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歯に衣を着せぬ物言いで話題の古市さんは、社会学者＆ニュース番組にも出演する気鋭の論客。大好評につき、今回も迷えるwith読者と直接、対面！ ズバッとアドバイスしてもらいます！

「俺、結婚してるけど付き合わない？」。月１回ぐらい、そんな感じで既婚男性から誘われます。真剣に婚活中なので断るけど、「軽い女」って思われているのかな〜……？（ゲーム会社・Ｓさん・29歳）

古市（以下・古） 婚活中なんだよね。既婚男性にどこで声をかけられるの？
Ｓさん（以下・Ｓ） 合コンです。最中、隣に座った男性から、「俺と付き合わない？」ってよく囁かれるんです。大げさじゃなく、月１回ぐらいのペースで……。
古 へー。そう言われたら、どう反応するの？
S 正直、そこまで悪い気はしないっていうのが本音です。けど、既婚男性と付き合ったことは一度もないですよ！
古 いま、付き合ってる人は？
S ３年間、彼氏なしです。
古 どんな出会い方を望んでるかによるけど、本気で結婚したいと思うのなら、既婚男性が集まるような合コンに行くの、やめれば？
S それはそうなんですが、他にいい人がいるかもしれないし。
古 Ｓさんの場合は違うのかもしれないけど、「既婚者にモテます」アピールする子って、自分に自信がないケースが多いんだよね。不倫してる子もそう。男性が奥さんではなく自分を選んでくれているっていう優越感に浸っているというか、安易な判断に流されてる気がする。もちろん、大人なんだから不倫するのも自己責任。自分が納得しているならいいけど。
S 私、脇が甘い、尻軽女に見られてるんでしょうか？
古 週１回、西麻布とか六本木で合コンしてるんでしょ？　それ、少しでもスペックの高い男性と出会うため、毎晩、いくつもの会合に顔を出す「西麻布ガールズ」に見られてても、おかしくないよ。
S 初めて聞きました、西麻布ガールズ（笑）。
古 勝手にそう呼んでるだけなんだけど、西麻布ガールズの逞しさはすごい。飲み会ごとに高額のタクシー代を男にもらい、ワンメーターで降りて、次の会合に向かったり。この手の女の子、たぶん六本木や西麻布界隈に数百人はいると思う。それはそれで需要があるんだろうけど、Ｓさんの話を聞く限り、彼女たちの貪欲なメンタリティとはまた少し違う気がする。
S そうですね。毎晩、９時過ぎまで仕事してるので、体力的にもまずムリです。ちなみに結婚したいのは弁護士かお医者さんです。これって、貪欲ですかね……。
古 結婚したい男性の条件がそこまではっきりしてるなら、結婚相談所に登録するとか、真面目な人が集まりやすい場所で出会いを求めたほうがいいと思う。男性の医師国家試験合格者は毎年5000人以上、司法試験でも1000人以上。意外と多いよね。あとはSさんの魅力次第じゃないかな。

’85年東京都生まれ。社会学者。若者の生態を的確に描出し、クールに擁護した著書『絶望の国の幸福な若者たち』（講談社）などで注目される。近著の『保育園義務教育化』（小学館）では、女性が置かれた理不尽な状況を描き、その解決策を示す。