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自然派ワインだから良いとは限らない!プロのワイン選び [おとなスタイル]
2017年10月14日(土) 10時00分配信
飲むのは好きだけれど、レストランのワインリストを見ても選べないし、産地やブドウの品種、テロワールなどのキーワードはなかなか覚えられない。
ありがちなお悩みを一挙解決する知恵の数々を、これまで500軒以上のワイナリーを訪問したワイン・ジャーナリストの浮田泰幸さんが伝授します。
浮田さん曰く「難しく考えなくて大丈夫! ワインには“おいしいワイン”と“おいしくないワイン”の2種類しかありません!」とのこと。
自分の味覚、好みを大切にして、アドバイスを参考にすれば楽しく選んで、おいしく飲めるワイン・ライフが待っています。
ありがちなお悩みを一挙解決する知恵の数々を、これまで500軒以上のワイナリーを訪問したワイン・ジャーナリストの浮田泰幸さんが伝授します。
浮田さん曰く「難しく考えなくて大丈夫! ワインには“おいしいワイン”と“おいしくないワイン”の2種類しかありません!」とのこと。
自分の味覚、好みを大切にして、アドバイスを参考にすれば楽しく選んで、おいしく飲めるワイン・ライフが待っています。
Q.「自然派ワイン」を選べば安心ですよね?
A.“自然派”という言葉は取り扱い注意!“自然な造り”をキーワードに
10年ほど前から、“自然派”を売りにしたワインやワインショップ、レストランが増加中。ところが、造り手を含むプロの世界では、この言葉は取り扱い注意になっています。「派」の一文字が厄介なのです。
じつは、“自然派”を自称する造り手のワインの中には、本来のおいしさを逸脱したような、醸造上は失敗と言わざるを得ないワインが含まれていることも。ラベルに刷られているオーガニック認証も、味を保証するものではありません。一方、認証も取らず“自然派”も名乗らずに、オーガニックなアプローチで、生き生きとした味わいで体に染み渡っていくような、素晴らしいワインを造る生産者もいます。“自然派”という言葉や認証を鵜呑みにせず、“自然な造り”という言葉をキーワードにして、ショップの店員に聞いたり、ネットを覗いてみると、おいしいワインが見つけやすくなるでしょう。
Q.レストランで、ワインリストを見てもわからないときは?
A.魔法の言葉は、「料理に合う、自然な造りのワインを!」
ワインを頼み慣れていないと、ソムリエと話すにも、どんな風に伝えたらいいのか迷い、緊張するかもしれません。でも、ソムリエは接客のプロであり、厳しい“先生”ではないのでご安心を。
そしていざ注文する時、「ピノノワールを」「ボルドーを」など、聞いたことのある品種名や産地名でなんとなく注文する方もいるようですが、それではおいしいワインにたどり着くのは難しいかも。どんな品種・産地のワインにも、味のいいものとよくないものがあるからです。では、どうすれば満足のいくワインをソムリエに選んでもらえるのでしょう?
まずは予算を伝えること。そしてこう言ってください。「注文した料理に合う“自然な造り”のワインをください」。“自然な造り”というのは、オーガニックなアプローチで造られたワインのこと。この言葉ひとつで、満足のいくワインが出てくるはずです。
Q.ワイン選びに迷ったら?
A.そんなときこそ、ジャケ買いです!
よく「ラベルからワインの中身を読み解く簡単な方法を教えてください」と言われます。が、それに対する答えは「無理」です。ラベルに表示される情報は国のワイン法によってまちまち。
たとえばフランス産ならラベルにワインのおおよその情報が網羅されていますが、それを読み解くには産地名、品種、ヴィンテージ(収穫年による作柄)まで事前に頭に叩き込んでおかなくてはなりません。オーストラリアなどのラベルには抽象画が刷られているだけなんていうものもあって手に負えません。
でも、諦めるのはまだ早い。ラベルはワインの顔です。「顔」は造り手がそれぞれのメッセージを込めて作っています。もっと簡単に言えば、ラベルはボトルの中身を端的に表しているのです。クラシックなデザインのラベルが貼られたワインは味わいも古風なものが多く、モダンなラベルの貼られたワインは現代的な造りのワインが多い。あなたに合うワインはあなた好みのエチケットであなたにアピールしている、そう思えば、ワイン選びが少し楽になるのでは?
■Profile
浮田泰幸さん(ワイン・ジャーナリスト)
うきたやすゆき/広く世界のワイン産地をめぐり、ライフスタイル誌、ワイン専門誌、ウェブサイト等に寄稿。「日々の暮らしにもっとワインを!」がモットー。
『おとなスタイル』Vol.8 2017夏号より
浮田泰幸さん(ワイン・ジャーナリスト)
うきたやすゆき/広く世界のワイン産地をめぐり、ライフスタイル誌、ワイン専門誌、ウェブサイト等に寄稿。「日々の暮らしにもっとワインを!」がモットー。
『おとなスタイル』Vol.8 2017夏号より