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寿命やアンチエイジングに影響!口の老化チェック [おとなスタイル]

2017年02月20日(月) 09時00分配信

食べにくい、ネバつく、口の中の不快感。治せますか?

イラスト/itou・megumi

食べにくい、ネバつく、口の中の不快感。治せますか?

推定で800万人もいるといわれる「ドライマウス」は、おとな世代の女性に多い傾向があります。不快なだけでなく、放っておくと口や歯の老化を進行させることも。まずは、“唾液力”を高める生活を始めましょう!

唾液が豊富な女性は口もキレイで病気に強い

「口が乾きやすく、食事をするときに飲み物がないと不安、飴を持ち歩いている、会話の途中でよくかんでしまうなどの悩みがある人は、唾液が減って口が乾く『ドライマウス』の可能性があります。最初に自覚するのは、口の中がネバネバするなどの不快感であることが多いです」。そう話すのは、鶴見大学歯学部教授の斎藤一郎さん。

私たちが、不自由なく食事をしたり話をしたりできるのは、唾液で口の中が潤っているおかげ。

「唾液には、外から侵入してくる病原菌に作用する抗菌作用、食べかすを洗い流す自浄作用、歯を再石灰化する作用などもあります。こうした重要な働きをする唾液が減ってしまうと、口の中で細菌が増殖し、ネバネバ感や口臭の原因にもなります。逆に唾液が十分出ている人は、口の中の衛生状態が保たれ、歯や歯ぐきの病気のリスクが低くなり、風邪などの感染症にもかかりにくくなります」

しかも、唾液には粘膜を修復する物質や抗酸化物質も豊富。唾液を出すことは、アンチエイジングにとてもよいのです。

口の老化度チェック

□ 食事中、飲み物がないと不安
□ クッキーなどパサパサした食べ物が食べにくい
□ ストレスや緊張が多い生活をしている
□ 歯ぐきから血が出る
□ 食べ物が口の中にへばりつきやすい
□ 歯の間に食べ物が詰まりやすい
□ やわらかい食べ物が好き
□ 口が乾きやすい
□ 味覚がおかしいときがある
□ 口の中がネバネバする
□ 口臭が気になる
□ 舌が白っぽい

チェックの数が多いほど、ドライマウスの可能性があります。

筋力低下でドライマウスに?ストレスも要注意

唾液の量は、セルフケアで増やせます。健康な人が一日に出す唾液の量は、1.5リットルにもなります。

「十分な量を出せるよう、唾液腺を刺激しましょう」と斎藤さん。

唾液腺は筋肉に囲まれているので、口の周りの筋肉を鍛える体操が効果的。さらに「日頃から表情豊かに話す、かみ応えのある食事をするなど、口をよく使うことが大事です。かむ行為が寿命を決めるといっても過言ではありません。意識しないと口の機能も筋肉も、どんどん落ちていきます」

健康な人でも、一時的に唾液量が減少することはあるそう。

「人は、緊張すると自律神経のうち交感神経が優位になり、水分の少ないネバネバした唾液が出ます。逆にリラックスしているとサラサラの唾液が出ます。ストレスを溜めないことも大切ですね」

美しさと若さのバロメーター“唾液力”の鍛え方

斎藤先生おすすめの唾液力を上げる生活


1.かみ応えのあるものを食べる

・白米より玄米や雑穀米
・食材を大きめに切る
・ やわらかいものばかりを選んで食べないようにする

2.よくかんで食べる・飴やガムを口にする

3.口もとの筋力をつける

4.表情豊かに会話する・意識的に笑顔で過ごす

5.唾液腺をマッサージする

・舌下 腺マッサージ:舌の付け根の真下のあごの部分を押す
・顎下 腺マッサージ:あごのえら部分から3センチほど内側の部分を押す
・耳下 腺マッサージ:耳たぶの下のあたりを指でぐるぐる回すように押す

6.唾液でストレスを判断しよう

緊張したときやストレスが多いときには、唾液の量が減ることがわかっています。口が乾きやすいときは、ストレスが溜まっている可能性も。ストレスを自覚して、趣味などで上手に解消しましょう

7.アンチエイジングドックを受診する

自分の状態を知るためにも、一度、歯のアンチエイジングドックで唾液量をはかっておくのも、モチベーションアップにつながりそうです。

女性ならシェーグレン症候群の可能性も

中年の女性に多く発症するシェーグレン症候群。この病気は、涙や唾液の分泌量が低下してしまう自己免疫疾患の一つで、主な症状はドライアイとドライマウス、関節の痛み、やる気が出ないなど。
これらの症状が強くて数ヵ月続いている場合は、シェーグレン症候群の可能性もあります。医療機関を受診し、検査を受けましょう。

ドライマウスの相談は……?
ドライマウスのことを専門医に相談したいと思ったら、ドライマウス研究会のHPをチェック。医療従事者リストが出ています。

 

■Profile
鶴見大学歯学部 教授
斎藤一郎さん
1954年生まれ。2002年に鶴見大学歯学部附属病院にドライマウス外来を開設。口腔から全身の健康を守ることの大切さを呼びかけている。ドライマウス研究会代表、日本抗加齢医学会副理事長。

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