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インテリアデザイナー小林マナさん老犬との暮らし・魅力 [おとなスタイル]

2017年06月26日(月) 10時00分配信

Web新連載 おとなドコノコ Vol.1

犬や猫と人が、親しくなるためのアプリ『ドコノコ』の協力を得て、本誌とウェブで、新連載がスタートします。
テーマは、50代のおとなスタイル世代と同じ『ちょっとおとなの犬や猫との暮らし』について。年齢を重ねた相棒たちの愛おしさはもちろん、暮らしの工夫や健康対策、生活の中の“ちょっと困った”、“知りたいな”、まで、ウェブサイトと連携して紹介していきます!
本誌で最初にご登場いただいたのは、老犬の預かりボランティアをされているインテリアデザイナーの小林マナさんと16歳のチョコちゃん。第1回目は、マナさんとチョコさんの暮らしを本誌に掲載した内容から一部抜粋してお届けします。

インテリアデザイナー 小林マナさん × 柴犬 チョコちゃん(16歳)

歳を重ねた犬との暮らしは

ゆっくり過ごす時間の大切さを

教えてくれました

保護犬3匹、猫2匹と暮らす公園沿いの家

マリメッコの店舗デザインなどを手がけるインテリアデザイナー・小林マナさんの新居は、テラスの向こうに大きな公園の木々が広がるなんとも贅沢な場所。昨年末に新築した事務所と住居を兼ねたお宅で犬たち、猫たちと暮らしている。1階の事務所スペースには、推定16歳のチョコと、まだ4ヵ月の姉妹、ドーとシャー。2階の住居スペースにはもともと小林さんが飼っていた猫のギルバートとマロンがいる。
「チョコは我が家にきたとき、既に14歳。元々足があまりしっかりしていなかったのですが、半年過ぎた頃に、前庭疾患という平衡感覚を失う病気を患い、一気に弱ってしまいました。その後、毎日の散歩と、事務所でも少しずつ歩かせて、今は随分よくなりました」

チョコは犬や猫の保護を行っている『ランコントレ・ミグノン』(以下ミグノン *1)からの“預かり犬”。小林さんは2012年から保護犬の預かりボランティア(*2)として、活動している。

 

*1 ランコントレ・ミグノン
東京・千葉にシェルターを持ち、犬・猫・うさぎ・鳥を愛護センターや被災地から保護。定期的に譲渡会も行っている。北参道シェルターには病院やトリミングサロンも併設。お散歩やミルクなどのボランティアを随時募集。

*2 預かりさん
保護団体から、飼い主が見つかるまでのあいだ犬や猫を自宅で預かるボランティア。ミグノンでは、月2回の譲渡会のうち1回は参加するなど一定の条件を満たしていることが必要。年末年始など期間限定の預かりもあり。

もっと犬たちと触れ合いたくて散歩ボランティアに

「東日本大震災のあとにSNSなどで被災犬・猫のことを知りました。たまたまミグノンのボランティア活動に友人が携わっていて、『なにか私にできることはないかしら』という話に。当時ミグノンが新たに作るシェルターのデザインや、資材の手配を担当しました。でも、内装を作るボランティアだったので動物たちには最後まで会う機会がなくて(笑)。動物にもっと関わりたいと、ミグノンにいる犬たちのお散歩ボランティアになったんです」
犬たちと触れ合ううちに感じた、確かにミグノンは居心地がいいけれど、家に連れて帰ったらもっと手厚くしてあげられるのに……。そんな想いを吐露したところ、「じゃあ、ぜひ預かりさんになって」とやってきたのが、初代・預かり犬のタケ(推定14歳)。
「福島からきた子でした。ご家族がバラバラに避難し、犬が飼えない状況に。また一緒に暮らせる日まで、と我が家で預かりました。病気で亡くなりましたが、最期はご家族も集まって、みんなでタケを看取ったんですよ」

チョコ

推定16歳の黒柴。なにをするにもゆっくりで、見ているとこちらが和む。事務所の番人でもある。

タケ(ユーザー:Mana Kobayashi)

最初に預かった老犬。その後も小林家では老犬を預かり、1頭は正式譲渡され他のおうちに、1頭は老衰で看取りました。

ドーちゃん(左)(ユーザー:Mana Kobayashi) シャー(右)(ユーザー:Mana Kobayashi)

生後4ヵ月のミックス姉妹。初めての仔犬預かり。もうおすわりや「待て」もできるお利口さん。

日中は事務所に。

ご飯やトイレの回数など事務所スタッフがメモを取り、健康管理も万全。

これからも続く老犬との暮らしを快適にする新居

小林さんの新居には“犬や猫にとっても暮らしやすい”工夫がいっぱいだ。老犬がすべりにくく、粗相をしてもシミにならない床材や、猫たちには猫とびらやガラス戸付きの飾り棚など、プロならではの細かな心配りが行き届き、しかもスタイリッシュ!
「今までの経験を詰め込みました。以前は、自宅には犬と猫が一緒で、猫は不機嫌。結構カオスでしたから(笑)。これからも老犬を預かるだろうし、猫たちも歳をとってきたので、彼らにも私たちにも快適な家を目指しました」
彼らのために暮らし方まで見直した小林さん。なぜ、彼らにそこまで力を注げるのだろうか? 預かりさんという形でしかも老犬。続ける理由とは?
「老犬って、一歩一歩に時間がかかり、本当に歩くのが遅い。でも、一緒に歩幅を合わせていると時間がゆっくり穏やかに流れます。仕事で忙しくしていたけど、老犬との時間を持って、とても気持ちいい時間軸だと感じました。元々老犬に興味があったわけではないのですが、散歩のために早起きをし、深呼吸するようにゆっくり散歩をしていると、生活が規則的に変化して。散歩だ、お世話だと、犬がいることで忙しさが増したはずなのに気持ちにも時間にも余裕が生まれました。散歩中に会う犬友もたくさん出来たりして。
動物たちに恩返しと思って始めたボランティアですが、ゆったりと時間を過ごすことを教えられ、これも老犬の魅力なのだと思います。何かと忙しいおとなの暮らしに寄り添うのは、同じように歳を重ねてきた動物たちなんだなと思うのです」

ドコノコとは!?

糸井重里さんが企画・監修した、犬や猫と人が、親しくなるためのアプリ(無料)です。自分のうちの犬や猫の写真を投稿できます。もちろん、アプリにアップされるほかのコたちの写真も閲覧できてコメントをつけることも可能。犬や猫のすてきな写真を通して、たくさんの知り合いが生まれることも。犬や猫と暮らしている人はもちろん、そうでない人でも充分楽しめるアプリです。
『おとなスタイル』Vol.8 2017夏号より
撮影/清水奈緒

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