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インテリアデザイナー小林マナさんの犬猫との暮らしが楽しくなる工夫 [おとなスタイル]

2017年08月05日(土) 10時00分配信

インテリアデザイナー 小林マナさん

老犬の預かりボランティアをされているインテリアデザイナーの小林マナさんがこだわった、犬や猫にもやさしいインテリアについて、お話を伺いました。
犬や猫のことも考えて、家づくりを考えました。

デッキの横はすぐに公園で、まるで公園が自宅の庭のようなステキな立地です。

犬や猫のことも考えて、家づくりを考えました。

小林マナさんは、パートナーの小林恭さんとともに、設計事務所イマを主宰。マリメッコなどの店舗デザインから、住宅設計、プロダクトデザインまで、幅広い分野で活躍されています。
そんなマナさんご夫婦は、昨年の10月に都内の大きな公園に隣接した場所に、2階建ての事務所兼自宅を新築されたばかり。

柴犬 チョコちゃん(16歳)

「ここに住む前は、都心にあるヴィンテージマンションをリノベーションして住んでいました。自分たちで手を加えてリノベーションしたので、住居としては気に入っていたのですが、保護犬の預かりボランティアをするようになったら、次々色んな違う犬が来るのでなかなか慣れるまでに時間がかかり、先住の猫たちが、体調を崩したり、機嫌が悪くなることが増えてしまって。犬と猫の場所をしっかり区分けできるといいな、と次第に思うようになっていきました。さらに、預かりボランティアで老犬を預かったので、日中はいっしょに仕事場にまで連れて出勤していました。そんな生活を続けていく中で、“これからも預かりボランティアは続けていくことを考えたら、自宅と事務所はいっしょがいい。さらに、猫と犬の場所をそれぞれ確保できる家を作りたいな”と考えるとようになったんです」(小林さん)

5年間の構想の末、出来上がった自宅兼住まい。1階を事務所と犬のスペースにして、2階を自宅と猫スペースと完全振り分けに。猫たちもゴキゲンな毎日だといいます。

ドーちゃん(左) シャーちゃん(右)

さらに、お家には、犬や猫にとっても暮らしやすく、いっしょに暮らすのが楽しくなる工夫がたくさんありました。

例えば、1階の床は、犬たちの生活を考えて、滑らず、足の関節へのあたりもやさしいという素材に。万が一、粗相をしてしまってもすぐ拭き取れて、臭いも残らないという工夫も。「どこでしてもいいような作りになっています」というおおらかな発想で床も設計されていたのです。

マロンちゃん。

2階の住居と猫スペースは、まず階段を上がる途中から、「わぁ~!」と思わず笑みがこぼれるアイディアがありました。階段と2階スペースを区切るドアをガラス張りにすることで、仕事を終えて、2階に上がるマナさんと恭さんを猫たちがガラス越しに迎えてくれるわけです。これはとっても楽しい仕掛けですね。

定位置にきちんとおすわり。

さらに、階段を上がると、右側に、マロンちゃんの定位置スペースが。ここは、小さな窓がついていて、玄関先や通りから、窓越しにマロンちゃんの姿を見ることができます。「通り沿いから見える窓はここしかないので“猫さんが窓越しにいるうち”と周囲から思われているようです(笑)」(小林さん)。
犬や猫にダメはなし。爪とぎ行動だってアートになる!?

ガラス棚なら人も猫も安心。

犬や猫にダメはなし。爪とぎ行動だってアートになる!?

2階の住居スペースのリビングは、壁一面の大きなガラス棚があります。そこにはマナさんたちが長年少しずつ集めてきたアート作品が並べられていました。
「家を作ったら、自分の好きな作品をたくさん並べたいと思っていました。でも、猫と暮らしていると、オープンスペースに飾ると落としたり、割ってしまうことも。でも、ガラス棚だと好きなだけ飾れます。ほこりもつきにくいんですよ」(小林さん)

マロンちゃんとクッション。

さらに、リビングで目を引いたのが、カラフルな正方形のクッション。こちらのクッションは、雑誌の企画で、作ったものだといいます。

「ミナ・ぺルホネンのオリジナルのファブリック「dop」で作ったカラフルな座布団のようなクッションです。これ、実は裏地は違う色。経年変化が楽しめる布なので、マロンやギルバートが爪をといでも面白いことになるなあと思いました。爪をとぐことで、裏側から違う色の糸が出て来たり模様を作ったり、そんな楽しみもあるクッションにしたいと思っているんです。でも、そんな私の思いは、なかなか伝わらず、ここではなかなか爪をといでくれません。まぁ、そんなところが猫らしいんですけどね」(小林さん)
猫の爪とぎもアートなる、とは!! その発想に脱帽です。

犬や猫と暮らすと、おしゃれに暮らせない、抜け毛や粗相が大変という声も聞きます。
でも、もしかしたら、ちょっと寄り添う気持ちがあれば、解決できることかもしません。
もちろん、出来る範囲できない範囲はあるけれど、これはダメあれはダメという選択ではなく、犬や猫の行動を考えて、生活をちょっと工夫してみる。そんなみんなにやさしい暮らし方を小林マナさんのおうちで学んだような気がしました。

 

撮影/清水奈緒

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