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映画『3月のライオン』前編主題歌も決定 !〝ぼくりり〞とは!?  [FRaU]

2017年03月01日(水) 20時00分配信

「彼を知ったきっかけはTwitter。なんだか面白そうな奴がいるなと頭の隅に留めておいたら、僕が信頼しているクリエイター達からも名前があがってくる。今日は、彼が何者なのかを確かめてみようと思います」

対談したのは……

コルク代表
佐渡島庸平さん
2002年、講談社に入社し『バガボンド』(井上雄彦)、『宇宙兄弟』(小山宙哉)などの編集を担当。2012年に講談社を退社し、作家のエージェント会社、コルクを設立。

ぼくのりりっくのぼうよみ
2015年12月、1stアルバム『hollow world』でメジャーデビュー。音楽活動以外にも、雑誌「文學界」にエッセイを寄稿。楽曲「Be Noble」が3/18公開の映画『3月のライオン』の主題歌に。
多面性で勝負する、ぼくのりりっくのぼうよみ

Photo:Shun Komiyama

多面性で勝負する、ぼくのりりっくのぼうよみ

佐渡島庸平(以下:佐) はじめまして。今日はよろしくお願いします。じつは、存在はかなり前から知っていたんだよね。僕のTwitter(@sadycork)に「いいね」を押してくれていたでしょ? 僕の友人もぼくりりくんのTweet(@sigaisen2)に「いいね」を押していたから、タイムラインで名前はしょっちゅう見かけていて。ミュージシャンはいつから始めたの?

ぼくのりりっくのぼうよみ(以下:ぼ) 中学入学の頃、ニコニコ動画の「歌ってみた」っていうカテゴリに投稿していたんです。で、高校に入るくらいのタイミングに自分で曲を作ろうかなぁと思い〈ぼくのりりっくのぼうよみ〉っていう名前で歌い始めて。

佐  Twitterはいつから?

ぼ  中一くらいからやっていましたね。でもメジャーデビューした当時のフォロワー数はたしか4000人とかで。ここ一年で一気に増えました。佐渡島さんは、Twitterのフォロワー数を重視されているんですよね?

佐  Twitterで繫がっているのは結局全員ファンじゃない? 将来、その人たち全員が助けてくれると思うんですよ。今、ビジネスで成功しているセブンイレブンやユニクロも顧客に直に繫がっている。それはもう企業に関わらず、アーティストも一緒で。CDショップを経由してお客さんに繫がっているよりも、直が一番いいんじゃないかな。だから僕は、Twitterが一番深くアーティストを助けるツールって位置付けをしていて。

さらに、ぼくりりくんの使い方を見ていると、ファボやRTの仕方が新しい。一つ前世代のアーティストのTwitterの仕方って、私たちとあなたは違うっていう態度で気軽に返事とか返さないでしょ。使い方の感覚が違うの。でも、ぼくりりくんは、まるで友達みたいな感じで、いきなり会話が始まったりする。それがまさに新世代で、ぼくりりくんは、〝来るなぁ〞と思ったんだ。

Photo:Shun Komiyama

佐  どういうアーティストになりたいとか具体的なイメージってある?

ぼ  あんまりないですね。アーティストというよりは音楽の人として普通にかっこいい音が作れればいいかなぁみたいな。趣味で作っていた時代は、音楽って自分の感情の行き場だったんですよ。例えば、イライラや悲しい気持ちを作品に昇華することで、成立させていた感じ。でも、最近は伝えたいメッセージというか、描きたい実像があってそれを表現するための絵筆の一つなのかなって。

佐  いま、webメディアも作っているでしょ。あれはなんでやろうと思ったんですか?

ぼ  アルバム『Noah’s Ark』のプロモーションでなにか面白いことをしたいというのが最初にあって。色々考えた結果、コンセプト的にもメディアを作るのはすごく自然な流れなのかなと。あと会いたい人がいっぱいいたのでこういう場が欲しかったんです。

佐  どんな人に会いたいんですか?

ぼ  自分がまったく知らない世界の人とかいいですね。僕は世界状勢にすごく疎いので、佐藤優さんとかに話を聞きたい。あとは、憲法学者の人とか。乙武さんにも会いたいし、Twitterで繫がった俺さんにも会いたい。

佐  俺さんも不思議な人だよね。20何万人もフォロワーいるし。そういう人ってどうやって見つけるの?

ぼ  自然に目にとまっていましたね。俺さんはフォロワー2000人とかの時期から知っていて。面白い人は誰よりもはやく知っておきたい。ピコ太郎のときのジャスティン・ビーバーみたいな気持ちでいます(笑)。

Photo:Shun Komiyama

佐  今後、こういう仕事していきたいという、具体的なイメージはある?

ぼ  色々やりたいなと思っていますね。今の音楽だけの状態って一輪車に乗っている人みたいな感じなんですよ。いろんな分野でちゃんとやっていけるようになると、もう一個車輪が増えるのかなと。車は倒れないけど、自転車は風で倒れちゃうじゃないですか。だからいっぱいタイヤを増やしていきたいんです。

佐  具体的にはなにかある?

ぼ  本当になんでもいいんです。知人におしゃれなエンジニアがいるんですけど、その人サウナ好きで。サウナのブログを趣味で作っていたら、この間テレビの『マツコの知らない世界』っていう番組に出演してた。なんでも突き詰めると商売になる時代になっているんだなと感じましたね。やりたいことをさっと見つけて、ばっとやるのが一番いいのかなと。最近はボードゲームにハマっていて常にリュックに入れています。

佐  本当は色々こだわりがあるのかもしれないけれど、あっさりしている感じが新世代のアーティストって感じがするなぁ。

ぼ  自分が作る音楽が好きですし、好きな曲もたくさんあるんですけど、音楽自体がめちゃくちゃ好きで、ないと死んじゃうってわけではなくて。きっかけがたまたまそうだったって感じ。そのくらいの温度感でやっています。

佐  音楽に、クラウドファンディングのメディア、ブログと。ミュージシャンも多面性で勝負していく時代なんだろうね。

※フラウ2017年3月号より一部抜粋

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