんだ!」とか「買った記憶がない」などと、頻繁に言うようになったら認知症の疑いあり。
「認知症になると病識(自覚)が欠けていき、自分に起きている障害を客観的に把握できなくなる人もいます。また失敗が増えて対人関係が難しくなっていくので、趣味などをやめてしまう人も。ただ、そうした元気のなさや物忘れはうつ病が原因のこともあります。物忘れがすべて認知症の始まりではありません」(山口晴保さん)
物忘れと認知症の違いって?

出典:『認知症予防 第2版―読めば納得! 脳を守るライフスタイルの秘訣―』(山口晴保著、協同医書出版社)

物忘れと認知症の違いって?

左の表で自己分析を!

当てはまる場合は検査を受けてみましょう。

認知症検査ってどんなことをするの?

通常は、認知症が疑われてから、家族や本人がかかりつけ医や地域包括支援センターに相談→医療機関を紹介してもらう→受診・検査という流れ。
詳しい検査は、認知症の専門医を受診するのがベストですが、かかりつけ医で認知症を診られる先生も増えています。
また近年はごく初期の段階で、自分ひとりで受診する人も増えているそう。「早くから脳の変化がわかっていると安心と考える人もいます。早期発見ができれば、そこから治療方針を立てたり、生活設計の見直しもできます」と木之下徹さん。

どんな検査があるの?
◆血液検査・尿検査
◆神経心理検査
◆うつ病検査
◆MRI検査 など
※「のぞみメモリークリニック」の例(一部)
■Profile
認知症の専門医 山口晴保さん
認知症介護研究・研修東京センター センター長、日本認知症学会専門医。認知症の病理研究を30年続けた後、臨床研究に転向、認知症の実践医療や予防などにも取り組んでいる。近著に『楽になる認知症ケアのコツ』(技術評論社)、『認知症にならない、負けない生き方』(サンマーク出版)。

認知症の専門医 木之下徹さん
認知症の人の在宅医療に15年携わった後、認知症外来「のぞみメモリークリニック」を開院。認知症に対する偏見と日々向き合いながら、認知症の人やその家族に親身に寄り添う外来診療に尽力している。

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