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50歳からの「水着選び」常識、非常識 [おとなスタイル]

2017年09月05日(火) 10時00分配信

素敵な水着が見つかります。

5つ星リゾートホテルも、ビーチもプールも楽しかったのに、50歳を過ぎたら、なんだか似合う水着がないと思う今日この頃。
若いときとは違うボディと気持ちの問題をクリアしてくれる水着で素敵な夏を過ごしたい―そんな想いを叶えるために、リゾート好きを自負するファッション編集者が、南の島のルールを分析。さりげなくおとなの魅力が引き立つ水着スタイルを、行き先別に、提案します。

人はそれほど、あなたを見ていない。 けれど、風景と一緒に眺めている

ビーチやプールの水辺で、パラソルの下、ゆっくりと読書したい。昼からモヒートでも呑みながら。リゾートに行く醍醐味は、そんなひとときを満喫することにある。ところが、いざ水着となると、急に現実に戻される。50歳を過ぎたら、どんな水着を着たらいいのか……。
正直言って、体も心も円熟味を増してきたし、三角ブラと紐パンツの弾けたビキニは着られない。日焼けだって気になる。でも、せっかくのリゾートだもの、ふさわしい着こなしはしたいのだ。
実際リゾートの現場では、欧米のふくよかなマダムたちが、潔くビキニを着て南国の日差しとムードを楽しんでいる。ちょっと崩れた自分の体型を悩んでいたことが、本当に馬鹿らしくなってくる。いいなぁ、この感じ……。そこで私はふと、ある事実に気がついたのだ。リゾートを満喫するために訪れる人々は、それほど他人の水着姿には興味がないということに。女優やモデルのようなとびきり美人なら別だけれど、そうでなければ、リゾートに集う人々はほぼ風景。つまり、水着姿は見つめられたりしないけど、風景とともに眺められているぐらいのものなのだ!
ということは、おとながリゾートで心がける水着姿は、“風景になじみ、人の視界を邪魔しない”ことが大前提。景色の中の一存在になりきることが、「良識」なのだ。最も避けたいのは、日焼けを気にするがゆえのラッシュガードにバスタオルたっぷり巻き。開放的な景色の中では、頑なに露出を拒むその姿こそ違和感満載。やはり、肌はそこそこ出した水着の方が、周囲に溶け込みやすい。ちょっとした羽織り物もムードを盛り上げるネタとして、外してはならない。

肌は隠すより出すのが理想。

そして、水着選びである。肌は隠すより出す。出すならほどよく。これならなんとか自分を許せると思うデザインなら、現地での楽しさが違ってくる。嬉しいことに、昨今の日本はおとなのための水着もかなり豊富だ。胸のパッドは盛らずともいいけれど、ノーパッドに慣れない日本人はやはり覆う程度のパッドは欲しい。流行りのバンドゥ型なら胸の形が露わにならず、スマートだ。ボトムはヒップをしっかり覆うぐらいの頼もしさは必要だけど、脚の長さを演出するためにもレッグカットはすっきりと。クロッチ部分の幅が広いといろいろ安心である。
気になるお腹を、さりげなくおしゃれにカバーするデザインも意外とある。
仕上げは行き先別に考える、羽織り物までのコーディネートだ。水着はもちろんだが、プールサイドやビーチを歩く姿もリゾートの風景を左右する。自らの演出力を発揮しよう。景色を邪魔せず、ムードを盛り上げるスタイルができたら、それが良識あるおとなのリゾート水着の正解なのだ。
TO ハワイ圏 日本人が多いから露出控えめの上品水着で

お腹は隠しつつ優雅な風情。 服のように着る今どきの水着

TO ハワイ圏 日本人が多いから露出控えめの上品水着で

おとなに人気の服ブランドが提案する水着はさすがのおしゃれ感。Aラインに広がるキャミでお腹を隠しつつクラシックな雰囲気が香る装いに。ストールを腰に巻けば歩く姿も粋になる。

ワンピースは、ストラップレスで体をコンパクトに見せたい

パッド付きの安定感ある胸元はバンドゥ型、さらに潔いレッグラインでボディがきゅっと締まった印象に。鮮やかな色も目くらまし効果を発揮。リネンニットを重ねてムードを漂わせて。
TO アジア圏 エスニックな匂いを水着にも取り入れる

おとな限定デザインで巧みに体型をカバーする、安心を手に入れて

TO アジア圏 エスニックな匂いを水着にも取り入れる

お腹をメッシュのヴェールが覆うトップスにウエスト部分を好みで折り返せるショーツ。気になる部分を柄で惑わす、おとなのためのデザイン。

タイダイ風にブラウスをさらり。 着こなしでもおとなの余裕を

バンドゥとボックスショーツは、太いラインが体を大胆に横切るので、露出したお腹部分も意外に目立たない。くるぶし丈のカフタンブラウスを羽織れば露出を最小限に抑えつつ、こなれた装いに。
TO ヨーロッパ圏 露出多めの水着をシックに着て通っぽく

気分も上がる陽気な柄でリゾートならではの装いに

TO ヨーロッパ圏 露出多めの水着をシックに着て通っぽく

ヨーロッパの人々が集う場所では、水着は現地のマダムと同様に露出度高めにするほうが風景になじむ。羽織るのはふんわり広がるコットンのブラウス。羽織ればシック、脱げば大胆のギャップ狙いで。

水着にシャツを羽織ってすぐ街へ。 リゾート通はそれも計算を

ギャザーたっぷりの水着はおとなに優しい。
■Profile
宮崎桃代
おとなスタイル世代のファッションエディター。
25年間変わらぬ仕事のモットーは「実感と実用を美しく、わかりやすく」。「ヴァカンスはいつだって南の島!」というほど、ヘビーなリゾートリピーターでもある。

 

 

『おとなスタイル』Vol.8 2017夏号より
撮影/坂根綾子(物) 写真提供/Lee Seung Hun/以上アフロ

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