• > 60代の今も引っ張りだこ。 女優イザベル・ユペールに見る「お仕事女子」の理想像 [with]

60代の今も引っ張りだこ。 女優イザベル・ユペールに見る「お仕事女子」の理想像 [with]

2017年09月08日(金) 18時00分配信

(C)GAGA Corporation. All Rights Reserved. (C)2015 SBS PRODUCTIONS – SBS FILMS– TWENTY TWENTY VISION FILMPRODUKTION – FRANCE 2 C

「モテ」を追求し稼ぎのいい男を見つけ結婚したら将来は安泰――なんて今の時代では夢のまた夢。夫の「いい稼ぎ」や結婚がいつまでも続くとは限らないし(自分が離婚したくなっちゃうこともあるし)、そうでなくても年を重ねて「なんとなく空虚」みたいな気持ちに襲われたりする女子は多いものです。

「お仕事」は、そんなときに少なからず気持ちを支えてくれるもののひとつでしょう。なにも夜も昼もないほど働きバリバリと稼ぐ必要はない、個人的に大事だと思うのは「それなり」です。それなりの収入、それなりのやりがいと面白さ、外の世界とのそれなりの交流。ずーっと続けていくには、欲張りすぎず頑張りすぎず、ぐらいが丁度いいんじゃないかなと思います。

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現在公開中の『エルELLE』のイザベル・ユペールは、そんな風に考える私の理想の「お仕事女子」。もちろん彼女はヨーロッパ映画界の宝のような女優さんで、そのキャリアは「それなり」なんてものじゃありませんが、憧れるのはその「欲張らず、頑張りすぎず」なあり方です。

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特に美人女優というわけではない彼女、チヤホヤされた時代があるわけでもないけれど演技力と存在感と度胸は抜群で、何百億もかけたハリウッド超大作には出ないけれどヨーロッパの小規模な出演作が途切れることがなく、そのどれもが世界をあっと言わせる驚きに満ち、世界中の才能あふれる監督に自分から声をかけて親交を持ち、同時にラブコールが絶えない――若い頃から変わらないそういうあり方を、64歳の今も保っているのはすごいことです。
今年のカンヌ映画祭で、ある記者にまさにそれについて問われた彼女の答えは「メインストリームを目指さなければ、意外と自分の好きなように生きられるのよ」。メインストリームで誰にでも愛される女優――つまり「モテ」を求めなければ、自分自身として生きられるってことなんでしょうね。

さてさてその新作『エルELLE』で演じるのは、レイプされたアラフィフ女社長の役。これまた挑発的な作品なのですが、それによってまたしても彼女の評価が上がったことは言うまでもありません。
『エル ELLE』大ヒット上映中!
文/渥美志保

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