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水島広子先生が教える「女子同士のコミュニケーション、複雑でこじれやすい理由」 [with]

2017年04月28日(金) 18時00分配信

女子同士のコミュニケーションって難しい! 曖昧なわかりにくい言い回しで本心がよくわからなかったり、水面下で張り合っていたり……。 そんな世界を生き抜いていくためには? 今回は、著書『女子の人間関係』で知られる、精神科医の水島広子先生。女子同士のコミュニケーションは、なぜこうも複雑でこじれやすいのか、その理由を教えてくれました。
女子同士の人間関係が難しいのは、出し抜かれたくない生き物だから!?

TADAO KIMURA/アフロ

女子同士の人間関係が難しいのは、出し抜かれたくない生き物だから!?

「生きていく中で、男性は〝達成感〞を重視するのに対して、女性は〝関係性〞を重視する、という傾向があります。結果として、相手に嫌われたくないという心理が強く、つい真意とは違うことを言ったり、発言が曖昧になったりしてしまう。『断ったら嫌われるだろう』『そのまま伝えたら怒るだろう』と、本心を隠すことが多いので、お互い、常に裏を読みながらコミュニケーションを取る必要が出てきてしまうのです」
加えて女性が〝選ばれる性〞であることも、女子同士の人間関係をより複雑にしていると言います。「男性に見初められたり、嫁として認められたり、女性はこれまでの長い歴史の中で、〝選ばれて〞きた生き物。実は、関係性を重視して群れて行動するのも、他の女子に出し抜か れないため。その狭い世界で優位に立とうと〝姫〞のように振る舞ったり、目立つ存在の悪口を言ったりするのも、他の女子の“選ばれる可能性”をつぶしたいからなのです」
そう聞くと、女子同士が上手くやっていくのはとても難しそう! 一体どうすればいいのでしょうか?
「まずはそんな狭い世界で『優劣』を競う、ちまちましたレースから下りること。そして、『私はあなたをおびやかさない存在ですよ』ということを示しましょう。すぐキレるのも、自分を守りたいという思いが強いゆえの先制攻撃なので、動じたりせず、『ごめんごめん。そういうつもりじゃなかったの』と説明してあげる。悪口に誘われても『なるほど。勉強になります』と受け止めてあげる。そうやって攻撃性のない態度をとり続けていると、相手の攻撃性も減っていくんです。
ただし、“媚びる”のはNG。媚びる裏には、『だから私のことを好きになってね』という真意が潜んでいます。つまり、自分の望むように 相手を変えようとしている、相手をおびやかす行為なんです。
また、間違ってもやってはいけないのが、『悪口はダメだよ』などと正論を説いたり、『占いに頼るのはやめたほうがいいよ』などと相手を変えようとすること。敵とみなされ、返り血を浴びてしまいますよ!」

自分もいつのまにか、‟あるある女子”に!

一方で、自分の立場がおびやかされることを恐れるあまり、気づかないうちに、周囲を攻撃していることもあるそう。もしかして、私も〝あるある女子〞になっている?
「相手が自分と同じように振る舞ってくれないとき、『まあそういう考えもあるかな』と思えない人は、無意識に相手を攻撃している可能性があります。そういう人は、『自分は、出し抜かれるんじゃないかとおびえているのかな』と自覚するだけでも、少し心が落ち着くはず。それでも一緒にいて落ち着かない相手がいるなら、それは相手も同じように無意識にあなたを攻撃しているからかも! 適度な距離を保ってください」

\教えてくれたのは/

水島広子先生
精神科医。慶應義塾大学医学部勤務、衆議院議員を経て、日本で唯一の対人関係療法専門クリニックを開設。『女子の人間関係』(サンクチュアリ出版)など著書多数。最新著書は『「他人の目」が気になる人へ』(光文社)。

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