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糸井重里さんに聞く“愛犬の迎え方” [おとなスタイル]

2017年03月22日(水) 09時00分配信

糸井重里さんと愛犬ブイヨン

愛犬ブイヨンと出会って13年。
彼女が糸井家の一員となってから、糸井さんにはさまざまな想いが生まれました。本誌付録のカレンダーにもなった『ドコノコ』アプリの誕生秘話とともに、糸井さんと犬と猫とのつきあい方について考えてみました。
出会いは一目惚れ。 でも、迎えるのはとても慎重だった。

このコと初めて出会ったのは、 55歳になる年の夏。すべては、 ブイヨンとの生活から始まった。

出会いは一目惚れ。 でも、迎えるのはとても慎重だった。

「そういえば、出会ったのは僕が55歳になる少し前だったかな……」

糸井重里さんと愛犬ブイヨンとの日々が始まったのは、今から13年前の夏。

「知り合いのブログに、生まれたばかりの犬の写真が掲載されているのを見つけて妻に見せたら、“会いに行きたい!”と言ったんです」

それは猟犬の血を引くジャックラッセルテリアという犬種の女のコだった。すぐに二人で会いに出かけたものの、じつは糸井さんも、妻で女優の樋口可南子さんも、若い頃に飼った犬に対して後悔の念があったことから、安易な気持ちでは飼えないという想いをずっと心の中に抱えていた。そのことについて、糸井さんは著書の中でこう書いている。

“長い人生のなかで、犬を飼ったり犬と暮らしたりという経験は、これまでにもありましたが、自分が幼すぎたり、よくない意味で若すぎたりしたために、犬の幸せを奪ってしまったと考えていました。ぼくに犬と暮らす資格ができるのは、いつごろなのかわからないけれど、いつか人間としてもっとしっかりして、ほんとうに安定した家庭に犬を迎え入れられるようになるまでは、犬はどこかにいて、想像のなかでかわいがるだけでいい。そんなふうに思っていたのでした。”(『ブイヨンの気持ち。』より)

「会ってみたら、僕のほうが積極的になりました。“この犬(コ)”と毎日いたい、と思った。恋に落ちるみたいな感じだったんでしょうね」

つまりは夫婦二人とも直感的に惹かれたということなのだ。しかし、決断までは慎重だった。犬は飼い主の意思や生活に合わせて生きることしかできないのだから、そのことをちゃんとわかっていないといけない。何度も何度も家族会議を重ねて先々の仕事の仕方などをお互いに話し合い、犬を不幸にしない生活をしっかりイメージすることができてから、自信をもって“プロポーズ”を決行。こうして“この犬(コ)”は糸井家の一員になり、「ブイヨン」と名付けられた。
■Profile
糸井重里さん
いといしげさと
1948年生まれ。
群馬県出身。コピーライター、エッセイスト、作詞家など多彩な分野で活躍。’98年に開設したウェブサイト『ほぼ日刊イトイ新聞』は、インタビューやコラム、手帳などの商品も人気。著書に『ボールのようなことば』、『ブイヨンの気持ち。』などがある。
『おとなスタイル』Vol.6 2017冬号より
(撮影/山崎智世)

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