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和食中心の食生活は太る可能性がある!? [おとなスタイル]

2017年10月29日(日) 10時00分配信

青魚のタンパク質の吸収率は牛肉の4分の1

オーガスト・ハーゲスハイマー

青魚のタンパク質の吸収率は牛肉の4分の1

魚や大豆を中心にした和食は健康的にやせると言われています。欧米でもブームになっていますが、本当にそうなのでしょうか。
残念ながら、いろいろ調べても、和食=健康的にやせる、という研究データはいっさいありませんでした。むしろ、和食を摂り続けると、太る可能性もある、というのが私の考えです。
和食が本当に健康的なのか、という観点から考えてみましょう。

人間が健康でいるためには、必要な栄養をしっかり摂っていなければなりません。必要な栄養というのは、三大栄養素である糖質、タンパク質、脂質に加えて、ビタミンやミネラルです。
さらに三大栄養素の中でも「必須」という言葉がつく栄養素、すなわち「必須アミノ酸」と「必須脂肪酸」は、健康的に生きるためには絶対に必要な栄養素になります。
必須アミノ酸は肉、魚などのタンパク質に、必須脂肪酸は肉、魚、油などの脂質に含まれています。
とくに「必須アミノ酸」は人間の体の材料をつくるタンパク質ですから、健康で生き生きした体には絶対に欠かせないものといえます。

さて和食ですが、和食で摂る動物性タンパク質は魚中心になります。ところが魚のタンパク質の吸収率は肉よりずっと低いのです。
魚の種類によって差がありますが、たとえば、光りものといわれる青魚のタンパク質の吸収率は牛肉の4分の1にすぎません。同じだけのタンパク質を魚から摂ろうと思ったら、肉の4倍食べなければいけないわけです。
しかし現実には肉の4倍もの魚を食べるのは難しいです。その結果、タンパク質不足の差が体格になってあらわれています。肉食が中心の欧米人の身長に比べると、魚中心だった江戸時代の日本人の身長ははるかに小さいのです。

江戸時代の日本人が小さかったのはタンパク質不足だったから

思うに、江戸時代の日本人が小さかったのは、タンパク質不足だったのではないでしょうか。
その証拠に、肉を食べるようになったいまの時代の日本人は、欧米人と変わらないくらい背が高くなっています。DNAは変わらないのに、なぜ江戸時代よりずっと大きくなっているのか。

別の言い方をすると、江戸時代の日本人は魚中心の和食により、自分がもっているポテンシャルを100%出せていなかったといえます。
本当は身長170cmくらいまで成長できたのに、食生活のせいで8割くらいのポテンシャルしか発揮できていなかったわけです。

残念ですが和食には、肉に匹敵するほど豊富にタンパク質が含まれる食材はありません。

結局、魚中心の健康的な生活を送っているつもりでも、タンパク質が決定的に不足しているのは否めません。栄養が不足していると、脳は「もっと食べろ」と命令するので、量を食べてしまって、太ることにつながるのです。
もっというと、魚には致命的な問題が隠れています。いま地球上でもっとも汚れている場所は海です。海には地上のあらゆる汚染されたものが流れ込んでいるからです。
私たちはそこで育った魚を食べるリスクを考えなければいけません。
健康によかれと思って食べているものが、実は環境的に一番汚れているものだとしたら? あなたの苦労はまったくムダになるのではないでしょうか?

大豆製品の過剰摂取は危険

では日本人がよく食べる大豆はどうでしょう。大豆は“畑の肉”といわれてタンパク質豊富なイメージがありますが、実はとりたてて多くはないのです。そして、おすすめできない食材です。
というのも大豆には反栄養素のトリプシンインヒビターといって、植物が外敵から身を守るためにもっている毒素がたくさん含まれているからです。
反栄養素はタンパク質の分解を阻害するだけでなく、消化不良を起こす原因にもなります。大豆を長時間水につけ、その水を何回もとり替えれば、この反栄養素は少なくなりますが、それだけ手間ひまをかけて大豆製品がつくられているのか、私には疑問です。

そして私が大豆タンパクをすすめないもっとも大きな理由は、大豆にイソフラボンという女性ホルモンに似た働きをする物質が含まれているからです。
健康のためにと2年ほど毎日豆乳をガブ飲みしていたら、乳房が膨らんできたという40代男性の症例も報告されており、多量摂取することは大変危険です。
ホルモンバランスの乱れを引き起こす、大豆製品の過剰摂取にはくれぐれもご注意を。
オーガスト・ハーゲスハイマー
栄養科学博士。1962年福島県猪苗代生まれ。
サンディエゴ州立大学で医学を学ぶ。長年の研究から「人間の身体は自然の力で回復できる」という結論に達し、株式会社アビオスを設立。環境と健康を念頭に、無添加、無農薬にこだわる美容健康補助食品事業を行い、ココナッツオイルなどのスーパーフードを自社製品ブランドとして開発。
また、オーガニックエステティックサロンのスキンケアラインのプロデュース、レストランのアンチエイジングメニューの監修を手がけ、テレビ、雑誌、セミナーなどでも活躍。著書に『最少の努力で痩せる 食事の科学』のほか『老けない人はやめている』『オーガスト流 30日で体が10歳若返る食事』(ともに講談社)など多数。

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