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朝ドラ『べっぴんさん』で人気が本格化。刺繍ブームがキテる! [FRaU]
2017年07月22日(土) 14時00分配信
「刺繡というと、難しそうに感じたり部屋でチクチクと刺す孤独なイメージがあったりするかもしれませんが、針と糸さえあれば始められミシンを必要とせず場所も選ばないので、実は入りやすいクラフトの一つなんです」(DMC広報&マーケティング 髙橋百合子さん)
PROFILE
DMC広報&マーケティング
髙橋百合子さん
刺繡偏愛歴20年。アパレルメーカーにてトレンド分析、バイヤー兼プレスなどを経て、手作りの魅力を再認識。現在は世界中にファンをもつフランスの老舗刺繡糸メーカーDMCジャパン支社にて広報兼マーケティングとして活躍中。「手作りのあるライフスタイル」をテーマに様々な企画や商品を展開。
髙橋百合子さん
刺繡偏愛歴20年。アパレルメーカーにてトレンド分析、バイヤー兼プレスなどを経て、手作りの魅力を再認識。現在は世界中にファンをもつフランスの老舗刺繡糸メーカーDMCジャパン支社にて広報兼マーケティングとして活躍中。「手作りのあるライフスタイル」をテーマに様々な企画や商品を展開。
『べっぴんさん』が火付け役に
少しずつ静かなブームとなっていた刺繡だが、それをさらにメジャーに押し上げたのが、朝ドラ『べっぴんさん』。
「べっぴんさんの影響で刺繡を意識する人が増えています。SNS等見せられる場があることで、作る楽しみだけでなく、披露する楽しみが生まれたんです。一人で地味にチクチク刺すイメージが覆され、刺繡人口が一気に増えましたね」
「べっぴんさんの影響で刺繡を意識する人が増えています。SNS等見せられる場があることで、作る楽しみだけでなく、披露する楽しみが生まれたんです。一人で地味にチクチク刺すイメージが覆され、刺繡人口が一気に増えましたね」
今、刺繡がアツい理由
Reason1
「1色だけ&太め」が爆発的HIT
樋口愉美子さんが約3年前に出版した1色刺繡の本。そのシンプルで北欧的なデザインが大ブレイク。
ブームの火付け役となった樋口愉美子さんの最初の刺繡図案集『1色刺繡と小さな雑貨』(文化出版局)
「それまで刺繡は古い、手間がかかりそうと敬遠されていたんですが、オシャレだし自分でも作れそう!と新たに始める人が急増したんです。その翌年樋口さんが出されたウール糸で刺す刺繡本も、太糸ならではの可愛らしさ、仕上がりの早さから大ヒット。完全に刺繡界のトレンドを変えました!」
刺繡自体もブレイクするきっかけに。
刺繡自体もブレイクするきっかけに。
Reason2
GUCCI2016の秋冬コレクションで
モード界も夢中に
2016AWコレクションではGUCCIが鮮やかな刺繡デザインをあしらったアイテムを多数発表、瞬く間にモード界でも刺繡ブームに火がついた。
「ファッションに華やかな刺繡が台頭してくるのは、景気を明るくしたいという心理が強いときなんです。無機質なネット社会から離れようと手作りが注目を集めている、という傾向もあるのではないでしょうか」
Reason3
刺したいものを刺す
ライフスタイル系モチーフ
刺繡界ではもともと花や鳥、蝶といった自然界のデザインが定番人気。そこへ数年前からボタニカルブームが起こって、刺繡をやっていなかった人たちからもインテリアとして注目されるように。
「刺繡大国フランスは酪農が盛んなので、牛のデザインも多いんですよ。日本では、最近猫のデザインがブーム。トレンドが強く影響するようになり、新たなファンが増えていますね」
多肉植物や鉱物などコンテンポラリーなモチーフを施したSarah Benning のインスタグラムは、手芸ファンの間では有名。
Reason4
どっちが好み?アナログ&デジタル図案
刺繡ブームを受けて激増しているのが、まずアーティスティックなイラスト等を描きそれを刺繡するという“図案発”スタイル。
「彼らは刺繡というより、絵のほうが先というタイプ。とくにアメリカでブームで、ドクロやインディアンといったこれまでにはない独特のモチーフを描いたりしています。これらを作品としてインスタ等で発表するのは、完全に新しいトレンドですね」
アナログな線画を刺繡したアーティスティックなデザインが話題の@oddanastitch。「彼らの多くは独学で刺繡を学んでいて、技法だけに囚われない表現が面白い」そう。
●情報は、FRaU2017年3月号発売時点のものです。