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スペイン・アカデミー賞受賞作『しあわせな人生の選択』 [FRaU]
2017年07月18日(火) 18時30分配信
「余命わずか」という要素は、これまでも多くの映画で扱われてきました。主人公が、残された日々で何をできるのか。そして愛する人たちは、どうするのか……というドラマが描かれるわけですが、この映画、過去のどんな映画とも違う、さわやかな感動にわれわれを包んでくれます。
スペインのマドリードで俳優をしているフリアンは、ガンで余命が長くないと医師に宣告されています。そんな彼を旧友のトマスが、カナダから訪ねてくる4日間の物語。
スペインのマドリードで俳優をしているフリアンは、ガンで余命が長くないと医師に宣告されています。そんな彼を旧友のトマスが、カナダから訪ねてくる4日間の物語。
久々の再会という劇的な展開が予感されますが、フリアンとトマスのあまりにナチュラルなやりとりに、「余命ドラマ」のムードは感じられません。しかし、そんな日常的な味わいが静かに、静かに感動を高めていくのです。ある意味で、ひじょうに上級テクニックの映画。大好きな相手に二度と会えなくなったとき、その人との日常の会話が懐かしく思い出される……。そんな感覚を映画にしたような作りになっているのです。
フリアンとトマスは、フリアンの息子が大学に通うアムステルダムへの小旅行にも出かけます。そこでの父と息子の、ちょっぴり素っ気なく、深い思いを内に秘めた会話は、映画を観終わった後に思い出すと、心が締めつけられるはず。
そして本作で最もキーパーソン(人間ではありませんが)となるのは、フリアンの愛犬です。愛犬トルーマン(この「トルーマン」が原題)の新たな里親探しのドラマは、ワンコの名演技もあって、湿っぽくなりそうな展開に温かみを与えてくれるのです。
フリアンとトマスは、フリアンの息子が大学に通うアムステルダムへの小旅行にも出かけます。そこでの父と息子の、ちょっぴり素っ気なく、深い思いを内に秘めた会話は、映画を観終わった後に思い出すと、心が締めつけられるはず。
そして本作で最もキーパーソン(人間ではありませんが)となるのは、フリアンの愛犬です。愛犬トルーマン(この「トルーマン」が原題)の新たな里親探しのドラマは、ワンコの名演技もあって、湿っぽくなりそうな展開に温かみを与えてくれるのです。
4日間の滞在が終わるラストでは、あまりに優しい味わいの幕切れに、「終活」 映画とは思えない幸せな気分になることでしょう。友人との別れは悲しいけれど、こんな風にできたら……と思わずにはいられません。
7月1日(土)より、
ヒューマントラストシネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMAほか 全国順次公開
7月1日(土)より、
ヒューマントラストシネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMAほか 全国順次公開