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うつ病がきっかけで欠勤癖がついた夫。経済力のない私が離婚するには? [mi-mollet]

2017年03月06日(月) 18時00分配信

リンダ923さんからの質問

Q.うつ病がきっかけで欠勤癖がついた夫に嫌気がさしているのですが……

43才の主人は、うつ病で会社に行ったり行かなかったりです。会社の産業医に見てもらって薬を服用しています。きっかけはパワハラ上司でしたが、そこから怠け癖がついて、最近は休むのが当たり前になっているような気がします。病気療養中なのにお酒を飲んだりタバコを吸っていたり。こんな生活が彼此6年近く続いています。子供は小学2年生で一人っ子です。両親からは「実家に帰ってこい」と言われていますが、田舎ですし、資格も経済力もない、41歳の私がやっていけるのかと不安もあります。分かりづらい文面で恐縮ですが、今の不安定な毎日から抜け出したくメールいたしました。どうぞよろしくお願いいたします。

 

特別ゲスト 原口未緒先生の回答

A.実家に帰った場合の生活と、このまま結婚を続けた場合の生活を 一度しっかり比較されてみてください

同じようなご相談はけっこうあるのですが、大抵の方は最終的に離婚されています。リンダ923さんは、6年間もよく頑張られましたね。

経済力がないとのことですが、ご実家が「帰ってこい」と言ってくれているのなら、家賃、食費ぐらいは面倒をみてもらって、あとの必要な分を稼げばやっていけないことはないでしょう。ただ、たしかに田舎は仕事が見つかりにくいですよね。「資格もないし……」とのことですが、資格があっても難しいのが田舎。私の相談者にも離婚して地方に帰った方がいて、彼女は英語が得意でしたが、肝心の英語を使うような仕事がないと悩まれていました。今はインターネットが普及してますから、ネットを使って在宅で何かお仕事をすることも可能ですが、これはこれで不安定ですしね……。

いずれにせよ簡単に仕事は見つからないでしょうから、どんな働き方が可能か、まずは情報収集から始めることが大事かと思います。いきなり実家に引っ越して仕事を探し始めるのもリスクが大きいですから、ご両親に職業安定所などを当たってもらって、様子を教えてもらうと良いのではないでしょうか。まだ41歳なら、ぜいたくを言わなければ何かは見つかると思います。私は以前、北海道の事務所に勤務していたのですが、水産加工場などは40代女性の募集がけっこうありましたよ。

もちろん、休職中とはいえ夫の収入がそれなりにあるなら、別居中も夫からもらえる“婚姻費用”を請求してくださいね。婚姻費用とは、夫婦が通常の社会生活を維持するための費用。負担能力に応じて分担する義務があるので、大抵は収入の多い夫が妻や子供の生活費を負担しなければならないのです。これは別居中といえども変わりません。もし払ってくれないようでしたら、裁判所に調停を申し立てれば認められますので、必ず請求してくださいね。

では夫に収入がない場合は? と気になりますよね。その場合は夫に負担義務がないので、離婚して自治体の免除を受けたほうが得策かもしれません。リンダ923さんの収入によっては、児童扶養手当(母子手当)がもらえますから。また自治体によっては児童扶養手当をもらっている家庭は、小学校の給食費が免除にもなることもあります。そういった様々な制度がありますから、地元の役所などで是非調べられてください。

……が、そういうことを調べようというモチベーションがイマイチ上がらないようでしたら、きっとリンダ923さんは離婚したくないんだと思います。ならば「夫はお金を引き出せるATM」と割り切ってしまわれることをオススメします。とにかく今はモヤモヤを払拭することが大事だと思うので、実家に帰った場合の生活と、このまま結婚を続けた場合の生活を比較して、結論を出されるのが良いかと思います。

本当は夫に期待しなくなれる方法があると一番良いのですけどね……。私が相談者を見てきた感じでは、自分がやりたいことをやれていないと不満が貯まりやすくなるようです。子供さんが小学校2年ということは、ずっと子育てに忙殺されてきて、自分がやりたかったことも忘れてしまっているんじゃないかと思います。これを機会に少しずつ探していかれてはどうでしょうか? そうしたら夫がダラダラいていても、あまり気にならなくなるかもしれませんよ。

いかがですか?
原口先生の回答、ぜひご参考になさってください。

 
【PROFILE】

原口未緒(はらぐちみお)

1975年生まれ。弁護士。学習院大学法学部卒業。2004年に弁護士登録。民事、商事、家事、刑事、倒産処理、債務整理など様々な案件を担当した後、2010年に「未緒法律事務所」を開所。夫婦、離婚案件を主に扱っている。法的な解決策を提案するだけでなく、コーチング、カウンセリング、セラピー手法を取り入れ、「心のケアもする弁護士」として人気がある。著書に『「この結婚もうムリ」と思ったら読む本 こじらせない離婚』(ダイヤモンド社)がある。自身は3度の離婚を経て、現在4度目の結婚をし、第一子をもうける。

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