自己嫌悪に陥らない、わが子の叱り方 [mi-mollet]

2017年02月11日(土) 16時00分配信

kyotomamanさんからの質問
Q.叱ってばかりだった母みたいになりたくなかったのに、気づけば自分も……。

7歳息子と0歳娘の子育て真っ只中です。もともと気の強い性格で几帳面、生真面目とまわりからは言われてきましたが、結婚や出産、加齢(?)で丸い性格になり、40歳を前にして歳をとるのも悪くないなと思っています。幼い頃から両親はケンカが絶えず、私も母からずっと叱られっ放しで育った反動からか、自分は優しいお母さんになりたい、楽しく明るい家庭を作りたいという思いを胸に抱いてはいるのですが、気がつけば自分も母そっくりの、ヒステリーにも似た叱り方を子供にしてしまいます。手も出てしまう自分が嫌で、苦しくて辛くて、どうしていいのか心が沈みます。何かお言葉をいただきたいです

特別ゲスト 小林照子先生の回答
A.人としてダメなことは厳しく躾ける。 でも人格や才能にまつわる部分はある程度自由にさせてあげて。

これは大変よくあることですね。自分の遺伝子を受け継いでいるから自分と一心同体であるかのような錯覚に陥るのですが、これが間違い。まったく別の人格を持った人間が誕生していると思わなければいけないのですよ。

私は娘が3歳ぐらいのときに、そのことを自覚しました。おかげでそこからは、「“違う人間の良さ”を育てよう」と思うようになりましたね。たしかに挨拶やコミュニケーションなどをしっかり教え、動物のような状態から人に変えていくこと、これは親の役目です。ですから、ここは厳しく躾けてもいい。でも人格や才能のほうは、ある程度自由にさせてあげましょう。「この子のこういうとこって面白いわ〜」と。Kyotomamanさんは、この棲み分けができるようになるといいですね。

私は娘に、自分が許せないことや嫌いなことはハッキリと言っていました。「挨拶をしないのは良くない」「謝れないのはダメ」と。母親のポリシーはきちんと伝えたほうがいいと思いますよ。

心配しなくても、こういったことは多少厳しく言っても恨まれることはないんです。たとえば誰かに「アナタはいつも背筋がピンと伸びてるわね」と言うと、「姿勢だけは親がうるさかったんですよ」などと嬉しそうに言う人をよく見るでしょう? 子供のときは「うるさいなあ」と思われても、そういったことは大人になったら感謝されるものなのです。

一方で、「アナタの明るいところは伸ばしていきなさい。お母さんにはないものだわ」などと、人格や個性、才能は認めるようにするといいわ。
そうやって棲み分けをしないと、いずれ子供が巣立っていったとき、そのヒステリーは旦那にいきますよ。私のまわりの男の60歳ぐらいの男の人はよく、「母親が怒ってばかりで、早く離れたくて家を出た。だけど今度はかみさんが同じ怒り方をするんだよ」と嘆いているものです。

でもKyotomamanさんは今、自分に嫌悪感を覚えているとのこと。それってつまり、自分が棲み分けできていないことに気がついたってこと。すごく偉いと思うわ。そして、チャンスだとも思います。自己嫌悪に陥ってないで、今から変えていけばいいのよ。
いかがですか?
小林照子先生の回答、ぜひご参考になさってください。

PROFILE

小林照子(こばやしてるこ)
1935年生まれ。美容研究家。現在のコーセーを経て、1991年に「美・ファイン研究所」を設立。モデルや女優、政治家など何万人ものイメージ作りを手がけるほか、[フロムハンド]メイクアップアカデミー、青山ビューティ学院高等部東京校・京都校の学園長も務めている。最新著書『80歳のケセラセラ。いくつになっても「転がる石」で』(講談社)が好評発売中。プライベートでは27歳で結婚。娘の小林ひろ美さんは同じく美容家として活躍中。

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